ライプチッヒ音楽日記

ライプチッヒ生活を日常の身近な音の話や音楽を中心に紹介したいと思います。時にワインや絵の世界にも飛んでみたいと思います。

ヘルムート・ヴィンシャーマン

2007年11月30日 21時52分49秒 | その他音楽
この名前を聞いてお分かりになる方は、少ないのかもしれません。1970年2月14日仙台はまだまだ寒き日でした。ドイツバッハゾリステンを率いて来日した、ビンシャーマンの演奏に感激して、いわゆる出待ちをしてサインをいただいたのがこれです。サイン帖も色紙もなく、思わず差し出したのが、いわゆる有名なこの木村・相良の背革張り製独和辞書だったのです。
今回も革はぼろぼろですが、後生大事に持って来ました。この小さな活字の辞書はもう全く役に立ちませんが、捨てがたくお守りのようにして、大切にしてきました。
最近故あって、ブレーマーハウフェンの劇場に足しげく通っております。このオケの主席オーボエ奏者のSさんは日本人なのです。先日お話しをす機会がありこの話しをしたところ、なんとSさんはビンシャーマンの弟子だったのです。すっかり意気投合して、夜更けまで語りました。
大切にしてきたものに光が当たって、とても幸せな気分に浸れました。
異国の地で発見する、縁というのは異なものです。

チーズ後進国 ドイツ

2007年11月28日 22時23分02秒 | ドイツの日常
チーズ好きの私にはドイツはチーズという意味では、いささか不満の残る国です。
到着当初から町中のチーズ屋さんを試して見ましたが、しっくり来るおいしいドイツチーズには、めぐり合えていません。多少おいしいと感じたヤギのチーズを除いていまだにリコメンダブルなものがありません。
そもそもドイツには世界に名の通った、イギリスのチェダー、フランスルのカマンベール、ロックフォール、スイスのエメンタール、オランダのゴーダ、イタリアのゴルゴンゾーラなどなどと比較できるものがないのです。
というわけで最近のワインのつまみは、フランス産のコンテとロックフォールに落ち着いています。

クリスマスマルクト in ライプチッヒ 2 グリューワイン

2007年11月27日 22時00分27秒 | ドイツの日常
クリスマスマルクトと来れば、呑み助の私にとって真っ先に来るのは、そうです。
グリューワイン(Gluehwein)。赤ワインに香辛料をたっぷりといれ、砂糖を少々いれた、冬の夜あったまるのには最高の飲み物。まさにドイツの熱燗。
ワインの入らない子供用あり、また色々なシロップを入れたものあり、はたまたこれにたっぷりと安物の(安物のというところが肝心です)ラムを入れたものなどお店ごとに味が微妙に異なり、またこれが楽しい。特別にこれはうまいというものではないけれど、ドイツの生活に慣れるにつけ、自然に受け入れられるようになりました。
お店ごと、それぞれの街ごとに、特有のグリューワイン用のマグカップがあり、これを集める人も多いようです。
ところで、今週月曜日からオープンのはずのこのクリスマスマルクトまだお店が全部準備できていない状態。日本では考えられませんが、こちらでは至極当たり前の光景です。

森鴎外とライプチッヒ

2007年11月26日 20時58分14秒 | ドイツの日常
あの文豪といわれた森鴎外も、4年ほどライプチッヒに滞在したそうです。今でも
ライプチッヒ大学の医学部の評価は高く、日本から何人ものお医者さんが留学や研修にみえておられます。
20代前半で軍医としての滞在期間中、10代前半でドイツ人を凌ぐといわれた
ドイツ語を駆使して青春をまさに謳歌したのでしょう。
ゲーテのファウストに登場するレストラン「アウアー・バッハス・ケラー」1525年創業の、このドイツレストランにも、鴎外は通ったようです。
ここの売店で販売しているのが写真の冊子で、鴎外のドイツ日記のライプチッヒ関係の抜粋なのです。
私の今住むライププチッヒ・ゴーリス地区を鴎外はたびたび訪れており、日本で言う、向島根岸の如しとしています。
この当時のベルリンーライプチッヒ間の列車の所要時間が3時間とあり、いまでも
快速なら乗換えがあり、2時間以上はかかるので其の速さに驚きます。
ただしICEで行かれれば1時間半です。

