詩集情熱のかけら

時を越えて言葉のリズムが淡い旋律とともによみがえってくる。
この胸の嘆きを、しがない詩編に託したい。

春の光景

2012年04月08日 | 日記

     花が散る。
     花が散る。


     小さな駅の
     ベンチに、
     プラットホームに、


     そよ風の匂いを受けて
     桜の花が風に酔い
     旅人の帽子の上に
     肩に
     花びらが
     ふんわり

     ひらひら
     きてとまる。

     風に吹かれて
     白やピンクの花びらが
     丘の斜面をかけていく。


     淡緑の山を遙かに
     春がそっと
     語りかける。

     花が散る。
     花が散る。


     優雅に
     のどかに


     桜の花が
     風に舞う。


     名も知らぬ駅に
     花が散る。