もし街でばったり拓哉に会ったら
···などと考えることはヲタならあるだろう
1人の時も、たまにそんな妄想をしたりしているけど
SMAPファンのNAKAMAが集まると、必ずといっていいほど
「ここに中居くんがいたら」とか
「そこに拓哉が座ってたら」とか
「今、吾郎ちゃんが向かいの席に座ったら」とか
「しんつよとラーメン屋さんで相席になったら」とかゆーライトなシチュエーションから
とんでもなくアホな、ちょっと書けないような(どんな?)ことなど
あーだこーだと楽しんだりしてたけど
コロナ禍になって、そんなアホな集会もご無沙汰だなぁ
そろそろいろんな人と会いたいなぁ
ってことで、
-----------------------------------(妄想)---------------------------------
ライブのチケットのやり取りがきっかけで知り合った友人が何人かいるが
近くの友人だと、今までも感染者数が減ったタイミングなどでちょっと会うこともあったが
遠方の友人となると、互いの住んでる場所の状況や
新幹線や飛行機の移動を考えると、コロナ禍以降会えずにいた
「収束したら、会おうね」と話したのはもう1年半以上も前だ
緊急事態宣言が解除されて、様子見をしていたけど
ちょっと出かけてみよう、と思えるようになったのは感染者が減り続けていることと
集まるみんながワクチン接種を済ませている安心感かもしれない
もう何年もそれぞれが住んでるエリアを順に訪れていて
一昨年は自分が幹事となり東京に集まったが、
昨年は「コロナが落ち着いたらにしよう」と中止になった
今回、関西に集まることになったのは昨年集まる予定だったのが関西だったからだ
毎回、幹事(集まるエリアに住む人)となった人が、みんなの予定を確認して日程とホテルを決めることになっていた
集会の3日前に「ねぇ、今、拓哉が隣町に撮影来てるって!」と幹事からLINE
「えーーっ、惜しかったね」
「今日集まってたら、どっかで会えたかも、ってこと?でも仕事だもん」
「私も~、明日のプレゼンまでは絶対休めないから無理~」
と、隣町での撮影がほんとかどーかもわからないし
その日に集まっても会えるはずもないのに
「もしもばったり会えたら」の妄想大会で夜中まで盛り上がるLINEだった(笑)
3日後、久しぶりに集まったのは
幹事の地元に近い高原のリゾートホテルだった
「スキー場が近いから12月中旬になると混むし
いつもなら観光シーズンの今頃も混んでくるんだけど
部屋が空いててよかったわ」と幹事の友人が言う
やはりついこの間までの緊急事態宣言の影響なのだろう
標高が高いせいかホテルの周りは紅葉が始まっていた
雨に濡れた紅葉がきれいだった
少し古いが、クラッシックな重厚感があるホテルは
どこか、ホッとさせる落ち着いた雰囲気があった
幹事の友人が何年か前に親戚の結婚式でこのホテルを利用した際に
「ケーキセットが美味しかった」と言っていたと聞き
夕食にはまだ早い時間だったのでロビーでコーヒーでも、となった
が、フロントに聞いたら、残念ながらコロナ禍以降、ロビーのカフェ営業は休止していて
「この時間ですと、道の駅なら営業しています」と申し訳なさそうに
歩いて10分程にある道の駅を教えてくれた
「どうする?」
「雨、やみそうもないし、ね」
「どーしてもコーヒーが飲みたい、ってわけじゃないし」
「ここで喋ってればいいんじゃない?」
「あ、売店で缶コーヒーやペットボトルは売ってたよ」と
外出する気になれず、フロント前のソファで寛ぎながら
お互いの近況報告とか、SMAPの話で盛り上がっていた
と、言ってもホテルのロビーなので、いつもよりちょっと声を押さえて
いつもよりちょっと上品に(か?)していたので
ソファに長居する自分たちをフロントマンが注意することはなかった
平日の宿泊客は少ないようで、暫く喋っていてもチェックインする客はなく
(客ではなく、お客様?)
ソファに座る前に売店を覗いた時に、
年配の夫婦と、自分たちより少し年上の女性3人に会ったが
今、ロビーにいるのは自分たちだけだった
「空いてるね」
「ねぇ、拓哉がこっち来てたのって3日くらい前だったよね」
「そう、ほらTwitterで書いてた人いたじゃない?あの街、ここから車で40分くらいのとこだけど
あの辺りはホテルとかないんだよね」
「じゃ、ここに泊まってたりしたかもね」
「そーなのよ、ちょっと離れてはいるけど
この辺りで芸能人が泊まるようなホテル、ってここくらいしか浮かばないんだよね」
「3日前なら会えてたりしてね(笑)」
その地区では「ちょっと高級なホテル」のカテゴリーのそのホテルは
以前ドラマのロケで俳優さんが泊まったことがあった、と幹事が言う
「そろそろ部屋戻って、それから夕食食べに行かない?」
気づけばすでに3時間近くロビーで喋っていた
売店で買った土産を部屋に置いてからレストランへ、と話していたその時、
車寄せに数台の車が到着した
男女数人のグループの中の、きれいな女性はマスク姿でも芸能人だとわかるオーラがあった
すぐにみんなその芸能人に気づく
まだ自動扉の向こう側、ということもあって
「ね!あれ、綾瀬はるかじゃない?」
「だよね?そーだよね?」
「うん、マスクで口元は見えないけど間違いないよね」と興奮して見てしまう
マネージャーらしき人がすぅーっとフロントに向かう
事前に連絡してあったのだろう
フロントマンが数本の鍵をすぐに渡す
足早に通り過ぎた綾瀬はるかは、肌が透き通るように美しかった
ご一行がエレベーターに消えてから
「テレビで見るよりきれい、てか、顔ちっちゃ」
「肌きれい、SK-II?」
その時にみんな別のことに気づく
「綾瀬はるか、まだ撮影してたんだ?」
「拓哉の映画だよね?」
「違うドラマ、とか、ってことないよね?」
「3日前の目撃ツイートに拓哉と綾瀬はるか、って書いてあったよね?」
そろそろ部屋に戻ろうか、と話していたタイミングで
思わず遭遇した綾瀬はるかに、
「もしかしたら」とロビーから動けなくなる
「な、わけないよね」
「そーだよ、期待しても無駄」
と、話しながらみんな少し期待していることはお互いわかっていた
「そろそろ部屋に」と真っ先に言った友人が1番外をガン見していた
外を気にしながら「いるわけないよね~」と
みんなが外を向きながらさっきまで話していた話題を繰り返し話しているのは
気持ちを落ち着けさせる為なのだろう
綾瀬はるかの興奮がさめる間もなく
玄関前にすぅーっと、アルファードが止まった
田舎のホテルはドアマンがいない
助手席に座っていた男性が降りてきてドアに手をかけようとした時に
スライドドアが開いた
帽子が見えた
何日か前に、拓哉がインスタに自撮りをアップしていた時の帽子そっくりだった
まさか?!