クリスマスマルクト in ライプチッヒ 1

2007年11月26日 03時47分21秒 | ドイツの日常
ライプチッヒのクリスマスマルクトは降臨節期間に開催されます。
即ちクリスマスまでの期間、11月26日(月)から12月23日(日)までマルクト広場を中心に、旧市街全体で開催されます。
そうです。明日から始まります。始まりが月曜日というところが、なんともこちら風です。
写真は我が家の玄関に飾ってある、クリスマスのリース。先日BREMENのマルクトで見つけました。

ニコライ教会のミサ バッハモテット

2007年11月25日 13時51分06秒 | バッハ
昨日のコンサートの中からバッハのモテットを今日は、ニコライ教会の日曜朝のミサで歌いました。通常コンサートの次の日曜日のニコライ教会のミサには、わがバッハコアの出演がほぼ決まっています。
しかし朝8時半からのゲネ、9時半からの本番は、とくにコンサートの翌日であることもあってとてもきつい。やはり朝が早いので皆声が出ません。
ドイツで教会で行なわれるミサやコンサートは、ほぼ衣装は黒とい決まっているようです。
こちらに来て私もあわてて、日本では切ることのない、黒のシャツを購入しました。

統合の象徴 ニコライ教会でのコンサート

2007年11月25日 07時35分08秒 | 合唱曲
今日、11月24日は東西ドイツ統合の象徴とも言える、ニコライ教会でのライプチッヒ バッハ コアの演奏会です。
演目は BACH MOTETTE 「KOMM JESU KOMM」DISTLER MOTETTE「ICH WOLLT DASS ICH DAHEIME WAER」BRAMS「 WARUM IST DAS LICHT GEGEBEN」DISTLER[TOTENTANZ」BACH 「JESU MEINE FREUDE」です。
ずいぶん盛りだくさんです。今回は合宿までして準備が十分のはずですがですが、メインのTOTENTANZが、なぜか一番練習時間が少なく、やはり仕上がりもイマヒトツで心配です。最近は仕上がりにこだわっているのは自分だけなのが段々分かってきました。だんだん成果にこだわらない、感じなくなっているのが多少怖いところです。
金曜日に特別練習を組んで、土曜日一日皆が勉強してくれたお陰で本番は何とか
いつものように、満員の聴衆を前にして演奏は及第点で、めでたしめでたし。
しかし教会でのコンサートはいつも拍手がなくて、終わり方が我々には今ひつと満足感が残らないという違和感が常にあります。

ライプチッヒ第二空港

2007年11月24日 16時28分00秒 | ドイツの日常
ライプチッヒには街の北はずれに大きな国際空港があり、欧州各地へ1時間で行くことが出来ます。人口50万人も街ですから、日本の感覚ですと、ずいぶんと贅沢な空港です。
ところでライプチッヒにはもうひとつ空港があるのです。正確に言いますと、ALTENBURG NOBITZ(leipzig)空港です。ライプチッヒから南に50km。小さいけれど質の高いオペラを上演しているALTENBURGの隣村のNOBITZにあります。
一日出発便は1便london、1便BARCERONAの2便のみという超ローカル空港。
空港のターミナルビルの写真を見ていただければご理解頂けると思います。
私が今まで利用した欧州で一番小さな空港です。

ドイツで買ったブルゴーニュ

2007年11月22日 19時27分53秒 | ドイツの日常
最近よく通う近所のワイン屋の勧めで6本ほど買ってみたのが、このブルゴーニュワインです。23ユーロですから、結構言いお値段です。なかなかの味を期待しましたが、ほぼ合格点。私の好きな濃厚なカラメルの香りも十分に保ち、ブルゴーニュの品のよさが漂ういいワインです、しかしやはりドイツ人が勧めるワインだけあって、やや甘口に仕上がっているのが唯一の難点か?ワインもところ変われば評価も変わります。ドイツ人にとっては、間違いなくエクセレントなワインでしょう。

