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ライプチッヒ音楽日記

ライプチッヒ生活を日常の身近な音の話や音楽を中心に紹介したいと思います。時にワインや絵の世界にも飛んでみたいと思います。

パパロッテイとカラス

2007年10月02日 17時24分41秒 | オペラ
今月はパバロッテイの死という、オペラファンにとってはとても悲しいニューズがあり、葬儀にはイタリア空軍機が空にイタリアの三色旗を描いて、まさに国葬並みの立派な葬儀が営まれました。
オペラファンが購読する欧州で人気の雑誌オペルングラスでも、パバロッテイの特集記事があるのですが、見開き一ページのみの特集で、以外にあっさりしていて
何だかがっかりしました。
それに引き換え30年前に亡くなった、マリアカラスについては、多くのTVで大々的に長時間にわたり、また期間も数週間にわたり何度も繰り返し、懐かしい場面が放映されていました。
死して評価の固まった人と、むしろ再評価がこれから始まる人との微妙な対照でした。

パバロッテイーの死

2007年09月07日 21時04分33秒 | オペラ
ルチアーノ・パバロッテイーが亡くなりました。もうあのどこまでも明るい歌声は、もう永遠にCDの中に閉じ込められたままです。
思えば世界中の人が、彼の歌声を楽しめたのは2006年の2月10日のトリノ・冬季オリンピックの開会式での「誰も寝てはならぬ」が最後でした。
昨年の秋にすい臓の手術後、体調がいまひとつ、ついに帰らぬ人となりました。
今日の朝6時のニュースで飛び込んできたニュース。なくなったのは後でわかりましたが、5時とのこと。いかに彼の様子に世界中の人々が関心を寄せていたかがわかります。
海外出張の最中、時差で眠れないときはいつも、彼のCDを子守唄にまどろみました。とても幸せな転寝が出来ました。
写真のように、優しく「また会おうね」と言いそうです。

MUCO

2007年08月12日 09時42分52秒 | オペラ
MUCOはmusicalishe COMEDIEの略で、1912開設のオペレッタ専用劇場です。
通称DREILINDEBN(その住所からそういわれている)あるいはタイトルのMUCO。
そいうえば、市の交通機関にはその日の劇場の入場券があれば劇場まで無料で乗れるサービスがあるのですが、粋な計らい日本でもこんなサービスはあるのですかね?このdreilindenでもオペラでも同じサービスで無料で乗ることができるのです。
この劇場の周りは寂れていて、ちょっと旅行者にはお勧めできませんが、日本で言えば
いわば上野や浅草の演芸場といった風情でしょう。しかし専属のオケ、コーラス、バレエ団を持つ本格的劇場なのです。
週末に気楽にオペレッタを楽しむのは、とても贅沢な気分です。

ライプチッヒ七不思議その4(オペラ座にオーケストラがない)

2007年07月12日 19時36分37秒 | オペラ
オペラ座は現在改装中で今シーズンは閉館、来シーズンも10月から上演となんとものんびりしています。このオペラ座には専属オケがありません。というのもすぐ前のAUGUSTUS PLATZの反対にあるゲバントハウスが兼ねているからです。
因みにRICCARDO CHAILLYが2005年からゲバントハウスとオペラの音楽監督を兼任しています。しかしゲバントとオペラの運営はこれまた全く違うのです。
ゲバントが買いたいのなら買いに来いと言わんばかりの態度なのに比べ(たとえば
年間会員の購入は月-金の12時から18時までしかOPENしていない。勤め人はこなくていいと言うこと?)オペラのチケット窓口は年間会員ん申し込みも含めて20時までOPEN。
大きなホールが2つあってオケがひとつというのも珍しい。しかしゲバントは3編成くらい出来るメンバーがいるので当然なのかもしれません。
ドイツのオケは一度契約すると、終身ですから。いいですね。
この写真のオペラのアングル良いでしょう。これはゲバントハウスの中から見たオペラですから、チョット変わったアングルです。

トーマス・クヴァストッフ

2007年07月06日 21時58分21秒 | オペラ
Thomasu Quasthoff(トーマス・クヴァストッフ)の冬の旅のCDを聞きました。
透明なあまい声、母音で変化しない響き、どこかでこんな声を聴いたぞ。そうだ
フィッシャー・デスカウに近い。
当地では、よくテレビの音楽番組にも出演して、その容姿を拝見する機会がたびたびあります。彼はサリドマイドのために、四肢が極端に小さく、普通人よりもまた肺も小さいのだそうです。見かけ頭もうすく、とても歌手の華やかさは風貌からは感じませんが、いったん声を発すると、その奥深さ、声に乗せて表現する心の広さ、深さに聴衆は息を呑むのです。
若いころは、冬の旅のあまりの暗さ、寂しさに近づきがたいものを感じていました。しかし、今聞くと、自らの経験のなかにいくつかの合一点を見つけることも、共感することも出来、この曲の素晴らしさを素直に感じることができます。
冬の旅の最後の23番DREI SONNNENN、24番のでDER LEIERMANNはいいな。
切々とPPで、ああーー言葉にならない。聞いてください。

