ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「疾病、事故のない経営をどう確立するか」

2014-04-22 04:53:33 | 日記
入梅の季節を迎え、今年も冬からの暖冬異変に続き、ゴ-ルデンウィ-クも初夏の気温から急に3月上旬の気温と、まさに乱高下の気温になっています。よほど衛生管理に注意しないとすぐ肺炎となります。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの普及販売に入って10年目を迎え、その間私が言い続けた事をより専門的に研究され、発表した方がおります。抜すいさせて戴きます。 平成元年3月付、日本農業新聞。富山県西部家畜保健所石原獣医師が、豚の血液擬固不全の治療例を報告し、注目されたときの事ですが、これは、昭和63年5月中旬、高岡市の繁殖豚120頭を飼育する一貫経営農家で生後2~4ヵ月の豚が次々と13頭も急死するという珍しい事故が起き、それに対し石原獣医師がビタミンKと緑餌を給与して短期間の治療活動が高く評価されている。この事例は豚に肺炎の兆候がみられたので注射をし、注射針を抜き取ったところ止めどもなく出血したと言う。急死した9頭について病定鑑定をした結果、いずれも出血病変が強かった。また肺炎病変部から、パスッレラ菌とヘモフィルス菌が分離された。これらの結果から同獣医師は、血液擬固不全ではないかと疑い、血液擬固時間やプロトピン時間(血液が固まるには、13の因子の働きが欠けているかを調べる)活性部分トロンボプラスチン時間などを検査したところ、一部で普通より時間が長いことがわかった。一般に豚の血液擬固不全の原因として①抗生物質の多量投用、②授乳期間が短い。③油脂類の多用などが上げられている。その発生群では離乳期間が一週間も早められていた。それまで生後28日~30日だったのを20日~23日にした。逆に人工乳の給与期間は35日で一週間延期されていた。このほか子豚用飼料に抗生物質と牛脂加工品が各2%(普通1%)も添加されていた。 しかし、同農場内では、ホルマリン系殺そ剤などは使用されていなかった。結局、ビタミンK欠乏症とみなし、診断的治療として、ビタミンKを飼料1kg当たり2.5mgの割合で2日間与え、緑餌を与えたところ3日後から全く発生しなかった。私が10年前から養豚農業経営者に対し訴えてきた事は、①抗生物質の多用をやめる。②油脂添加は必要ない。③授乳期間を25~30日までとする。全くもって我が意を得たりです。更に抗生物質の多用は肺炎では逆効果となり、体に備わっている免疫の働きが落ち、かえって悪い肺炎になり死亡することがあると、人間の感染症学会でも報告されております。豚の肺炎とオ-エスキ-病の関連も現在の飼養管理からみて、本当に理論的にやっているのか、どうかを速やか反省し、実行すべきです。入梅時期になりますから豚舎周辺に坪当たり5kgの石灰を散布し、豚舎内部は生石灰乳を塗るか苛性ソ-ダ3%で通路などを消毒し、それから更に一般消毒剤を使用する事が必須条件です。これを疫学的防御とし、豚にはワクチンを必ずプログラムを組んできちんと実施し、抗体価を常に上げるておけば、豚自体の抗病性がつき、疾病事故など知らない養豚経営が確立されるわけです。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使う農家は、平常心で、たんたんと経営の歩みを進めているのは事実ようです。

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