ライプチッヒ音楽日記

ライプチッヒ生活を日常の身近な音の話や音楽を中心に紹介したいと思います。時にワインや絵の世界にも飛んでみたいと思います。

最後の最後のオペラ

2008年03月30日 17時53分08秒 | オペラ
急遽帰国となり、今日のこの原稿が「ライプチッヒ音楽日記」の最終稿となります。
ベルリンでの「リゴレット」が当地で鑑賞する最後のオペラとなるかと思っていました。しかし図らずも29日のライプチッヒオペラの「ローエングリーン」のチケットが手に入り、最後の最後のオペラとして鑑賞することが叶いました。
本公演はワグナーの生地であるライプチッヒならではの、とても熱心なワグナーファンが一堂に会した観があり、粒ぞろいの歌手の素晴らしい出来もあって、ブラボーの嵐で幕を閉じました。
最近のライプチッヒのオペラはシンプルな舞台装置であるが、そのユニークな演出によって装置のシンプルさを、むしろ重厚さに変え、また装置のシンプルさとは対照的に素晴らしく、豪華な衣装によってその存在感を遺憾なくアピールしています。

また、オケがゲバントハウスであるという、その贅沢さは他では聞けないオケの安心感を与えてくれます。
皆様、今後もライプチッヒオペラに期待して応援してあげてください。
さて今フランクフルトのjalのラウンジでこの原稿を書いています。
4月1日からは、日本でまた別のテーマでブログを書いてみたいと思います。
では皆様しばしお別れです。
このブログの応援ありがとうございました。

ドイツでの最後のオペラ、リゴレット

2008年03月25日 17時26分11秒 | オペラ
3月末に急遽帰国することになり、ドイツでの最後のオペラをドイツオペラベルリンでリゴレットを見ることが出来ました。ドイツオペラベルリンは、その名前の地下鉄駅を上がってすぐの便利な場所に位置します。Chirisutoph Koenigの若々しい、意欲的な指揮。今日は何といっても、Gildaを演じたPatrizia Ciofiの超絶技巧とその素晴らしいSOPの美声に観客総てが酔いしれ、カーテンコールは彼女一色の声援であふれていました。勿論RigolettoのPaolo Gavanelliの熱演も光りましたが、Mantua役のFelipe Rojas Velozoは線が細く、響きが乏しく、いただけませんでした、ドイツでは珍しくカーテンコールでは彼にはブーイングでした
。この会場はいまひとつ響きが足りない印象でしたが、憧れのドイツオペラを最後に聴くことができて大満足でした。

ボリス・ゴドノフ

2008年03月07日 17時29分09秒 | オペラ
昨日はお休みを頂いて、ライプチッヒの北55kmにある、一昨年居住したデッサウの旧知を訪ねました。即ち、アンハルト州立劇場でビオラを弾かれている日本人のMさんとバウハウスで通訳をされているKさんです。
16時からのボリスを見て終演が20時。疲れました。なにがと申しますと、折角のボリスを観に集まった観客がたったの約120人程度だったからです。折からデッサウで開催中のクルトバイルフェストと絡めて集客を予想したのでしょうが、大外れで残念でした。この演目は一昨年のこの劇場で同じスタッフで拝見し演出も面白く印象に残っているのもです。少ない観客にもめげないで最後まで熱演してくれたスタッフに心からのエールを送りたいと思います。
終演後mさん、kさんと郊外のイタリアレストラン「 ドンヴィンツエンツオ」
で夜半まで音楽談義に花が咲きました。

グノー「ファウスト」に登場するライプチッヒ

2008年02月27日 05時14分05秒 | オペラ
オペラに今住む街・ライプチッヒが登場する機会は、皆無かと思いますが、唯一の例外は、このグノーの「ファウスト」でしょう。ゲーテの原作でライプチッヒのメドラーパッサーゲに位置する「アウアーバッハスケラー」が2幕に登場します。
有名な「金の子牛の歌」が登場します。突然なぜこの話題が登場したかと申しますと、先日の日本への出張の折、機内のプログラムにプレートル指揮パリ国立歌劇場管弦楽団の演奏を見つけ、なぜかうれしくなって綴ったしだいです。旧市役所があるマルクト広場を、アウグスツス広場に向かってほんの数十メートル歩くと、もうこの酒場の入り口です。

幕間の楽しみ

2008年02月25日 19時33分26秒 | オペラ
幕間の楽しみといえば、やはりシャンパーニュ、ゼクト、赤ワインでしょうか。おつまみはドイツではプレッツエルというパンかオープンサンドイッチです。
これが劇場によって、味も見栄えも異なり、結構楽しみなものです。当然のごとく事前に予約をして席を確保し、飲み物食べ物を予約することができます。こうすればいちいち並ぶことなく、ゆっくり休憩時間を楽しむことができます。