指揮者ゴロー・ベルク

2007年07月03日 00時18分53秒 | オペラ
アンハルト州立デッサウ劇場の常任指揮者のGolo Berg(ゴロー・ベルグ、われわれ現地日本人ファンの間では、ごろーチャンと言っております)はならず者揃いのデッサウ劇場オケの指揮者として苦労をしていますが、丁寧でやさしいあの指揮ぶりは、きっと日本のオケにはピッタリだろうと思っていました。最近やはり日本からいろいろとお呼びがかかっているようで、8月24日に神奈川フィルそして10月14日にはなんと東京交響楽団をミューザ川崎で振るというではないですか。ミューザではベートーベンの運命がメインのようです。デッサウでは年間会員でもあり、ぜひ応援したい音楽家の一人です。

CDの録音

2007年06月30日 13時46分40秒 | オペラ
26日から3日間かけてCDの録音を、ニコライ教会の礼拝堂祭壇で行ないました。
録音だけの演奏をするのもはじめて、こちらで練習も含めて5日間毎日歌うのも初めて。連日11時近くになり、正直疲れました。しっかり練習をするので、いつもよりは出来が良かったかな?
しかし演奏は、やはり聴衆あってですよね?誰もいない教会で、夜中に歌っているのも、なんとも奇妙でした。
Bachのクリスマス・オラトリオから1番、17番、33番、59番、ヘンデル・メエサイア、わがカントール、JUERGEN Wolfの作曲したkrippen SPIEL(これっ結構素敵な曲です)REGER unser LEIBEN FARUENなどその他8曲の結構定番の教会音楽合唱曲集です。
録音が終わって皆ぐったりして帰るときに、録音を担当した技師がいつ用意したのか、皆に一輪づつバラの花をくれました。
すごい演出じゃないですか?これで疲れがふっとび、気持ちよく帰れました。
ドイツ人も粋なことするやつがいるじゃないか。
 CDが出来るのは11月だそうで、気の長い話です。

バッハコアの練習場への風景

2007年06月27日 10時44分01秒 | オペラ
ライプチッヒは旧市街(ALT STADT)をRINGが取り巻いてその中は基本的に自動車乗り入れが規制されていて、駐車規制も厳しい。平日は夜10時まで駐車料金がいります。毎週練習に火曜日に通うのに駐車料金を払うのもばかばかしいので5分ほどあるいたリングの外に駐車しています。ここは夜6時以降は駐車が可能です。

リンクの電車道を横断するとオペラの裏の公園、左手にKELLER THEATERを身ながらGOETHE STRにでる。

左手にはMDRの背の高いビルが見え、

右手には中央駅の右端が望める。道路を渡る。と正面がPLIZAI(警察署)で練習所のあるRITTER STRである。

ここには地元の若者に絶大な人気のかばんやがある。
そのすぐ左手の建物の日本流の3階が我々の練習場RITTER SAALです。

今日からCDの録音も含めて珍しく5日間連続の練習日。実際は7日間設定されていますが、今回私は都合で5日間のみ参加します。

しかしたぶん人数も少なくて、
結局練習に来てほしい歌えない人が来ないのだろうなーー。

ライプチッヒオペラチケットオフィス

2007年06月23日 08時29分58秒 | オペラ
昨年から改装中のため、ライプチッヒのオペラ座にはまだ入ったことがないのです。ようやく今年十月から改装が終了して、オペラ上演開始です。OpernAbo(年間会員)の募集が始まったとのポスターが出ていたので、焦って買いに行ってきました。色々な割引があって、理解しづらいのですが、なんとか切符を入手できました。買ったのはSEINOREN-ABONNEMENT AM SONNTAGというもので3回のオペラを一番安いクラスで57ユーロ(一回あたり19ユーロ約3000円)で買えます。
正規の価格の30%引きになっているのと、日曜日の公演で大分先でも予定が立てやすいことからこれにしました。因みに今回入手したのは、「Rienzi」「Die Lustige Witwe」「Luisa Miller」「La traviata」「Manon lescaut」「Lohengrin」

