週刊Grip

JRA競馬騎手マネージメント会社の日記

シャーガーCリポート #6(ロンドン最終日編)

2006年10月21日 | 競馬
いやぁホントに長らくお待たせいたしましてすみません。
ようやくメインイベントのご報告です。

いよいよシャーガーC当日の朝。
参加する世界選抜の騎手はホテルから出発するバスでの移動。
しかし、なぜか、我々には間違ったバスの出発時間が伝えられていて、
準備万端でロビーに下りた時には、すでに誰もいません。
仕方なくタクシーを呼んでもらい、ドライバーに行き先を告げると、

「OK!」

と気持ちのよい返事と笑顔。

How many times does it take it to Ascot?
(アスコットまでどれくらいかかりますか?)
と念のために聞くと・・・45分くらいとのこと。
集合時間までたっぷり2時間はあるのでひと安心。
しかし、ふと気付くと、前日アスコット競馬場に向かった時、
5分ほどで乗った高速道路に一向に乗る気配がありません。
不安になりながらも、多分いろんな行き方があるのだろうと、
心配していなかったのですが、30分ほど走ったところで、

「・・・I lost my way」

と、さっきまでとは打って変わったような小さな声。
そうです、道に迷ってしまっているんです。
それならそうと、早く車を止めて人に聞いてくれ~!
と思った矢先、高速道路の入り口を発見。
ドライバーは、またまたごきげんなテンションに戻って、
高速道路をグイグイ飛ばして行きます。
あ~よかったなぁ。心配させんなよ・・・と思っていたら突然大声で、

「Which? Which?」 の連発。

え~っ!そんなん聞かれても知らんや~ん。
しかも今どこをどの方向に向かってるのかもわからへんがな。
地図とにらめっこしながら、なんとか競馬場に到着したのは、
集合時間ギリギリセーフ!いやぁあぶなかったです。

競馬場に到着後は、まずサイン会に出席。
シャーガーC出場騎手全員がズラッと並び、
その前をレーシングプログラムを手にしたお客さんが、
順番にサインをもらいながら進んでいきます。






子供から年配の人たちまで、幅広い年齢層のファンでいっぱい。
イギリスの人たちにとって、『競馬』という競技や騎手という職業は、
とても身近な存在なんじゃないかと感じました。
日本の競馬でも、こういうようなサイン会をできれば楽しそうですね。

サイン会の後は開会セレモニー。世界の名騎手の中にいる祐一騎手。
その光景を見ていて「すごいなぁ」と思わず感心してしまいました。



レースについては、祐一騎手いわく、アスコットの厳しさを体感したようで、
結果も既報の通り奮いませんでしたが、いつかはこのアスコット競馬場で
勝ちたいという気持ちをあらためて強く持ったようです。



表彰式終了後に行われた日本のメディアのインタビューには、



「赤字です(笑)」 ・・・と開口一番に答えてました。

インタビューを終えて帰ろう歩き出し、パドックの観客エリアに
ふと目を向けると、日本人らしき方がお二人こちらを見ています。
祐一騎手に、「日本人の方も見に来てくれてはったんやなぁ」
と伝えると、「嬉しいね」と言ってそのお二人に会釈していました。
その方が、先日のブログにコメントいただいた方だったんですね。
コメントを拝見すると、イギリスにお仕事でご出向中とのこと。
先日はわざわざの観戦ありがとうございました。
海外でこういう形で日本の方に会うと、とても心強いもんなんですよ。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

さてさて、レース後は帰国の飛行機のフライト時間まであとわずか。
急いで帰り支度をして車に乗り込みロンドン・ヒースロー空港へ。
しかし、みなさんご存知の通り、この数日前に空港でテロ未遂が発生。
果たして無事、飛行機に乗ることができるのか!?
続きはオマケ編にて!

シャーガーCリポート #5(ロンドン3日目編)

2006年10月06日 | 競馬
この日は、夜のレセプションパーティーまでフリータイム。
いつもの海外遠征時には、まったくと言っていいほど観光をしないのですが、
今回はある意味リラックスできるレース環境だったので、
せっかくのロンドン滞在を楽しもうということになりました。

結局、選んだ先はと言いますと、大英博物館



古今東西・世界中の美術品や考古学関連のあらゆる物が展示されている、
世界最大級の博物館のひとつ。しかも入場無料。
写真でお見せすることができないのが残念ですが、
歴史好きの祐一騎手は熱心に館内を見て歩いていました。

この日のランチは、ロンドン名物である、フィッシュ&チップスにしよう
ということで、街にあるパブレストランへ。





イギリスでは、こういったパブがたくさんあって、
夜はビールを片手に仕事帰りの人たちがワイワイやるようなお店が、
昼間はランチが食べられるレストランのようなファーストフードのような
お店になっているんです。で、出てきましたよフィッシュ&チップス。



チップスとは日本で言うフライドポテトで、その横に白身魚のフライが
ドデ~ンとのっかているシンプルなもの。これがロンドンポピュラー。
それにしてもスゴイ量!

味はシンプルで確かに美味しい。でもね、このボリュームでしょ?
食べ続けてると、ちょっと飽きてくるかなぁ。



大量のフライドポテトをあっさり食べるために、ワインビネガーを
振ると食べやすいと教えてもらいましたが、それならもう少し量を
少なくしたほうがええんちゃいますのん?
これ、フィッシュもポテトもぜ~んぶ 揚げ物 ですから。

夜は翌日に控えた、シャーガーCのレセプションパーティー。
出走馬のオーナーをはじめとする関係者が集まって
盛大に行われました。日本だとこういうパーティーの多くは、
立食形式になっているのですが、全員着席のフルコースディナー。
しかも、めっちゃ時間が長い。集合時間が午後7時45分。
会場に着くやいなや、

「まあまあ、食事が始まるまでゆっくりとシャンパンでも」

みたいな雰囲気でシャンパングラスを渡され、1時間ほどの談笑タイム。
こんな感じに慣れていないのは僕たち日本人だけで、
あとの皆さんはエンジョイされていうご様子。
負けじと、その雰囲気に溶け込もうとするのですが、
いかんせんEnglishがわからへん。
そらそうでしょ。たった3日の滞在でヒアリングできるようになるほど、
普段から英語に慣れ親しんでませんからねぇ。
『談笑』タイムではなく、『笑』タイム。
スマイルオンリーの1時間 でした。


ようやく始まったディナータイムは、まずVTRで出場騎手の紹介。
そして騎手、調教師へのインタビューなどがあってからスタート。





一皿目が登場したのは午後9時前。ここからもまた、ゆ~っくりと
進行していきます。しかもレース前日ということでお酒も飲めない。
でも、こんな機会なんてそうそうあるもんじゃないしね。
そう自分に言い聞かせながら、楽しんでいたようです。
結局、競馬場を後にしたのは午後11時を回ったぐらい。



いよいよ次回は、メインイベント・シャーガーCの模様をお送りします。