一目惚れしたこの瞬間に、感謝と乾杯!!

人生長く生きていると種々雑多な事・物が頭に鬱積してすっごく重たい今日この頃です。今こそリフレッシュ!それでは、よろしく!

クララ・ヴィークとファニー・ヘンゼルのピアノ作品をYouTubeにアップしました!

2011-01-07 | Weblog

クララ・ヴィーク-シューマン

新年、明けましておめでとうございます!

今年も、当ブログを、何卒よろしくご贔屓の程、お願い申し上げます!

さてさて、今回は、手前味噌となってしまいますが、最近流行りの「You Tube」にアップした動画(midi音楽)についてです!


 クララ・ヴィーク(Crala Wieck、1819-1896)と言えば、ご存知の方も多いと思いますが、ドイツ浪漫派大作曲家シューマンの妻であり、女流ピアニストとしてもあのリストに絶賛されたクララ・シューマンの独身時代の名前ということですね。 正式にはクララ・ヴィーク=シューマン(Crala Wieck-schumann)と言います。

 シューマンとの大恋愛、そしてクララの親父とシューマンの法廷闘争にまで発展した結婚反対にまつわる「確執」はつとに有名なお話で、数あるシューマンの音楽映画のストーリーにも必ず登場しますよね!

 今回は、そんな彼女の独身時代に、ピアノ演奏家兼作曲家としてドイツ内外で有名になりつつある最中に作曲された「ヴィーンの思い出 作品9」という曲を、midiで打ち込み、ソフト音源を使ってHD録音、絵付きでmp3にて「You Tube」にアップしましたので、ここに初めてではありますがご紹介します(出した以上はアクセス数を稼ぎたいものですから!)。

 クララが、19才の時に作曲したものです。恐らくは、ウィーンで新進女流ピアニストとしてデビューの頃に作曲されて、ウィーン子に拍手喝采されたでしょう!ハイドンが神聖ローマ皇帝・フランツ2世のために作曲された「神よ、皇帝フランツを守り給え(後にはオーストリア帝国の国歌、弦楽四重奏曲第77番「皇帝」第2楽章として、皆さんも学校で聴いたかと思われますが、超有名ですね!)」のメロディーを使用したヴィルトゥオーソ的な即興風変奏曲です。それ程ふかいものはないと思いますが、すごく出来映えが良くて、非常に印象に残るピアノ曲です!

Clara Schumann "Souvenir de Vienne (ヴィーンの思い出)" Op.9 ★midiで作って演奏!!

 

 


 

  ファニー・ヘンゼル(Fanny Hensel、1805-1847)と言う名前は、クラシック通でもあまり知られていなくて、ほとんどの人が初めて聞く名前でしょう!ただ、近年ファニーについての生涯や作品についての研究が盛んになり、ようやく20世紀最後の頃になって、クラシック音楽の表舞台に出てきたと言うのが現状です。また当時女性作曲家がほとんどいなかった為、ジェンダーの研究対象にもなっていて、アカデミカルな方面などでも盛んに取り上げられているようです。

 そう、弟の名前は、フェリックス・メンデルスゾーンと言えば、お分かりでしょう?!つまり4人兄弟の長姉と次弟となりまして、フェリックスからみると姉貴ですね!ファニー・ヘンゼルという名前は、結婚後の名前でありまして、正式にはファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(Fanny Mendelssohn-Hensel)と言うことです!宮廷画家のヴィルヘルム・ヘンゼルと結婚したために、ヘンゼル姓になったわけです。

 敢えてミドルネームとなった「メンデルスゾーン」を隠してしまったのは、ドイツ人だけではないでしょうが、「女流」という部分と弟フェリックスとの「因果関係」を隠蔽しようとする西欧の古い体質(男尊女卑的なものとかでしょうか?)が当方には見え隠れしますが、いかがなものでしょうか?