写真の売り場入り口はオペラの正面に向かって右手の横にあります。入り口にKELLER THEATERの文字は名前のとおり、の小劇場の入り口で子供向けのオペラやピアノ伴奏でのオペラなどが上演されます。その入り口手前がチケット売り場です。

まだまだ聴きたい演目があるのでまた、追加で購入しなくては。

バッハフェスト・最終コンサート・ロ短調ミサ

2007年06月17日 20時05分36秒 | オペラ
バッハフェストコンサートNo80、いよいよ今年のバッハコンサートも最終公演となりました。結構気張って参加しましたが日本から取材に来られて、ほぼすべてのコンサートを聞かれた方も居られるようです。結局私は11のコンサートを聴かせてもらいました。やはり現地に居るメリットでしょうね。このフェストはライプチッヒ市とバッハアルヒーフの主催で、多くの企業の協賛で運営されているのですが、実に多くのボランテイアに支えられて、素晴らしい運営でした。バッハアルヒーフ事務局のTさんもさすがに昨今は疲労の色が顔に出ていました。ご苦労様。御世話になりました。数日は体休めてくださいね。
さて今日のコンサート、BERLINから駐ドイツ高野全権大使ご夫妻も参加され、真打演奏会。
今日は、全く雲もなく晴天であった結果、会場は満員でもあり、まさに夏の会場。
バッハフェストの最後はロ短調ミサと決まっています。合唱Toelzer Knabebchor(
テルザー男声児童合唱団)Gerhard schmidt-garden指揮オケConcerto KOELN
出だしからびっくり。出だしのkyrieのいフレーズの中にドラマがある。Kのアクセントはことさら強くはない。Eに若干のアクセントがある。EleisonのEでかなり延々と歌うところがあるが、いつ思いますがEの長いフレーズは発声がうすくなりやすくて歌いにくいのです。全体にダイナミックスを一段小さく設定してしっとりと聞かせてくれます。フレーズの終わり、曲のENDが決して強く終わらない。
しずかに必ずまえの音節より一段易しく終わってくれる。男声児童合唱でソロもその中からSOPとALTを歌ってくれました。段々と声が出てくるにしたがって、透明度がまして、いわゆる大人の女性のソロとは全く違った魅力に会場全体が覆われた感があります。はじめてこの合唱団を聴きましたが、また是非聴きたいと思う合唱でした。まさに今回の最終演奏会に、ふさわしいものだと思います。バッハの時代のロ短調は、きっとこんな感じだったのでしょう。ドイツでバイロイトについで古い音楽祭。ありがとう、バッハフェスト。また来年会いましょう。

バッハフェスト・旧証券取引所

2007年06月17日 16時09分14秒 | オペラ
バッハフェストコンサートNo77、ライプチッヒの中心に位置する、旧証券取引所では色々な機会にミニコンサートが開催されています。今回もバッハフェストの一環で2台のヴァイオリンとギターのためのコンサートを聴きました。
まさに室内楽そして普段立ち入れない空間でのコンサートということで、期待しました。バロックバイオリンのノンビブラートなレトロな音色とリュートとその低音部に共鳴弦のついた通奏低音楽器(名前は知りません)によるなんとも優雅な一時間半。全く知らない曲の連続でも退屈しませんでした。そんなゆったりした時間が過ごせました。なにか小鳥が、さえずるのを聴いているような錯覚を覚えました

オペラの聴衆の服装

2007年06月14日 20時43分13秒 | オペラ
久しぶりにワグナーのオペラを聞いたせいか、ジークフリートの中の旋律がいつまでも頭の中に残っていて、おいしいボルドーの赤ワインを頂いたあと、鼻腔にほのかに残るアロマのように響いています。さてオペラの楽しみの一つに、女性の方々は聴衆の服装を互いに較べることがあるのではと推察します。男性でもあのかたのドレスはいいね、あの男性はタキシードを素敵に決めているね、と結構幕間に楽しんでいます。演目にもよりますが、特にワグナーものの中でも,
祝祭劇のリングはまた幕間のロビーも豪華絢爛。旧東ドイツ地区でこれですから、ミュンヘンなどさぞすばらしいでしょうね。バイロイトも素直に一度行って中だけでも見てみたいなーーと思います。同じ劇場でも、演目により聴衆の構成が全く異なるのが面白いところです。したがって聴衆の構成、質(失礼!)が異なり、服装も自ずと変わるのです。
通常オペラでは幕間の休憩が1-2回それぞれ20分ほどあります。
またこの幕間の軽い食事やゼクト(ドイツ製のシャンペン、これが本当にドイツ人は好きです)を飲みながらの談笑が大きな楽しみだと思います。定期(アボネ)会員になると、いつもの見かける顔ができるので、必然的に挨拶などしますので、知り合いもできるというわけです。この幕間の食べ物、飲み物を事前にテーブルとともに予約できるのです。なんでも予約できてしますのが、ドイツです。ただしこの場合は料金はどの劇場でも、前払いです。
蝶ネクタイ、イブニングドレスについてはいつか、もう少し詳しくお知らせしたいと思います。

