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全国交通ニュースブログ

日本全国の交通に関する最新ニュースをピックアップして紹介します。
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神戸西バイパス工事区間の事業評価が公開されていました

2022-11-23 00:00:20 | 神戸西バイパス(第二神明北線)

2022/11/18付ブログ記事(国道165号香芝柏原改良がらみ)で

>近畿地方整備局では、公共事業の効率性及び実施過程の透明性の一層の向上を図るため、個別の公共事業について「事業評価監視委員会」を設置した上で評価を行っています。 

と書きましたが、2021/12/14に開催された「令和3年度第5回事業評価監視委員会」において神戸西バイパスが取り上げられていたのを発見しましたので、こちらで紹介します。

https://www.kkr.mlit.go.jp/plan/ippan/zigyohyoka/ol9a8v000004e27l.html
https://www.kkr.mlit.go.jp/plan/ippan/zigyohyoka/ol9a8v000004e27l-att/no.8.pdf

表題にある通り、NEXCO西日本が施工する区間も評価対象となっています。

総事業費ですが、当初見込みから350億円増加して2250億円に上っています。増加の理由は以下の通りです。

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①地質調査結果や基準改定に伴い、橋梁基礎形状や構造物規模の変更、法面対策工の追加等が必要となった・・・約305億円
②安全性や沿道環境向上のため、剥落防止対策・騒音対策が必要となった・・・約25億円
③教育委員会と協議の結果、公表資料から想定していた範囲より広い範囲で埋蔵文化財調査が必要となった・・・約10億円

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特に①および②については計画立案当時から社会情勢や周辺環境が変わったことが主因で、工事が長年滞っていた故の増加分となります。

当カテゴリーの最初の記事神戸西バイパス(第二神明北線)はいつ開通できる?(2021/11/25付)で

>ただ、永井谷JCT西側~櫨谷IC間の西神南ニュータウン南端を通る部分は完全に未着手です。ここは現在緑の丘陵地帯で、計画図を見る限り専用部・一般部ともトンネルではなく丘陵を切り崩して地上に建設するようです。となると、第一種低層住居専用地域と直接接することとなり、現在付近の一戸建てに住んでいる住民の意向が気になります。(取得時に説明は受けているでしょうが)

と書きましたが、そもそも当初計画時点でここに第一種低層住居専用地域の住宅地ができることを想定していなかったようで、以下のように堂々と記載されています。

「事業地周辺で新たに宅地開発が進んだことを受け、騒音予測結果が保全目標を超過する箇所については、遮音壁及び排水性舗装を実施する必要が生じた。」

 


国道165号の大阪・奈良府県境の状況(2022/11/20)その3

2022-11-22 21:41:50 | 国道165号改良

その2の続きです。

国道165号が近鉄大阪線から離れてゆくカーブ上にある田尻交差点の様子。東側の家屋は立ち退き済みです。

南側にはぶどうの直売所がありますが、(もちろん国道拡幅に伴う立ち退きのため)50m南に移転する計画になっており、予定通りに行けば来年のシーズンは新店舗で・・・という段取りのようです。果たして軒先のぶどう棚は移植できるのでしょうか?

その先も用地買収は終わっており、手前側はコミュニティバスの折り返し場として暫定利用中、向こう側は家族葬会場(もとコンビニ)の駐車場になっています。

この工事は、国道拡幅とは関係なく、智辯学園奈良カレッジの図書館新築です。国道を跨ぐ陸橋は、キャンパスと第二グラウンドを結ぶものです。

 

第二グラウンドに直接入る出入口付近から、田尻交差点方面を望む。手前の緑地も実際には国道拡幅用地として買収済と思われますが、道路関係の土木工事着手の前には「遺跡調査」という高いハードルが待っています。

(おわり)


国道165号の大阪・奈良府県境の状況(2022/11/20)その2

2022-11-22 18:36:45 | 国道165号改良

その1の続きです。

府県境を越えてすぐの場所に、葛城煙火の花火工場の入口があります。その性格から、交通至便かつ周囲に人家がない谷あいに立地しています。工場入口付近の空き地は、香芝柏原改良用地として買収済みと思われます。

さらに歩くと、智辯学園奈良カレッジの第2駐車場があります。2022/11/18付ブログ記事で「国道165号香芝柏原改良、ついに現地で工事着手!」と書きましたが、現地掲示の工事名は「智辯学園奈良カレッジ 第2駐車場計画」、工事主体も智辯学園となっており、香芝柏原改良の文言はどこにも見当たりません。工事の目的は「国道拡幅用に国に買収された土地を外した形で、駐車場の入口付近を再整備する」の可能性が高いですが。

向かい側にはやはり国に買収されたガソリンスタンドの跡地があります。地面に「洗車」「給油」の文字が見えます。ストリートビューの過去画像を見ると、2010年には営業中ですが次の2018年には跡地になっています。

さらに歩くと智辯学園奈良カレッジのキャンパスの玄関ですが、国道には直接面しておらず、道路拡張用地を活用してワンクッション置いています。キャンパス内にスクールバスが止まっているのが見えます。

