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知多半島先端のコミバスの「無料乗車のために必要なICカード」について

愛知県の知多半島先端部の南知多町では、知多バスが運行していた路線バスの廃止に伴い、2010年10月からコミュニティバス「海っ子バス」を運行しています。2015年10月からは隣接する美浜町に乗り入れるようになり(名鉄河和駅と美浜駅を結ぶ路線)、さらに2023/10/1からは町内の知多バス路線の全面撤退に伴い路線が再編され運賃体系も変わりました。

https://www.town.minamichita.lg.jp/kurashi/bus/1003383/1004389.html

https://www.chitabus.co.jp/news/entry-1374.html

2023/9/30までの運賃・・・町内のみ利用=大人160円、町外へ超える利用=大人300円、一日乗車券=大人500円

2023/10/1からの運賃・・・全区間大人一乗車400円、一日乗車券=大人600円

つまり、町内のみの利用の場合は一気に2.5倍になったわけです・・・ 当然批判の声もあるわけですが、

https://www.chunichi.co.jp/article/792816

もちろん事前に町民から意見を募集した上で実施されたものです・・・路線再編も含めた実施案はこちら

さて、この再編に合わせてICカードが新たに導入されましたが、町内に住所を有する小・中学生しか使うことができません!

南知多町小中学生海っ子バス運賃補助事業によるもので、所定では中学生は一乗車400円・小学生は一乗車200円のところ、無料で乗車できます。ただ、「町内の小中学生であることを証明する」「利用状況のデータを収集する」ための手段としてICカードを採用しており、以下の段取りとなっています。

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(1)申込専用サイトに町公式ホームページからアクセス

(2)氏名、住所など必要事項を入力し申し込む

(3)町からICカードを交付

  • ICカード交付の際に保証金1,000円をお預かりします。
  • 卒業などでICカードが不要になった場合、町へICカードを返却いただくと、保証金1,000円を返却します。

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上記「路線再編も含めた実施案」の22ページ目によれば、当初は通学定期もICカード化し、町内の学生についてはその購入費用を町が全額補助する形で実質定期代を無料にする(保証金1,000円は別途必要だが不要になった際には返金される)という案だったようですが、これはどうやら実現に至らなかったようで、上記「海っ子バス」のサイトによれば単に「通学定期券(一般)6カ月の費用を全額補助」という表現になっています。

 

なお、この手の「運賃・料金を引き落とさないが利用時に必ずタッチが必要な定期券形式以外のICカード」としては、堺市のおでかけ応援カードが挙げられます。

https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/kokyokotsu/odekake/odekake.html

65歳以上の市民が市に申し込めば交付されるもので、堺市内の南海バス・近鉄バス・阪堺電車が1乗車100円で利用できますが、その100円はICカードのタッチとは別に現金で降車の度に支払う必要があります。大阪市や神戸市ではこれに相当する敬老優待乗車券はPiTaPaカードの仕組みを使っておりタッチと同時にカード内から割引運賃が引き落とされますが、堺市は経費節減のためそうしなかったのでしょうね。

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