中国運輸局管内のタクシーの営業区域が別表として掲載されている資料はこちら
岡山県のタクシーの営業区域について解説します。
こちらも、大半の自治体が平成の大合併に関与しているにもかかわらず、比較的シンプルな設定となっています。
岡山市
岡山市（2007/1/22付で岡山市に編入した旧赤磐郡瀬戸町・旧御津郡建部町の区域を除く）
加賀郡及び岡山市建部町
加賀郡吉備中央町・岡山市（旧御津郡建部町域のみ）
倉敷交通圏
倉敷市・都窪郡早島町
浅口交通圏
浅口市・浅口郡里庄町
笠岡市
井原交通圏
井原市・小田郡矢掛町
総社市
高梁市
新見市
玉野市
赤磐交通圏
赤磐市・岡山市（旧赤磐郡瀬戸町域のみ）
瀬戸内市
備前市
和気郡
和気郡（和気町のみが所属）
津山市
美作交通圏
美作市・英田郡西粟倉村
真庭交通圏
真庭市・真庭郡新庄村
苫田郡
苫田郡（鏡野町のみが所属）
勝田郡
勝田郡（勝央町・奈義町の2町が所属）
久米郡
久米郡（美咲町・久米南町の2町が所属）
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岡山市は、2005/3/22付で北隣の御津郡御津町と南隣の児島郡灘崎町を編入合併し、2007/1/22付で東隣の赤磐郡瀬戸町と北隣の御津郡建部町を編入合併しました。岡山県の場合、平成の大合併は基本的に2004年10月～2006年3月の間に成立しており、その直後の時点でタクシーの営業区域を合併後の自治体の領域に合わせて調整したものの、政令指定都市昇格を目指していた岡山市が追加で2町を合併したため、ここだけ不整合が生じて現在に至っているものと思われます。一方、平成の大合併以前の御津郡は御津町・建部町・加茂川町の3町からなりましたが、岡山市と合併しなかった加茂川町は郡の異なる上房郡賀陽町と合併し、2町の頭文字を取った「加賀郡」という郡を新設した上で吉備中央町となりました。現在の営業区域名の「加賀郡及び岡山市建部町」は、再編当初は「加賀郡及び御津郡」だったのかも。
倉敷市は、浅口郡船穂町と吉備郡真備町を編入合併し、吉備郡は消滅しました。一方、平成の大合併以前の浅口郡は船穂町・金光町・鴨方町・里庄町・寄島町の5町からなり、うち船穂町と里庄町を除く3町が合併して浅口市となりました。旧船穂町域は現浅口市域とは接しておらず（倉敷市玉島地区の北東側に相当）、平成の大合併以前から倉敷交通圏に含まれていたかもしれません。
笠岡市は平成の大合併に関与していません。
井原市は、北側に隣接する小田郡美星町と後月郡芳井町を編入合併し、後月郡は消滅しました。
総社市は、南側に隣接する都窪郡清音村・山手村と合併して新たな総社市となり、都窪郡は消滅しました。
高梁市は、隣接する上房郡有漢町および川上郡成羽町・川上町・備中町と合併して新たな高梁市となり、川上郡は消滅しました。
新見市は、隣接する阿哲郡大佐町・神郷町・哲多町・哲西町と合併して新たな新見市となり、阿哲郡は消滅しました。但し、現在も阿哲郡と新見市の頭文字を取った「阿新」という地域名は一般に使われています。
玉野市は平成の大合併に関与していません。
赤磐市は、2005年3月に赤磐郡の5町のうち4町（赤坂町・熊山町・山陽町・吉井町）が合併して成立しました。2006年の時点では赤磐郡は瀬戸町のみが所属する形となり、これに合わせてもともとの「赤磐郡」という営業区域を（市郡をまたがることから）「赤磐交通圏」に名称変更したものと思われます。2007年に瀬戸町は岡山市に編入合併しましたが、営業区域の再編は行われていません。
瀬戸内市は、邑久郡の3町（牛窓町・邑久町・長船町）が合併して成立し、邑久郡は消滅しました。
備前市は、隣接する和気郡日生町・吉永町と合併して新たな備前市となりました。和気郡の残りの2町（和気町と佐伯町）は、合併して新たな和気町となりました。
津山市は、周辺の勝田郡勝北町・久米郡久米町・加茂郡加茂町・加茂郡阿波村と合併して新たな津山市となりました。
美作市は、英田郡の5町（美作町・英田町・作東町・大原町・東粟倉村）および勝田郡勝田町が合併して成立しました。英田郡には西粟倉村のみが所属する形となり、勝田郡は4町から2町に減りました。
真庭市は、真庭郡の9町村のうち電源立地＜発電用ダム＞による独自財源のある新庄村を除く8町村（勝山町・落合町・湯原町・久世町・美甘村・川上村・八束村・中和村）および上房郡北房町が合併して成立しました。結果的に、おそらくかつては1つの営業区域であったであろう旧上房郡の区域は「加賀郡及び岡山市建部町」「高梁市」「真庭交通圏」に3分割されたことになります。
苫田郡はもともと6町村（鏡野町・富村・奥津町・上齋原村・加茂町・阿波村）からなりましたが、津山市に合併しなかった4町村は合併して新たな鏡野町となり、1郡1町となりました。
久米郡はもともと5町村（久米町・久米南町・中央町・旭町・柵原町）からなりましたが、中央町・旭町・柵原町は合併して美咲町となりました。久米町は上記の通り津山市と合併し、久米南町は単独で残っています。
