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ぎょうてんの仰天日記

日々起きる仰天するような、ほっとするような出来事のあれこれ。

見えないものは存在しない、知らないものは探すことができない

2022-02-12 23:00:43 | コラム

 

先日、「日本の社会保障は申請主義」との話を聞いて色々なことを思い出しました。

申請主義の最大の問題は「知らないサービスには申請することができない」点です。

かつて父の介護のためケアマネージャーをお願いしていましたが不正を働かれていたため本来受けることのできたサービスを受けることができずにいたのです。それも10年間。不正発覚後、市役所で初めて知ったサービスがありショックでした。市役所の窓口で「ケアマネージャーが本来する仕事なんですけど」といわれてきたことには家族が調べたり、行ってきたものもありました(時には仕事を休んで)。

 

またこうしたこともあります。東大の博士課程で学ぶ外国人留学生が「不動産管理会社が敷金を返してくれない。どうすればいいのか。」と相談してきたので法テラスや自治体の無料法律相談を紹介したところ、その女性は「こうした無料相談が区役所であるんですね」と感想を述べていました。日本に住み日本語で学術論文を書くような人がこうしたサービスを知らないのです。私がこうした法律相談を知っていたのは電車内の広告であったり、自治体の広報で見てたまたま知っていたからですが、十分に知られているとはいえません。どんなに日本語ができても情報をはじめとする様々な「ネットワーク外」から来た外国人なら「情報のありか」を知らなくても不思議はないのかもしれません。

 

広報を読まない人も多いですし、(紙の)新聞を取らない人も最近では多い。そもそも電車内ではスマートフォンを見ていて広告を見る人も今では多くないでしょう。残念ながら公的機関の広報はこうした時代の流れに沿っているものではありません。

そこには広報や「サービスを提供する側」としての意識の欠如がどうしてもあると思います。悪気なく、受け身なのです。

 

作家の城山三郎がかつて本の中で次のような話を紹介しています。ロサンゼルス市警の警官が万引きをした少年を捕まえる、普通ならそこでおしまい。けれどもその警官は少年に「学校へ行っているのか」「家族はいるのか」とか色々尋ねる。そして家に連れて帰った後も近所の人に「あの子のうちはどうなっている」などやはり尋ねてまわる。そうしたことをしていったその警官の名はトム・ブラッドレー。ロサンゼルス市で初の黒人市長となった人物です。

 

トム・ブラッドレーは市長就任後も週に1回「オープン・デー」として誰でも来て話ができるように市長室を開放していたそうです。読んだ皆さんはきっと「良い話だ」と思うでしょう。でもこれを単なる美談として捉えるべきではないと思います。そこまでしないと人は救えないということでもあるのです。

 

困っている人は崩れ落ちそうになる気持ちを抱えて混乱しているものです。人は健康な時には病気になった時のことなど考えません。幸せな時にトラブルが起きることなど考えないものです。突然降って湧いたトラブルに混乱している時どうして冷静で緻密な情報検索ができるのでしょう。

公的機関が「待ち」の姿勢でいる限り、どんなに立派な制度があっても、それは「存在しない制度」です。

 

一方、暗い顔をしている人をターゲットとする人達は大変積極的です。村木厚子さん(元厚生労働省事務次官)が新聞のインタビューでこのようなことを話しています。「家出をして暗い顔をして歩いている女の子に『今日寝るところはあるの』と悪い人が道で声をかける。公的なサービスが間に合わない。」

インドネシア人の知人もこう言います。「一人で公園のベンチに座っていたら寂しそうに見えたのか新興宗教の勧誘が来たので片言の日本語を話して(本当は流暢に話す)逃げようとしたら即座に勧誘パンフレットのインドネシア語のページを開けてきた。」

…………新規勧誘というものはどこでも大変熱心なもののようです。

 

公的サービスの情報は、人の目に触れるものであって欲しい。そうでなければならない類のものです。「見えないものは存在しない」「知らないものを探すことはできない」のですから。駅のデジタルサイネージでも、IT空間でもいい、時代に合わせて人の目に耳に触れるものであらなければならない。外国人が増えれば外国語でも、やさしい日本語表記でも。それこそが「サービスへのアクセス保障」です。

 

前述のトム・ブラッドレーはロサンゼルス市長を5期務め(1973年~1993年)、ロサンゼルス五輪も同氏の市長時代だそうです。現在ロサンゼルス空港の国際線ターミナルは「トム・ブラッドレー国際線ターミナル(TBIT)」と氏の名前を冠しています。

 

-建国記念の日に-

 

 

 

 

PexelsTiger Lilyによる写真 

 


朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや

2021-12-22 18:27:55 | コラム
子曰く、
学びて時に之を習う。亦説(よろこ)ばしからずや。

朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや。
人知らずして慍(いきど)おらず、亦君子ならずや

……友が九州より来たり。楽しからずや。
お土産に羊羹を頂きました。杏やレーズン、いちじくも入ったフルーツ羊羹で初めて食べましたが果物の酸味が良い隠し味とパンチになっておいしかったです。友よ、ありがとう!