ちなみに、スクールバスのメインの車庫は、関屋駅と智辯学園奈良カレッジの中間の近鉄大阪線沿いにあります。

(つづく)

 


国道165号の大阪・奈良府県境の状況(2022/11/20)その1

2022-11-22 00:07:21 | 国道165号改良

2022年11月20日、国道165号の大阪・奈良府県境の状況を歩いて見てきました。歩道のない区間は結構スリリングでした・・・

結論を先に出すと以下の通りです。

「用地買収こそ奈良県側でそこそこ進んでいるものの、国土交通省としては全く現地で工事を行っていない」

近鉄大阪線の大阪教育大前駅で下車。駅付近には商店の類はありません。右側の立派な高架道路は、大阪教育大学のキャンパスの正面玄関のみに通じる道です(したがって大学関係あるいは大学に来訪する車両以外通行不可) 駅と大学を結ぶ路線バスも開講日に限り運行されていますが、こちらは別途スピンオフ記事にする予定です。

駅からしばらくの間は歩道が整備されている国道165号ですが、西名阪の柏原ICの手前で歩道は消滅します・・・ストリートビューの通りなので写真は省略

柏原ICの出口前には、付近にある大学への案内標識が国土交通省によって設置されていますが、上段の「大阪樟蔭女子大学・同短大部」のキャンパス(近鉄関屋駅南側)は実は2014年度限りで閉鎖されており(跡地の校舎は解体せずそのまま運営母体の樟蔭学園が管理)、看板に偽りあり状態は7年半以上に及びます。

国土交通省直轄国道にあるまじき急カーブ。香芝柏原改良の計画ではここは直線的な道路でショートカットされる予定ですが、そんな気配は皆目見あたりません。

やがて、大阪教育大学の北東側の出入口の交差点に出ます。但し、ここは開講日に大学関係車両が利用するためのもので、この日(日曜日)は完全閉鎖されており、開講日でも来訪者の車は(たとえ奈良県側からであっても)先ほどの正面玄関への道路に回らねばなりません。

2022/11/17付ブログ記事で紹介した都市計画道路中和幹線の一部としての国道165号香芝柏原改良区間について2009年度に実施された都市計画変更の説明スライド資料(https://www.pref.nara.jp/secure/39339/suraido.pdf)の最後から2ページ目の図によれば、先ほどの急カーブをショートカットする道路はこの交差点のすぐ東側で現道と合流し、さらに近鉄線の北側を通り関屋駅前に通じる都市計画道路穴虫田尻線(未成)との交差点が設けられることになっているようですが、具体的にはどんな道路構造にするつもりなんでしょう?

あと少しで府県境です。

(つづく)


2022/11/23~27は六甲・摩耶でどうウゴク?・・・交通社会実験

2022-11-21 20:21:02 | 路線バス

2022年11月23日~27日の間、神戸市が主導する形で「六甲山・摩耶山をスムーズで快適に移動する交通社会実験~六甲・摩耶でどうウゴク?~」が実施されます。

https://www.city.kobe.lg.jp/a80014/693712135057.html

https://www.city.kobe.lg.jp/a80014/rokkomayajittuken.html

2021年度に神戸市が関係機関とともに立ち上げた「六甲山・摩耶山の交通のあり方検討会」での議論を踏まえ、市民や観光客が市街地から山上へスムーズにアクセスでき、山上でも快適で自由に行き来できる交通環境の整備を目的とした社会実験です。

交通に直接関係するポイントは以下の通りです。

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1.摩耶ロープウェー山上駅~六甲山牧場間で、無料のグリーンスローモビリティ(略してグリスロ、小型の電気自動車やゴルフ場のカートなど)を運行

  →この区間の路線バスは、六甲摩耶スカイシャトルバス・西六甲もみじバス(2022/11/4付ブログ記事参照)とも運休

2.六甲摩耶スカイシャトルバスを1時間あたり2便から3便に増便し、記念碑台バス停で六甲山上バスとの乗り継ぎを容易化

3.摩耶山上での電動自転車のレンタサイクル「マヤチャリ」の拡充

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1と2は実はリンクしています(六甲摩耶スカイシャトルバスの区間短縮により浮いた分を、増発に振り向け)。検討会では六甲山牧場~摩耶ロープウェイ山上駅間の利用者数が少ないことが問題視されており(第3回検討会のパワポ配布資料の15ページ目参照)、今回の実験がうまくいけば2023年の春~秋の観光シーズンから恒久化するかも・・・

また、六甲摩耶スカイシャトルバスと六甲山上バスの記念碑台バス停は同名ながらやや離れています。

https://www.city.kobe.lg.jp/documents/56531/00kinenhidai_1.pdf

かつて阪急バスが六甲登山バスを盛んに運行していた頃は、主な運行区間は「阪急六甲~記念碑台」でした。阪急バスの記念碑台バス停は記念碑台の北側にある広場(バスの待機場所兼用)にあり、ここが使えれば乗り継ぎが楽になったはずですが、現在は有料駐車場のゲートの中になっており、休止のカバーが掛けられたバス停の標柱が虚しく残るのみです。