出産当日の一瞬の「お目見え」のあとは、コロナのため、赤ん坊とは一切面会が許されませんでした。
でもわたしたちはもう大安心。
ルンルンと大船に乗った気持ちです。
赤ちゃんの体重がもう少しふえるまでとのことで、出産5日目に娘だけ一足先に退院することになりました。
退院時に小児科医から説明がありました。「赤ちゃんは小耳症で、左耳が小さいです」と。
「??」と思うわたしたちでした。
「形態については形成手術で直すことができます。聴力について危惧されるので、今後検査していきます」
娘は授乳で毎日赤ちゃんと会っていたはずなのに、左耳が小さいことにまったく気づかなかったようです。
写真を見ると、小さいなりにかたちがととのっていて、指摘されなければわからない感じがありました。
医師の説明がさりげなく淡々としていたので、「ああそうですか」的にスルッと聞いていましたが、事情がのみ込めるにつれてショックがわき起こってきました。
「赤ちゃんに障害があった?」
「娘が障害児を育てる?」
「そんなこと、そんなこと...」
わたしたち両親と娘夫婦、不安な思いで帰宅しました。
婿さんはその日のうちに他県の自宅にもどる予定でしたが、もう一泊することに。
「**ちゃんが泣くので今夜は一緒にいようと思います、あす早朝に出ます」とのこと。