日々の寝言~Daily Nonsense~

飛 浩隆 「ラギット・ガール」

「グラン・ヴァカンス」について、

「これが現実世界と絡みだすと、
 さらに面白いことになりそうだが・・・」

と書いたのだが、既にそうなっていたのだ。

「グラン・ヴァカンス」に登場する AI と、
それらを創り出した現実世界の人々のお話。

前作のあまりにも苛烈な滅びの種、理由は、
最初からその世界に埋め込まれていた、
というお話。

そしてまた最後に、そのすべてが
ひっくり返される。

これは素敵だ・・・

全体は人間の心の奥深さ
(あぁ、何とつまらない言葉)を伺わせる。

前作の「残虐さ」もまた、
その深みの故なのだろう。

「情報的似姿」という概念も印象深い。

僕らは、頭の中で、自由に、いろいろな人や物の
イメージを動かして、対話させたりできる。

たとえば、AさんとBさんが話したら、
こういうふうになるんだろうなぁ、
というのを思い描ける。

まさに、「情報的似姿」を脳内に作っている。

人の脳は、いったいどうして
そんなことができるのだろう?

結局いつも、この問いに行くのだ。

こちらの作品の前書きが面白かった。
作品も読んでみたい。
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