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ライプチッヒ音楽日記

ライプチッヒ生活を日常の身近な音の話や音楽を中心に紹介したいと思います。時にワインや絵の世界にも飛んでみたいと思います。

ルオーと音楽と

2007年08月27日 20時14分22秒 | ルオー
ジョルジュ・ルオーと音楽特に合唱は、私の生きがいの非常に重要な部分を形成するテーマです。
彼のモノクロの版画の下絵は彩色画で描かれていた、と聞きました。あらゆる色彩表現を取り込み昇華されたものが、モノクロの版画なのです。
さて、このたび日本に帰国中どおしても参加したいミニコンサートが汐留の松下電工汐留ミュージアムで開催された「ルオーとグロテスク レクチャーコンサート」でした。気谷 誠さんの語りと越智まりこさんのソプラノソロ、朴令鈴さんのピアノで同時代で互いに影響を及ぼしあった作曲家フォーレ、ドビュッシー、プーランクなどの作品を楽しみました。そして極めつけは、ルオーの「ユビュおやじの再生」という版画に書かれている楽譜を実際に演奏してみようという試みです。
曲そのものはいわゆるざれ歌のたぐいで、音楽の創造性という観点からは評価に足らないものですが、いままでおそらく演奏会で取り上げられたことのないもので、いささかゲテモノ趣味でしたが、面白い試みでした。たぶん世界初演でしょう。
楽しい経験でした。でも越智さんはなれない演目で苦労されており。
アンコールで今回の会と関係のない、ラ・ボエームのムゼッタのワルツの歌声はいままでのなれない演目から一度に開放され、解き放たれたかのような自由な素晴らしい演奏でした。


ルオーは音楽の世界で多くの友を持ち、バレエ音楽の舞台装置もプロコフィエフの
放蕩息子では担当しています。日本の熊川も其の装置で舞台に立ったことがあると聴きました。