みんな同じ気持ちだったのだろう
一瞬全員の視線が合う、そして全員が自動扉の向こうを見る
間違いなかった、帽子に着物(これもインスタで見た柄の着物)の男性は
拓哉だった
マスクはしていたが、サングラスはしていなかったので
拓哉の大きな瞳が見えた
「た、たくや、拓哉」1人が小声で言う
普通に喋っても外には聞こえないが、つい小声になってしまっている
「拓哉だよ拓哉だよ」
「うそ···木村くん」
それっきり誰も声が出なくなる
スタッフらしき人がおろした鞄を、サッと手に取る拓哉
荷物を下ろし終えた運転手に笑顔を見せている
そして自動扉が開き、拓哉が入ってくる
拓哉の後ろを歩いていたスタッフが小走りに拓哉を追い越しフロントに向かう
綾瀬はるかの時にはスムーズに鍵を渡していたフロントマンだったが
今回は手間取っているようだったが
それは自分たちにとっては好都合なことだった
フロント手前の柱の横に拓哉が立っている
拓哉との距離数メートル
固まったまんま拓哉から目が離せなくなってる自分たち
拓哉と目が合う(気がする)
拓哉がこっちを見た(気がする)
やがて、スタッフが鍵を受け取り拓哉に渡す
拓哉が歩き出す
拓哉がこっちに向かって歩いてくる
と、言っても自分たちに向かってくるのではなく
自分らが座っているソファの後ろの通路の奥のエレベーターに向かって、だ
わずか1、2メートル横を拓哉が通り過ぎる
近すぎて逆にリアリティーがない、というのはおかしいかもしれないが
普通に歩く拓哉に「拓哉が歩いてる」と感動する
特に匂いはしなかったが、スタッフに何か言われて
「そうなんだ」と答える低い声だけ聞き取れた
真後ろを拓哉たちが歩いていく
足音が消えていく方向を見ることは出来なかった
エレベーターが閉まる音を聞いて数秒後
「拓哉だね」
「拓哉だった」
「拓哉だよ」
と、小声で話ながら
ふと我にかえって「こんな小さい声じゃなくても大丈夫じゃない」と小声で言い
少しみんなに笑顔が戻る
まぁ、笑顔というより、にやけ顔だろうか
あんなに普段
「拓哉に会ったら」といろんなシミュレーションで想像したり
「こんなこと言いたい」とお互い言っていたのに
結局誰も何も言えずに固まったまんまだった
と、いうより言い訳になるかもしれないが
少し疲れて見えた拓哉に、余計な気を使わせたり
煩わしい思いをさせたくない、というか
そっとしておいてあげたい、と思ったのも事実で
みんながそう思っていたことだった
「同じ屋根の下なんだね」
「1つ屋根の下に拓哉がいるんだよ」
「どーする」
と、1つの部屋に集まって遅くまで思い出しながら喋っていたけど
翌朝はみんな部屋でゆっくりすることにした
もしかしたら早朝からロビーにいれば会えるかも、と
考えなかったわけではないけど
思いがけずに会えたその時の幸せな気分だけで十分だった
拓哉の生声の「そうなんだ」は、何がそうなんだろ、と
またみんなの妄想の餌食となった後で
みんなその声がこだまして眠れなくなったりするのだ
翌朝、明るい日差しで目が覚める
前の日に起きた奇跡と耳に残る声に幸せを感じながら
ふと外を見ると、何台かの車がホテルの敷地を出ていくところだった
それが拓哉の車かどうかはわからないが
なんとなく
「ありがと、大好きだよ拓哉」と心の中で呟きながら見送る
雨は上がったようだった
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な~んてね
みんなが集まった時に
もし拓哉のロケに出くわしたら
と、妄想してみたけど、妄想でも固まってしまった(笑)
でもさぁ、きっと実際はこんなもんだろーなぁ
いつか、もし、ばったり拓哉に会えたりしたら
何か言えるように練習しておこうかな←無理(笑)
オフィシャルな握手会的なものでも
固まっちゃうんだから
突然、ってなったら無理だよなぁ
拓哉に会いたいなぁ
拓哉、だぁ~~い好きっ‼️