goo blog サービス終了のお知らせ 

ジーンズリペア&リメイク工房 hands-on 日記(旧ブログ)

デニムの産地、岡山から発信するジーンズ日記(2010年12月~2016年1月)

リーバイス501-501(Wネーム?)ビッグE 珍品! ビンテージ 全体的に色々なリペア ビフォー

2015年11月01日 | ジーンズリペア モモ、ヒップ

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。


さて、今日はお休みなので

のんびりとブログ更新したいと思います。


納期ですが、、、3ヶ月以内になりました!

とりあえず、この状態をキープ出来る様に頑張ります。

(目の前にはこれからやるべき ハードダメージのジーンズ が待ち構えていますが、、、汗)




あと、、、今日はずっと前から楽しみにしていたイベントがあります。

内容はまだ書けません、、、

イベントが終了したら報告しますので、、、

(イベントに参加した人たちが、先にSNS等でアップするかも?)


今から、ワクワクしています、、、

たまには息抜きしないとね、、、お休みだし、、、





という訳で、今回紹介するのはこちらです。













色落ちが綺麗な古着です。

リーバイス501のビンテージ物です。

(ウンチクは後で説明しますので、、、)
















左右のスソのステッチが抜けています。

こちらは全部解いてから、新たにチェーンステッチで縫い直します。













右後ポケットです。

サイフを入れた跡に沿って、全体的に生地が弱っています。

こちらはポケットを外してから

全面補強リペアをします。

(破れた部分のリペアだけだと、その場しのぎになりますので、、、)















左足





太ももが今にも破れそうな感じ、、、













右足





同じく、太ももが今にも破れそうな感じ、、、



という訳で、、、

左右太ももの全面補強リペアをします。


















ベルトループ2箇所 

ステッチが切れてボロボロです。

こちらは解体リペアをします。

(ベルトループは基本的に解体リペアになります)














前股に小さなダメージがピンポイントであります。

ここは裏側に 持ち出し というパーツがありまして、、、

(ボタンフライが付くパーツ)

その先端が当たってしまって、ダメージになるという

ジーンズ特有の破れです。


ここはそのまま縫うと、持ち出しの硬い部分を縫いこむことになるので

部分解体リペアをします。










ではいつもの、、、このジーンズの年代チェックをしようと思います。

プロの古着業者ではないので、100%合っているとは限りませんので、、、

アバウトです、、、(単なる個人的趣味です、、、)

ビンテージに興味のない方にはどうでもよい事なので

飛ばしてください(苦笑)














フロントボタン横にVステッチです。

これでビッグEの前期型は確定しています。













バックポケットの補強はカンヌキ留め(バータック)です。

(隠しリベットではない)

501XX最終モデル~ビッグEになります。









次にチェックするのは、、、




フロントの股カンヌキ留めの有無です。

小股ステッチから少しずれた部分に紫色のカンヌキが入っていますね。

これを通称 ズレカン と呼んでいます。



カンヌキ無しだとXXの最終モデルなのですが、、、

ここがズレカンになっていると、、、

501XXから501への表記に変わる 移行期 1966年の出来事です。

(501-501という表記のタイプもあります)


通称 Wネーム になります。

これにはパッチが付いていないので、Wネームは見れません、、、



LVCの復刻で501XX 1966年モデルのパッチを見ると

それが再現されていますよ。

見たことのない人は、検索してみて下さい。




<追加事項>-----------------------------------------------------------------

某有名 ビンテージ古着屋のオーナーさまから貴重な情報を頂きました、、、

トップボタン裏がJだと 501-501(通称マルイチ、マルイチ) のWネームだそうです。


それは初めて知りました、、、(恥)

ありがとうございます、、、やっぱり501は奥が深い、、、

-----------------------------------------------------------------------------




このズレカンの時期は非常に短くて

1年後には小股ステッチ上にキッチリ付くようになります。

(カンヌキ色は何種類かあったようです、、、)

そうなると、VステッチでビッグE前期のタイプ物になります。

(パッチが無い時の判別方法だと思います)


タイプ物についても書き出すと、非常に長くなるので、、、

今回は省略します。





さて、タイトルに珍品! と書いています。

その理由なのですが、、、











フライボタン裏が何か違いませんか?














トップボタン裏がこれに対して、、、











フライボタン裏が、、、

隠しリベット!(驚)



これを見た瞬間

「なんじゃ、こりゃ!」

太陽に吠えろの松田優作 殉職シーン風で、、、

と言ってしまったような、、、記憶が、、、(笑)



こんなディテール初めて見ました!


こんな事して大丈夫なの?

リーバイス社、、、



ボタンが取れそうな心配が、、、ありません(笑)

なぜかガッチリ付いています。




ここからは私の勝手な想像の話です、、、

隠しリベットが廃止されて、、、

余った隠しリベットを捨てるのがもったいないと感じた

当時の工場長が、、、(ボタン裏が J工場 だけ?)

「これってボタン裏に形状が似ているから使えるんじゃね?」

「ちょっと使ってみようか、、、」

「あれ、、、めっちゃ使えるじゃん!」


そんなノリだったのかな?




しかし、、、

これは正規品になるのでしょうか?

当時のリーバイス社の エコな取り組みには凄く共感しますが、、、

とにかく珍品には間違いないと思います。







そして、、、

もうひとつ当店ならではの発見がありました。





解体リペアの為に外したバックポケットです。















カンヌキ留めされている部分です。

















伸ばしてみると、、、

隠しリベットを打つための縫い代が残されています!




これはバックポケットの裁断を

隠しリベット付きと同じようにやっていた証です。



隠しリベットが廃止になっても

すぐに型紙を変更しなかったのでしょうね。


よって、この部分を折り畳んで裏に隠した、、、


隠しリベットならぬ、、、

隠し縫い代があった!



本当にどうでも良い事に熱くなってしまって

申し訳ございません、、、


こうゆうのにマニアは弱いのです、、、(苦笑)



リーバイス501マニアは世界中に沢山いますが

この事を知っている人は、、、かなり少ないかと、、、

個人的にはかなり貴重な発見をした気分です。







という訳で、、、


ウンチクが長くなりすぎたので、、、

リペア後の紹介は次回ブログで書きます、、、


では。


   ホームページ公開しています。下のhands-onマークをクリック↓

 

最新の画像もっと見る