ドニゼッテイ「愛の妙薬」

2008年02月09日 22時24分43秒 | オペラ
インターネットで何気なく見ていたら、今日の夕方のドニゼッテイ「L,elisir D,amore」愛の妙薬が空席があるようだったので、当日券をかって、ライプチッヒオペラで見てきました。「愛の妙薬」そのものがコカコーラのパロデイーになっていたり、ドウルカマーラが羽を付けて宙吊りで登場し、また最後同様に退場するなど60年代のアメリカに舞台を設定した面白い演出でした。出演歌手のレーテイングをしますと、一番がドルカマーラ役のAlessandoro Corbelli、2番がアデイーナ役のAinhoa Garmendiaそして3ん番手がネモリーノのTiberius Simu。ネモリーノの「人知れぬ涙」はパバロッテイのcdの印象があまりにも強いこともありましたが、すこしインパクトにかけました。もう少し泣かせて欲しかった。今日は追加公演だったせいか入りがいまひとつ、6割の入りで少し寂しかったのですが、お陰で2階席の一番前で聞けましたし、その分観客のオペラ好きの密度が高くて拍手も多く、歌手も結構いい演奏をしてくれたと思います。

モーツアルト「皇帝テイトの慈悲」「La Clemenza di Tito」

2008年02月02日 22時22分40秒 | オペラ
モーツアルトの死の直前に書かれた最後のオペラ「皇帝テイトの慈悲」をライプチッヒオペラで鑑賞しました。
先週まではワーグナー漬けだったせいで、モーツアルトの軽快なオペラがとても新鮮でした。今回は事前にこのオペラを一度も聴いたことなく、会場に向かいました。やはり多少でも事前に聴いていかないと、理解も浅いし楽しめないので、とてももったいない様な気が致しました。このオペラはズボン役というのですか、男役を女性が歌うので一幕前半は女性ばかりで、なんだか宝塚のような雰囲気でした。今日はセスト役のKathrin Schoenbergと指揮者のChristopher Hogwoodに大変な拍手。カーテンコールが何時になく長く盛況でした。

ヴェルデイ「LA TRAVIATA」

2008年01月26日 08時07分17秒 | オペラ
前回は昨年の12月27日に同じ演目を同じ会場で見ています。短期間のうちに同じ演目をほぼ同じスタッフで聴く、初めての贅沢です。前回は2階バルコンの下だったせいか?あまり声が通って来た記憶がないのですが、今回は2階バルコン席なので遠くても、かえって声がよく聞き取れました。やはり席によってぜんぜん感じ方が違う、すなわち値段の差だけのことはあると感じました。しかし同じ価格帯の席でも聞こえない席もありますね。
今回も満席。加えて明らかに音楽、演出関係者、が多く居られたせいもあり、皆さん前回公演よりも力が入っていて、楽しく聞かせてもらえました。
おとなしい観客が多いここライプチッヒには珍しく,
ブラボーが飛び交っておりました。やはりこの白と黒で統一したシックな今回の演出はかなり評判を呼んでいるようです。私はこの演出が非常に印象に残っています。この劇場のレパートリーとして残っていく気がします。

ゼンパーオーパー 紹介 その6

2008年01月23日 21時53分18秒 | オペラ
ゼンパーの舞台上部にある時計です。緞帳の上に配置されて、5分刻みで表示されます。とくに長丁場のワグナーものは時に時間も気になりますが、舞台を見ながら
さりげなく時間を知ることができて重宝しています。宮廷機械職人のグートケースが製作した時計を、ゼンパーの息子が一部装飾を加えて、内部も歯車から電子式に改装されているそうです。

ゼンパーオーパー 紹介 その5

2008年01月20日 13時07分09秒 | オペラ
ゼンパーオーパーに向かって左手、宮殿側を階段を降りていきますと、左手にゼンパーのレストラン、右手に楽屋が見えてきます。因みにこのレストランはあまり評判を聞きませんのでお勧めはしません。練習や着替えは皆この右手の建物の中で行なわれます。皆さん大きな楽器を担いで、雪の中でも果敢に出勤されていました。寒さのせいもありますが、日本と違って、この楽屋口で出待ちをする方をほとんど見かけません。さあ今日はジークフリートをゼンパーで聴けます。そろそろ車のエンジンをかけるとしましょう。