ぎょうてん曰く、
学びて時に之を習う。亦説(よろこ)ばしからずや。
朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや。
羊羹ありこれを食す、亦た美味しからずや。❤️❤️❤️











甘利さん復活の兆し

2021-12-08 15:49:02 | コラム

お久しぶりでございます。安否を気遣う人がいたやもしれません。ぎょうてんは無事に生きております。この数か月色々していました。その中の一つに十月末、岸田総理の選挙応援演説に行くというのがありました。かつて安部さんが総理の時、応援演説に来る直前の現場に居合わせた時にはさしたる関心もなく、さっさと通り過ぎましたが今回はわざわざバスに乗って行きました。予想以上の混雑ぶりでバス内でも

 「もう始まってるのかね。」

 「まだよ。『もうまもなく』って出てる。」

と盛り上がる人もいてディズニーランド行きのバスの如き賑わいです。が、その「もうまもなく」から待つこと40分以上、地元区議の挨拶その他を聞かされます。(丸川珠代さんも来ました。) そんなこんなで岸田さんの演説を聞き、晩秋イベント「総理来る」は終わったのでした。

 

で、翌日の選挙後にあの「甘利さん落選」の報に接します。ぎょうてんが甘利さんのことを気にかけていた経緯についてはこちらでの述べた通りで、何かと「絵になる人」なのでございます。あれ以来何とはなしに甘利さんウォッチをしていたところ驚愕の記事を見つけました。ご本人は染めるのを止めた後「和製ジョージ・クルーニー」と話していたというのです。

 「他に人には見えないものがこの人には見えるんだ。」

ぎょうてんの心は震えました。他の人には見えないものが見える。甘利さんには形になっていないものを形にする仕事、そう国土交通大臣など向いているかもしれない、そう思いました。同類の経済再生担当大臣に就任した時は妙に納得したものです。

 

岸田政権では党幹事長だった甘利さん。不正献金疑惑への説明が不十分だったことが就任時に取り沙汰されました。ここですっきりさせないまま選挙戦に突入したことが世間でいわれるように敗因だったのでありましょうか。さぞ気落ちのことと甘利さんのツイートを見ると11月4日から12月5日まで投稿がありません。ご本人も「党幹事長を辞任致しました。内向きなる私」と書いているように気落ちしたことが窺われます。お詫び行脚もしているだろうし…。

 

ところが、ところがなのです。こうした推察のすべてを打ち壊すものがツイートにあったのでございます。あのプロフィール写真、あのポージングをした写真。ピンストライプのスーツを着込み左手を曲げ、人差し指に顎を載せてポーズを決めたあの写真。なぜかモノクロ。カメラマンにいわれて撮影したものなのでありましょう。モノクロ写真でピンストライプのスーツ。テーマはやはりジョージ・クルーニー?でもドクター中松の選挙ポスターを彷彿とさせるのはなぜでしょう。公式ホームページはもっとこう「政治家っぽい」カラーで正面を向いた写真です。

 

察するに甘利さんお気に入りの一枚なのでしょう。しかしながら、より「公式な」イメージが求められるホームページに使うには勇気が相当必要な写真のためカジュアルさが好まれるツイッターで使用したものと思われます。とはいえ落選後に政治家が醸し出している方が無難な「慎ましやか感」が欠けているように見られるのは否めません。それにもかかわらず甘利事務所は落選後一か月もこれを放置したのであります。とんだ失態というべきでしょう。

 

甘利さんは12月を迎えて間もないある日、突如ツイッターのプロフィール写真を真面目な「政治家らしい」ものに変えました。カラーで正面、人差し指への顎乗せなし。さてはぎょうてんのこのブログ記事掲載を察知したか。一瞬警戒しましたがどうも違ったようです。

 

                                            

                                           

                  -BEFORE-                                                         -AFTER-

 

写真変更から数日後の12月4日、谷垣禎一さんからの激励の電話があったとのツイートが投稿されました。

 「貴方は日本にとって必要な人だから…」との谷垣さんからの激励紹介と甘利さん自身の今後への意欲を表明するのにクルーニー写真では説得力が大いに欠けます。

 何やら甘利さんに復活の兆しが見えてきたようです。髪型も新しくなるかもしれません。

 


いちごジャム マッカイ(スコットランド)

2021-10-16 17:42:39 | コラム

明治屋の復刻ジャムについて書きましたが今日はスコットランド製のこちら。

 

 

スコットランドはマッカイ(MACKAYS)のシャンパン仕立てイチゴジャム。

以前はこちらのシャンパン仕立てマーマレードが好きでよく食べていたのですが製造中止になり後任?のイチゴを購入。

明治屋の復刻ジャムに比べると粘度は低い一方で甘さは明治屋より酸味がある感じです。

「グルテンフリーやベジタリアンに向いてます。追加の色と風味付けはしてません。」など、「伝統的な銅製の鍋で高品質の果物を使って正しい方法で」と誇りを持って製造していることを謳ってます。マーマレード発祥の地の誇りでしょうか。

日本語のラベルには「英国製」となっていますが原語のラベルでは「Made in Scotland」 蘇格蘭人の気概を感じます。使用されているイチゴも「Scotish strawberries」スコットランド独立派かもしれませんがそれ以上に溢るる郷土愛といったところかもしれません。

シャンパンなしの普通のジャムやマーマレードもあります。

スーパーやカルディで売ってますのでぜひお試し下さい。そしてシャンパン仕立てのマーマレード復活を皆で訴えましょう!