じゃ、そゆうことで!
どういうことで?
いいの。余計なことは考えない。そしてたくさん書く。
時間がなーあ。
浪費に過ぎなかったと後悔する可能性が高くないかい?
あーあー。聞かない聞かない聞こえない。
さあ、さっそく書きなさい今すぐ書きなさい。 ワレにかえる前に。
あのさ、
ん?
考えてみると、世にいう小説の類ってのは、みんな、こういうことなのかもね。
どおゆうこと?
つまり、ひとりごとの、記録。
うーん。
ずいぶん複雑で、思わせぶりだけど。
だとしたら、
・・・・おそろしくヒマなことしてるような?
言えてる。
でもまあ、需要に答えてるって側面があるけどね。
つまり、お金になって、それで生活していける、人もいるっていう。
じゃあ、あたしたちは、誰かのひとりごとを印刷したやつに、お金払ってるんだ。
まあ、それをどう使うかは、買った人の勝手なわけで、その人にとっては、何かに使える、具体的メドがあるってことだろうけど。
ベストセラーに群がるのだって、例えば世間の標準、または理想とされる発想パターンをなぞって確かめるには格好だろうし、かつてのそれと比較してその変化を追う、なんてことも可能だろうし。
もしくは単に自分との違いに驚いて刺激を受けたり・はたまた規範を求めたり。逆に類似に安心感を覚えてみたり。
そういう複雑な効果を可能性という形で提供するには、いまだにこういう一見不合理で非効率的な‘素材’のまま取り引きした方が価値足りえるんだな。あれだけ色々サプリメントがあっても、ラーメン屋が繁盛するように。
ちょ、ちょっと。
おぬしは時々わからないことを言うね?ダーっとね?
要するにまあ、ひとりごとでも、ちゃんとしてれば使い道が色々あるっていうこと。
そんな道具を提供してるんだ。彼らは。報酬もらって。
お金もらわないで、ここに書くのは?
そこが問題だ。
(しまった。)
あーあー、買ったゲームって、これ? やってみてもいい?
別にいいけど。できるの?
ばかにするない。あたしだってゲームくらいっ。
えいや・・・っと。