ワーグナー 「rienzi」 ライプチッヒの思い

2007年11月21日 19時41分55秒 | オペラ
ライプチッヒにとってのワーグナーのオペラ「リエンチ」への思いは格別のものがありそうです。日本ではもっぱら序曲で親しまれているようですが、ここライプチッヒではすでにオペラとして2百回以上も演奏されているそうです。日本での知名度の低さの理由はわかりませんが、今回INTERNETで調べてみると、日本初演は1998年とのことで、最近なのでびっくりしました。しかも若杉弘指揮、リエンチはあの福井さんだったとか。
今回のオペラ座の修復後のオープニングのプルミエ演目にこのリエンチが選ばれ、6回もの公演を行うのは、ワグナーがライプチガーであることへの思い入れでしょう。
ワグナーの生家跡は今はデパートの跡地となり、この建物も年内に取り壊されるという騒々しい場所になっていますが、きっと数年後には何らかの形で復活するでしょう。プルミエ公演は16日でした。私は12月9日の公演を聴こうとしています。

来週からクリスマスマルクトが始まる

2007年11月20日 23時10分59秒 | ドイツの日常
クリスマスマルクト、バイナハトマルクトが来週からはじまります。
ここライプチッヒはドイツの都市の中でも美しい、クリスマスに因んだ店が並ぶことで有名です。
もうすでに広場は準備万端。
これからクリスマスに向かって、ライピチッヒの街がどう変わっていくかを刻々紹介したいと思います。

ドイツの赤ワイン

2007年11月20日 05時55分53秒 | ドイツの日常
近所にワイン屋が開店して、結構ここに通っております。
先日仕入れた中に、店主お勧めの、なんとドイツ産赤ワインがあります。
もう30年近く前にドイツに住んでいた当時、赤ワインもあるという話しは聞きましたが、およそ飲める代物ではありませんでした。また10年ほど前にに出張で訪れたドイツでも、まだ飲む気にさせるレベルの赤は存在しませんでした。この写真の赤はある意味で脅威でした。もう一歩で、ラテン系の国でできるレベルが見えているからです。色といいボデイといい味といい。うんとうなずかせるものがある。
しかし、我が家で我が家のノストラダムスといわれる、環境に関してはペシミステックな私としては、これほどの赤ができるほど、ドイツの温暖化が進んでしまったのか?と思うのです。なんとか息子、娘の世代に美しい日本、地球を残したい。と大げさに反応してしまうのです。

A・.L.・WEBER REQUIEM

2007年11月18日 19時53分34秒 | 合唱曲
家から5分のNORT PLATZにあるミカエル教会でEBERのREQUIEMを聞きました。もう何年前になるのでしょうか,東京の合唱団でこの曲を歌ったのは。
住んでいる近くに教会の合唱団があって、皆で応援するすのは楽しくも暖かくて良いですね。今日のこのコンサートはBruckner Messe e-moll、とLloyed WeberのRequiemです。今日はなんといっても、Weberのボーイソプラノ。トーマス教会合唱団の Oskar Didtに尽きますね。なんといっても其の透明な、全く不安を感じさせない安定した響きがとても幸せな気分にさせてくれました。この曲をこのような場所で気楽に演奏できるとは幸せですね。因みに当日券12ユーロでした。

魔笛 ライプチッヒオペラ

2007年11月17日 23時38分47秒 | オペラ
11月11日に改装が終わって再オ-プンしたライプチッヒオペラ座。11日のオープニングの無料コンサートには都合で参加できず、今日が私にとっての、ライプチッヒオペラ座プルミエなのです。
この劇場は、舞台の大きさが欧州で一番ひろいという話しです。改装なった会場内部は木質を主体に、椅子も大きく音響も2階席最後部でも十分に響いていて、会場としてはいい会場の部類かと思います。ただし内装はとってもシンプルで質素です。
今日はモーツアルトの魔笛。最近はやりのとんでもない新演出かと、いささかびくびくして会場に入りましたが、比較的落着いた演出で音楽に集中できました。
出演者のレベルは結構ばらついていて評価は分かれると思いますが、夜の女王EUGENIA ENGUITAは、いささか線が細くて声量的には多少物足りなさが残りましたが、テクニックは申し分なく、いいアリアが聴けました。SARASTROは無難でしたが、存在感にかけました。低音部の響きが足りないせいかもしれません。夜の女王に仕える3人の侍女の出来が出色でした、声量、響き、演技ともに素晴らしかったのです。主役のタミーノ、パミーナ、パパゲーノは素晴らしいが、いまひとつ印象に欠ける、感じがありました。とくにパミーナのEUN YEE YOUは歌唱は素晴らしいのですが、芝居の語り部分になると、東洋的ななまりが気になりました。
東洋人にとっての、ドイツ語の難しさを実感しました。