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ジャガイモの工具箱

オーディオ関係主体で気がついた雑多な事を書いていく予定です。

サーボ電源TDA1552Qアンプ案

2016-08-28 19:15:41 | フィリップス君
定電流サーボ電源ダイヤモンドバッファヘッドフォンアンプは毎日気持ち良く使っています。

この原理でフィリップス君を作ったらと検討したのが上記の回路です。

通常のフィリップス君の回路に一定消費電流の電源回路を組み合わせたものです。

0.1Ωの電流検出抵抗の電圧を単電源オペアンプで検出しQ1のトランジスタでアンプ部の消費電流に関わらず
全体で一定消費電流になるようにするものです。

500ΩVRで消費電流を調整します。アンプの最大消費電流(最大音量)時に若干のマージンを持たせた値にします。
設定が小さすぎる場合0.1Ω抵抗の両端に交流成分が発生します。

また最大電流調整の時に測定する電圧は500Ωボリュームの2端子間電圧であり対GND電圧ではない点に注意が必要です。

無負荷時にはQ1が最大の電力をアンプに代わって消費することになるのでQ1は120Wクラスの石が良いと思われます。

放熱は例によってファンによる強制空冷CPUクーラーを使うと良いと思います。

Q1はダーリントンTRで十分なhfeが必要です。

あと注意点としてQ1以降の電源回路にコンデンサを挿入するとLTspice上では変な発振を起こすようです。
コンデンサを入れる場合、スイッチング電源直後までとしてください。

大飯喰らいのアンプですが電源部のコンデンサの誘電吸収影響を排除することが出来ると思います。
(たぶん低音がぐっと良くなる予定?)

この回路は机上のアイデア回路で実際に作って試していません。

実施は例によってご自身で十分検討して自己責任でお願いいたします。

たっぷりの電源をしっかり削っていいとこだけをアンプに供給することから精米率の高いお酒にちなんで個人的には
「 純米大吟醸電源 」と呼ぼうかと考えています。

アンプ入力部のカップリングコンデンサはFETを使ってオフセット電圧を与え(約2.4V)廃止することも出来ますが
バランスがデリケートで危険な為、実施していません。

PS:0.1Ω抵抗にダイソーバッテリーチェッカーのラジケーターをパラ接続するとそのまま電流計になりそうです。
  参考過去記事
  http://blog.goo.ne.jp/gokounosurikire_3/e/41554df13f18a493247f7918f33185a1

フィリップス君再び?2

2013-02-03 11:12:05 | フィリップス君
前に作ったフィリップス君(TDA1554Q)を2種の電源(12Vと16V)でちょっと調べてみた。
(測定の様子)

まず秋月のファンクションジェネレータとオシロで周波数特性をチェック。(片側)

(周波数特性)

うーんなかなか優秀である。普通に使うには十分な性能を持っている。
周波数特性については電源12Vも16Vも関係なかった。
さらに10kHzの矩形波入力についても問題ない波形であった。

100Hz位までの低音のカーブがちょっともたついているのは電源のコンデンサーのせい?0.47μFのカップリングコンデンサーのせい?
(電源は6800μFを3個入れているのだけど?)

< この辺は要検討である。>

歪率は秋月ファンクションジェネレータだと無理なので30Hzのクリッピングポイントを探ってみた。(片側)
私は電源を12V2.5Aと16V3.8Aの2つ持っているので両方でチェックしてみた。

ここで驚いたのは

○電源12Vでの30Hzクリッピングポイントは5.7W位(8Ω負荷)で
○電源16Vでの30HZクリッピングポイントは12W位(8Ω負荷)であった。

< 電源電圧でずいぶん違う。(OPTの無いこのタイプのアンプでは当たり前か)>

低音の迫力重視の方は電源電圧は高めでなおかつICの放熱対策を十分に行うと良いと思う。
(但し18Vを越えるとで自動的に半分になるみたいだが。)

但し、小音量主体の方は別に電源電圧を高くする必要は無いと思う。
(多分 8V位でも 1.8W位まではOKと思われる。)

タンタルコンデンサ

2013-01-16 19:28:16 | フィリップス君
最近ちょっと「タンタルコンデンサ」に興味を持ってきたので調べてみた。
(PPフィルムコンデンサーを電源に使うとあまりにも巨大になるのでちょっと妥協して考え始めた?)

