詩集情熱のかけら

時を越えて言葉のリズムが淡い旋律とともによみがえってくる。
この胸の嘆きを、しがない詩編に託したい。

春の兆し

2012年03月10日 | 日記

                お前が帰って来るというだけで
              俺は嬉しい。


              古い皮下脂で
              カサカサに、ひからびた
              この手足を
              お前はいつも
              光緑に染めてくれる。

              やわらかな、その愛撫は
              耐え難き、叫びのように
              やがて、絶頂へと化していく。

              ああ、風よ 


              今、愛に乾いた俺は


              すべてお前にかけている