 

 ところで、大昔、六本木に音楽などの発信拠点となった「WAVE」で、CDを色々と探していた時に、ひょんなことからジャケットに美しい女性の絵が描かれていたものを発見。それが「ファニー・ヘンゼル」だったのです。それ以前から、どうして西欧音楽には有力な女性の作曲家がいないのかと、当方はいぶかしげに思っておりましたが、クララ・シューマンやこのファニー・メンデルスゾーンのピアノ作品などに接して、それが間違いであったと確信する様になったのです。

 「CPO」と言う旧西ドイツの音楽レーベルから発売されたCD4枚を、先ずは集めました。ピアノ作品が2CD、歌曲が1CD、そして何と4人の独唱者とコーラスとオーケストラのためのオラトリオ(30分くらいの曲)が録音されたCDです。こんな素敵な「スケッチ画」がジャケットになったりしていれば、それは、もう、購入するしかありませんね!実際これらの肖像を描いたのは夫君のヘンゼル画伯でして、多分に美化されているとはいえ、本当にファニーを愛していたのが分かりますよね!

 もちろん、音楽が素晴らしかったのは言うまでもありません!ファニー特有の息の長い歌唱的なメロディーと、大胆な和声法とで、短いけれどドラマチックな作品も多く、ちょっと「女ベートーヴェン」的なものも、持ち合わせているようです。ただ基本的には、短調を軸とした、切ないメロディーを切々と歌い上げていく、その中に見事に昇華した音楽的な「感動と深み」を湛えていて、世紀を超えて未だに我々の心に染みいるのだと思います!

収集したCPOレーベルの4CD 

 「ピアノの詩人」ショパンと似ていて、歌曲とピアノ作品が大半を占めています。あまり大規模なオーケストラなどで演奏するようなものは、恐らく演奏機会がまったく無いと言うこともあり、ハナから諦めてしまっていたのかもしれませんね!実に生涯に600曲近い作品が残されたと言うことですが、当時ほとんどが未出版だったため、ファニーの作品が世の中に広く知られるのが、本当に最近になってしまったということです(詳しくはフリー百科事典のウィキペディアなどで参照してください)。

 そんなピアノ作品から、4曲ほどYouTubeに上梓していますが、生前に出版された「6つのメロディ 作品4&5」から4曲目と6曲目をここには掲載しました。

★Fanny Mendelssohn #3:Six Melodiesから第4番Lento appassionato★midiで作って演奏!!

★Fanny Mendelssohn #4:Six Melodiesから第6番Andante soave.★midiで作って演奏!!

 ファニー・メンデルスゾーンの音楽家としての才能は作曲家(ただし曲の出版などで生活していたのではないため、アマチュアどまりですが、)、ピアニストとしてもフェリックスと同等以上の音楽性とテクニックを持ち、また音楽サロン(日曜音楽会として何十人、時には300人を超える招待客を招いて開催されたようです。あのリストも、ここで演奏をしているそうです!)で、指揮者としても活躍しており(弟フェリックスが、プロの音楽家になってからは、多分ずーっと指揮をしていたようですが、、、?)、まったく、す、凄い才能ですね!

 一つ逸話を。ファニーの結婚式用のオルガン曲を弟が作ることになっていたのですが、馬車から落馬して怪我で式に出られなくなったため、代わりにファニー自信が自分の結婚式用の曲を作って、式を挙げたそうです!作曲家というのは、こんな時には大変便利なこともあるものですね!もちろん、この曲は、現在は出版されていますよ。オリジナルはオルガンと2本のトランペットで演奏されたそうです。

 詳しくは、山下剛著「もう一人のメンデルスゾーン―ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルの生涯」 をお読み下さい。ところで、楽譜は発見されていても、まだ未整理の為、出版社から出されていない曲も多々あるそうでして、まだまだ、これからが楽しみな作曲家ですね!!

 

今回は、ここまでにしておきます、それでは!

一目惚れでした!


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