ゼンパーオーパー

2007年06月06日 19時51分50秒 | オペラ
ドレスデンは人をひきつける街です。もちろんコンパクトに纏まっていて、観光しやすいことは事実です。聖母教会再建のドラマ、郊外も含めていくつもの美しい城の存在など魅力は数え切れません。しかし、やはり私にはゼンパーオーパーあってのドレスデンなのです。昨年の9月に初めてゼンパーでシンフォニーを聴いてからワグナー・ローエングリーン、フンパーデインク・ヘンゼルとグレーテル、プッチーニ・トウーランドット、モーツアルト・魔笛と結構通いました。
地下のオペラ専用駐車場からエルベの河岸を、この季節夕方の少し涼しげな風に吹かれながら、シンケルバッヘでカフェーとしゃれたケーキで時間待ちをして今日の演奏を想像していると、臆面もなく言いますと、昔デートに行く前に胸ときめかせた時に似た、なんとも高揚した気分になります。
やはり少し早く中に入って、何度観ても飽きない天井や柱の装飾に目をこらして見たい。そして、やはりドイツ版ゼクトを一杯片手に、今日集った人たちを眺めてみたい。演目によってこんなにも、集う人々のカテゴリーに差が出るのだと言う事実をこちらに来て、初めて発見しました。とくにオペラでは顕著です。
写真はゼンパーのスケッチです。

オペレッタ「ロシア皇太子」その前に

2007年05月25日 08時11分47秒 | オペラ
レハールのオペレッタ「Der Zarewitsch」(ロシア皇太子)をデッサウのアンハルテイッシュ州立劇場で久々に聴きます。そう、一月のボリス・ゴドノフ以来です。すっかりご無沙汰です。この劇場は、小さいけれど劇場関係者のまとまりが本当にいい劇場です。また開演前にもいろいろ趣向を凝らして楽しませてくえます。今日もオペラは5時開演ですが、3時45分から地下のカフェにミニ楽団を出して
カフェーコンサートを楽しませてくれます。このカフェーは外からも自由に入れますから、お年寄りの中にはこれだけを聴きに、わざわざ楽しみにして出かけてこられる方も居るようです。あのヒットラーが建て変えたといわれる、この劇場は往時はヒトラーの専用の部屋があり(今はありません)、まことしやかにベルリンまで地下道が続いているなどという伝説があるようですが、これは根も葉もないことのようです。
この写真は1949年に敗戦で破壊された劇場の再建がなって、魔笛を上演したときのものだそうです。劇場ホームページから転載しました。
このデッサウは建築に革命をもたらした、バウハウスの中心地であり、ユンカースという戦車エンジン、航空機などを製造したあの有名企業の中心でもありました。
またの機会に紹介したいと思います。

オペレッタ「ロシア皇太子」 本番

2007年05月24日 02時53分12秒 | オペラ
すごくとっつきやすいオペレッタです。映画音楽の連続と言ったほうがいい位
聴きやすくて、しかも場面と音楽が一致してすばらしい。好きですね、肩が凝らなくって。初演は1972年ベルリンだそうです。でもオペレッタにはめずらしく最後はハッピーエンドではないのです。レアールというとメリーウイドと来ると思いますが、たまにはマイナーな演目も面白いものです。
今日は指揮は正指揮ゴロー・ベルクでなく、副指揮のマルクス・フランク、なにかなければと思っていると、開演後最初のコーラスとオケが完全にずれてしまいました。
あとはあまり瑕疵がなかっただけに惜しかった。主演の皇太子役は我らがデッサウの名テナーブルックナー。優男で、甘い声で頼りなく歌うところが、女心をくすぐるようで、このあたりの女性の指示を集めております。いつも体力面からか、必ず途中一箇所気が抜けるところがあるのです。今日もここは聞かせてと思っていると、尻切れトンボになった箇所がありました。この一年で成長著しく、もう少し迫力とスタミナがつけば無敵か?
オペレッタの出来はよかったのですが、聴衆が年寄りばかりのため、拍手のエネルギー不足でカーテンコールが続かず、出演者には多少気の毒な気がしました。
この演目の多少大人の演出で色気もあり、どたばたもあり、聞かせどころもある、このような演目はこのデッサウの劇場にもっともフィットしている気がしました。