ゼンパーオーパー 紹介 その4

2008年01月19日 16時10分16秒 | オペラ
ゼンパーオーパーの内部で一際輝きを放っているのが、この日本流の2階を飾る装飾と大理石です。何といってもこのイオニア式の緑色の大理石の列柱の美しさは、ご覧になった方の記憶に長く残ることでしょう。写真ではきれいに移っていませんが、案内書によりますとこの列柱は2本一組のうち、片方は人造大理石、片方は漆喰とのことですが、近くで見ても私には其の違いを判別することが出来ませんでした。エルベ川と宮殿側に同じ構造が存在します。そこかしこに椅子が配置されて、
何処でもくつろげるのが、構成の暖かさを感じさせます。

仮面舞踏会のハウプトプローベ

2008年01月16日 22時19分48秒 | オペラ
1月20日のベルリン国立歌劇場の「仮面舞踏会」プルミエ公演に向けた、ハウプトプローベを見る機会をベルリン国立歌劇場のコーラスのkさんの好意でいただきました。劇場と通りを隔てたヘドビッヒ聖堂横の建物のなかのオペラの食堂横の地下通路から奈落を通り、舞台袖に出て、二階席から見ることが出来ました。このハウプトプローベ(初めての通し稽古)は関係者に公開されております。そのお陰でもぐりこめました。子供を含む家族、知人、そして報道関係者が多く集まり、中には客席でサンドイッチをほおばり、コ-ラを飲みながら見ている連中も居る始末で、自由というかオープンというか、楽しいい雰囲気がありました。
この仮面舞踏会はリッカルド役のPIODR BECZALAの前評判がよくて期待していましたが、当日おなかを壊しているらしくて、かなりセーブしており残念でした。
AMRIAS役のCATHALINE NAGLESも素晴らしかったが、なんとぴってもULRIKA役のアルトLARISLA DIADKOVAは群を抜いて響いておりました。あまりのカメラの多さと撮影のシャッター音のうるささに、指揮者が途中止めて文句をいうなど神経質な局面もありましたが、すでに結構纏まっていて、初日の出来を期待させるものでした。
写真は一幕の様子です。

ゼンパーオーパー 紹介 その3

2008年01月15日 07時04分52秒 | オペラ
雪混じりの雨に煙るゼンパーも素晴らしい。いかに天気が悪いとはいえ、午後4時でこの暗さです。冬の厳しさの断片をお伝えできるかと思います。一番大きく明るい楕円部が正面入り口で、左右にゲーテとシラーの銅像が建っています。この2人の銅像はワイマール国民劇場前広場にある2人が握手するポーズが有名で、ドイツ人も写真を撮影する時に、よくまねをしています。日本で言います2階部分が、美しい内部装飾、緑の大理石列柱で有名な回廊です。次回にご紹介します。

ライプチッヒ音楽大学オペラクラス発表会

2008年01月13日 19時36分52秒 | オペラ
日曜日午後15時半開演のライプチッヒ音楽大学のオペラクラス卒業コンサートに出かけてきました。この大学の正式名称は「HOCHSCHUle Fuer Musik und Theater ”Felix Mendelssohn Bartholdy"Leipzig です。この学校の講堂で25曲を小編成オケの伴奏でじっくり聴かせてもらえました。因みに入場料は7.5ユーロです。
ほとんどは学校、音楽業界関係者で出演女性にアルトが一人も居ないのが意外でした。
なかでも、SOPのSteffi LehmannとPaola Rummelは今すぐライプチッヒオペラに登場しても通用するオーラ、実力を感じました。きっと
近いうちにニュースで名前をお聞きになるかもしれません。
総てがオペレッタからの選曲でオペレッタの奥深さも感じました。オペラ関係の知り合いやB先生にもお目にかかれてたのしい日曜の午後を満喫しました。

ワーグナーのオペラに集まる人々

2008年01月13日 10時07分24秒 | オペラ
今回のリングを4週続けて聞く機会に、改めて思いましたが、ここドイツでは他の演目とワグナーもの、特にリングに集まる人たちの種類が明らかに異なるようです。表現が難しいのですが、教養と所得の水準が一般のオペラに集まる方々より高いのは間違いがないでしょう。またワグナーが好きでたまらないオタクたちが、ワグナー教の礼拝に集まったような雰囲気すら感じます。きっとこれがバイロイトでしたら、なんともいえない雰囲気なのでしょうね。一度其の雰囲気に浸ってみたいと思います。このリングではやはりダークスーツ、イブニングドレスが目立ちますし、男性の方を拝見しても、タキシードや蝶ネクタイが板についておられるかたが多いのです。しかし見回してみますと、以外に毎回同じ方々を見かけないので、4週続けて通う方は以外に少ないのかもしれません。とくにこの近くに住んでおられなければ、4週も滞在するのは不可能でしょう。
毎回ここゼンパーでも日本から一人でこられているの男性のワグナーオタクの方を何人もお見かけました。私もビギナーオタクですが。