Seiji Ninomiya (二宮正治)

Let me tell "JAPAN NOW"

二宮正治の短編小説 ワン・デー・ラブ第4回 

2011-06-25 01:10:04 | 日記
「例の情報は」
「ここにあるわよ」
 隣の部屋から聞こえてくる会話である。
めぐみは直感した。
「日本の最新技術が流失している。もしスパコンの情報だったりしたらとんでもない事になる」
 聞き耳を立てていると、
「アナタのためなら火の中、水の中」
 女の声が聞こえてきた。
「この馬鹿女、自分のやっている事が分かんないのか」
 めぐみは腸がちぎれそうになるほど腹が立った。
「売国奴女めが」
 しばらく無言が続いたがやがて、
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」
 と声が聞こえてきた。
情事が始まったらしい。
「ああいい、もっと、もっと、もっと」
 この民間企業の女性は完全にこの怪しい中国人男性にコントロールされているように見える。
「何てこった」
 めぐみはため息をついた。

*この物語りはフィクションです。登場人物は存在しません。

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