須磨観光ハウス~花月と猫の物語

1937年(昭和12年)に神戸市迎賓館として誕生した須磨観光ハウス「花月」と猫ちゃんたちを応援するブログです。

クマちゃん家猫になる(9)

2021-08-26 22:08:10 | 猫の物語
2021年5月には家猫になることが決定したクマちゃん、これが最後の1ケ月とは知らないクマちゃんに、私は「花月」での生活を最後まで楽しみ、愛おしんでほしいと思っていました。



3月末には須磨浦公園の桜が満開、「お花見」の季節を迎えました。関西では奈良の「お水取り」が終わったら、冬が終わり、春が来ると言われています。これ本当です!関西人は「お水取りまではガマン」とか「お水取りまでは寒さがぶり返しても仕方ない」と思っています。お水取りも過ぎ、花月猫ちゃん達にとって最も厳しい季節が終わろうとしていました。クマちゃんの体調も少しずつ改善しているようでした。



以前の記事で「モテないクマちゃん」を紹介したんですが、クマちゃん自身はまだオス猫に興味があって、チロやバンのお尻の匂いを嗅いだり、ラビに鼻をつける挨拶をしたり、オス猫の前でお腹ゴロンしてみたり、色々とアピールしてましたが・・・誰にも相手にされませんでした。たった2歳になったばかりのクマちゃんでしたが、もう妊娠することは不可能だったんです。私は分からなくても、オス猫達には分かっていたんですよね。クマちゃんはモテなかったのではなく、既に病気だったんです。



この頃、一度だけ「あれっ?」と変異を感じたことがありました。クマちゃんのお尻から足にかけて、べったりと濡れていたんです。「どこに座ったんだろう?変な場所に入り込んで、水の上でもに座ったのかな?」と思ったことを、それから一月後に思い出すことになります。

こんな「ちょっとした異変」を見逃すか否かが、人間にとっても猫にとっても「健康の分岐点」になるという経験を、皆さんもお持ちだと思います。

うちの父は痔持ちだったため癌による下血を見逃しました。病院に行ったときには既にステージ4でした。人の下半身の病気は自分で気づいて相談しない限り、残念ながら本人にしか分からないものです。
長女猫にはある夏、多量飲水、オシッコの白色化とべったりした質感、食欲低下の症状が出ました。まだ若い7歳になったばかりの子、家族猫で初めての病気を認めたくなくて、夏から病気でない証拠を探しに探してネットサーフィンばかり、その結果10月までの2ケ月も治療開始を延ばしてしまいました。

その後、父は3年7ケ月、長女猫は7年生きてくれたのですが、罪悪感や自分の愚かさを恥じる想いは今も消えません。コロナ巣籠もりで、コロナ以外の病気に関心が薄い昨今、ご自身もご家族さまも愛猫さん達も、日々の健康管理に気をつけてくださいね。

ここから脱線。

私は35歳からずっと人間ドッグを受けている健康オタクなのですが、さすがに昨年は受診を控えました。お尻がムズムズして、今年夏に松川医院で生活習慣病検査を受けました。松川先生は漢方治療の枠に留まらず、西洋医学の見地からも、身体、メンタル、その他、全てを総合的に診てくださる「スーパーホームドクター」です!

加えて歯の治療と予防をお忘れなく。なんでも美味しく食べられるのも、23歳からずっと定期健診を受け、信頼する歯科衛生士さんから厳しいチェックとアドバイスを受けてきたおかげです。ホームドクターと定期健診、ホント大事です!!

そんな健康オタクの私でさえ、希望的観測をもって病気を見逃してしまうのです。猫のお世話は自分の鏡・・・クマちゃんの異変を見逃したミスは、その後、猫の主治医「動物病院のスーパーホームドクター」が解決してくださいましたが、いつもラッキーとは限らない・・・愛するものの管理、お互いに頑張りましょうね。でもね、自分の管理も怠らずに、自分自身も大切に・・・ねっ。

頑張りすぎないけれども、手を抜かない。そして決めつけず、いつも柔軟に心身の変化を受け止める・・・「普通に、いつも通りに暮らすことは、とっても有り難い」んだと実感するこの頃です。