須磨観光ハウス~花月と猫の物語

1937年(昭和12年)に神戸市迎賓館として誕生した須磨観光ハウス「花月」と猫ちゃんたちを応援するブログです。

お盆~往く命・来る命・還る命

2020-08-10 15:52:50 | 日記
14歳4か月のご長寿金魚、2006年祇園祭の金魚すくいで友人がもらってきてから長生きをしてくれた出世魚、愛魚が逝きました。8月9日12時19分でした。多臓器不全の老衰、寿命が来たようです。金魚の命は15歳ぐらいが限界と聞いたことがありますので、まさに与えられた生を、生ききった命でした。

今年の夏の初め、2020年6月に愛猫を亡くしたばかりで萎れていた心を、ひと月支えてくれた金魚でした。
愛猫と同じく障害(奇形)がありました。金魚すくいの戦いを勝ち抜いてきた結果、身体が曲がりヒレも無くなっていました。のっぺらぼうでしたが、愛嬌があって人好きで、錐揉みのような泳ぎ方を「剣の舞」と呼んでいました。
剣の舞でイルカのように跳ねて、水槽の外までビチャ!!っと元気いっぱいに大きく水を飛ばしていました。気のいい子でした。

母の勧めで10時頃に最後の餌をやりました。嬉しそうに食べましたが、少し吐き出しました。11時半ごろから傾きはじめ、1時間ほどで苦しまずに亡くなりました。大往生でした。
ありがとう、よく生きたよ。

母は「お盆の道が開いたよ。天国に行けるよ」と言いました。そうですね、お盆です。祖先も愛猫たちも帰ってくる「天国(浄土・極楽)からの扉」が、まさに開きます。

最後の愛猫が亡くなり、葬儀に参列してくださった時にマネちゃんは「大丈夫。猫は同じ形になって帰ってくるから・・・」とおっしゃいました。その時は言葉の意味がよく分かりませんでした。だって同じ猫はいませんから・・・。

しかし、先月、花月猫ちゃんに二組の親子が出来ました。
お母さん猫にはそれぞれ二匹ずつの子供がいましたが、不思議なことに二組とも、仔猫の一匹はお母さんと瓜二つの全く同じ模様でした。黒いちょび髭まで同じでした。そしてもう一匹の仔猫は全く違う模様でした。
自然は遺伝子を引き継ぎ循環させているのかも知れません。同じものを繋ぎ、違うものを生み出す、そんな命を引き継ぐ工夫が自然の摂理にあるのかもしれません。

これが、「猫は帰ってくる」ということでしょうか。だったら、往ってしまった大事な家族たちも、いつか新しい命として還って来てくれるかもしれません。私は多分その子たちと会うことはできませんが、その命に幸多かれと祈ります。もし帰ってきてくれることがあるならきっとすぐ気がつくでしょう。

「素晴らしい命が輝きますように」と祈ってお盆を迎えます。暑い日々、皆さまもご自愛ください。