あなろぐ

ここは私の巣穴です。自閉症の息子のことや、好きな作品のことなどを書きます。
最近のハマリものはイ・ジュンギ。愛だぜ。

恋をするなら

2010-03-25 04:19:11 | 雑記
もし私が男なら。
和泉式部のような人と、一度は恋をしてみたい。
やわらかくて情熱的で、和泉式部の和歌は1000年以上の時を経ても体温を失っていないと思います。
与謝野晶子にも通じるイメージ。

今日書きたいテーマはこの和歌です。
 恨むらむ心はたゆな 限りなくたのむ君をぞわれも疑ふ

女が、恋人だった弾正宮の急死で、傷心の日を送っているときのこと。
弾正宮の弟、帥宮が、女に興味をもって近づき、夢中で言い寄るようになり、
最初こそすげなくしていた女も、帥宮の中に亡き恋人の面影が見えるか、とふと心が動いたのをきっかけに、次第に帥宮を待つようになっていく。。。
『和泉式部日記』はそういう、女と帥宮との恋のやりとりを描いた日記とも物語ともとれる作品です。

で、冒頭の和歌がどんな経緯で詠まれたかというと。
恋愛遍歴で名高い(要するに、すごくモテた)女のもとへ、他の男が通っているといううわさを聞いた帥宮が怒ってしまい、自分は女のもとへ来ずに、こんな歌をおくります。
 疑はじ なほ恨みじと思ふとも心に心かなはざりけり

「疑うまい、恨むまいと思うんだけど、思うようにならない私の心なんだよ」、というような意味です。
冒頭の和歌はこれへの返事。
「私を恨むとおっしゃる、その心は絶やさないで。だって恨むのは愛してくださってるからでしょう? 恨む心がなくなるようなら、限りなく大切なあなたを、私も疑ってしまいますから…」

私を恨む心を絶やすな、なんて。
とかく、古典に出てくる女性は、一見何を考えてるのかわからない和歌ばかり詠んでいますが、これは情熱的でいいなあ。

この和歌を送ると、帥宮も女の真情を知り、日暮れを待ちかねるように女のもとを訪れるのでした。
『和泉式部日記』、短いので、恋をする人にはお勧めの古典です。
マンガでも出てるんじゃないかな。

うまく表現できないけど、和泉式部の胸に流れる熱い血汐を感じる歌です。
ジュンギの「一言だけ」に「僕を忘れるより 憎んで と願うのさ」っていう一節がありますが、これとおんなじ気持ちの歌だと思いました。
そんなわけで、BGMはイ・ジュンギの「1st JAPAN Album」でした♪
これに「バカな愛」も入ってればもっと嬉しかったんだけど~。

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2 コメント

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心の半分は (ひろS30)
2010-03-25 07:49:59
春花さん お早うございます

短い言葉の中に、深い思いを込める日本人…
市原悦子似のドラえもんな私ですが、夫が亡くなって心の半分を無くした様です。と云うと、とても不幸みたいですが、一生そんな人と逢え無い方もいると思うので、私は満足していますよ
初恋の人と結婚したのに、あまり仲の良い夫婦じゃ無かった…でも、愛するから嫌だった…何とも思わなければ楽だったけど…だからこの二つの歌の気持ちがよく解るんです。
生身の人間はそう簡単じゃなくって…傷つく事も多い…
素敵な歌ですね~

今はジュンギ様一筋で元気を貰ってま~す!!
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my better half (春花)
2010-03-26 04:09:05
ご主人を愛してらっしゃったんですね。
初恋の人と……うらやましいです。
ご主人を亡くされて、どれほどの悲しみに耐えてこられたのでしょうか……。
でも恋愛と結婚はまた別なので、ほんと、生身の人間はそう簡単じゃないですよね~。

ジュンギ様といえば、Grand Prixのコサの写真がネットに出回ってましたね。
ドヒョクのときより少し髪を伸ばして、なんだか可愛い感じになっちゃって、役柄がどんなのか、楽しみです~
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