詩集情熱のかけら

時を越えて言葉のリズムが淡い旋律とともによみがえってくる。
この胸の嘆きを、しがない詩編に託したい。

天地声聞

2013年03月11日 | 日記

       青い海のむこうから

       意趣の恩讐が打ち寄せてくる 

       大欲に負けた人間は

       事後処理のきかない

       崩壊の扉を開いてしまった

        かわいそうな

       かわいそうな地球

       赤い涙を流しながら、       

       深い闇の底で

       地獄の苦しみに打ち耐えながら

       鎮魂の歌でもうたっているのか     

              

       昔、緑の大草原だった所にむかって

       葬送の歌をうたっている。

       今や緑など何もない

       すべてが枯れ果てて

       真っ赤な潮流が縦横無尽に

       あたり一面焼き尽くし

       何もかもが煮えくりかえって

       どろどろの潮流に埋もれている。

       山の動物たちはどこへ行ったのだろう

       美しいあの鳥たちのさえずりはどこへ行ったのか

       緑のこずえを通り抜く       

       あの、さや風はどこへ行ったのか  

       昔突き抜けるような青空の世界が

       今や降り注ぐ死の灰に覆われて

       暗黒の大地へと変わってしまった。

       エゴイズムのヤカラ達によって

       地球の崩壊が始まったのか

       葬送の歌をうたいながら

       地球が赤い涙を流している

       疲労困憊の地球は地軸が歪み

       もはや自力では

       正常な動きができないのだ

       誰も誰も聞いてくれないこのかなしさ

       誰も誰も信じてくれないこのくやしさ

       破壊の警告なのか

       地球が泣いている。

       地球が泣いている。