1.誘電吸収はマイラコンデンサーよりちょっと悪いがアルミ電解よりずっと優秀である。
 (PPフィルムコンデンサーより悪いが大容量が手に入る。)

2.サージ電流に弱い。このため耐圧にマージンを十分に取る必要がある。
  目安として通常2倍の耐圧(負荷インピーダンスが1Ω/V程度までの場合。)
  パワーアンプの電源の場合、負荷が4Ω/16V位(0.25Ω/V)と予想されるので3倍の耐圧が必要と思われる。
  (16V電源で50V耐圧?)

  (酸化ニオブコンデンサはサージ電流に強くマージンは楽そうであるが「誘電吸収」については全然分からない。)

3.逆電圧は絶対禁止。不用意にテスタを当てることもダメである。

4.壊れる時は「ショートモード」である。
  電源などでの対策はヒューズ直下に配置する。

5.電源に使う時はリップルフィルターの下流で「ソフトスタート」させるとコンデンサに「優しい」らしい。

6.正しく使うと寿命は「半永久的」である。(人工衛星などで多用される理由?)

誘電吸収とコンデンサのサイズ

2012-12-28 21:57:47 | フィリップス君
前の記事であまりのコンデンサのでかさに驚いて低誘電吸収で小さいコンデンサが無いか探して見ました。

ルビコンのPMLCAP(放射線硬化型アクリル系)が「誘電吸収が小さい」とあるのでちょっと調べました。

結局「小さいコンデンサの中では大変優秀である。」という意味でした。
誘電吸収率はマイラ(ポリエステル)コンデンサと同等とのこと。

(私の中の勝手な順位:エアバリコン>低誘電率系温度補償型セラミック>スチロール>テフロン>ポリプロピレン>PPS、アクリル>マイラ>タンタル電解>チタバリセラミック>アルミ電解---上位に行くほど容量が取れにくくなる。)

PMLCAPの誘電吸収の説明の中で納得させられる文章があったので抜き出してみます。

参考URL:www.rubycon.co.jp/products/topics/img/t001_22.pdf

-----------引用------------

「形状にこだわらなければ,大きなリード線付きポリプロピレンフィルムコンデンサは,さらに
優れた特性を示しますが,この容量でこの形状ではほかに代替可能なコンデンサはありません.」

-------------------------

< つまり「音質を求める場合はコンデンサのデカさは気にするな。」と理解しました。>

ちなみに「損失角の正接」はコンデンサの等価回路上では並列に継がれた抵抗成分であり「誘電吸収」は並列に継がれた抵抗+直列小コンデンサで表される全く別のものですが最終的には抵抗成分により「コンデンサによる電力損失(=発熱)」となるようです。
このため大電力を扱うモーター起動用とかインバータ用とかのコンデンサには誘電吸収も小さいポリプロピレンフィルムコンデンサーが多く使われているようです。 (低発熱)

これからはハイブリッド自動車、電気自動車の普及に伴いインバータ用の超低損失(低誘電吸収も)コンデンサも増えてくるように思います。
(さっさとオーディオ用に流用させてもらいましょう。)

フィリップス君再び?

2012-12-27 21:05:39 | フィリップス君
< 誘電吸収の少ない低誘電率セラミックコンデンサにすっかり味をしめてしまいました。>

そこで普通のICアンプ(フィリップス君)などで応用できないか考えて見ることにしました。
ポイントは

1.入力カップリングコンデンサの低誘電吸収化
2.出力電流の帰還部の低誘電吸収化
3.電源電圧の低リップル&安定化

            です。

1.については50V耐圧の0.22μF程度の低誘電率セラミックコンデンサが手に入るので問題はありません。
2.についてはFET超3アンプと異なり電源の出力コンデンサその物となります。
3.については色々手があるので後で考えます。

2.の電源出力コンデンサにパラ接続する「良質」コンデンサの「量」を予想する必要があります。
TDA1552QのLTspiceモデルは持っていないので適当なアンプを「でっち上げ」8オーム出力に(直列に)電源コンデンサを入れたモデルで予想してみることにしました。

<でっち上げ回路>


やっぱりボーカル帯域は含まれなければと思いあれやこれややってみると何と「良質コンデンサ」の必要量は100~150μFと出ました。(で、でかい!!無理かも...)

<電源コンデンサと周波数特性>


はっきり言ってこの容量を低誘電率セラミックコンデンサで用意するのは「超暇なお金持ちの道楽」となります。(0.22μFの低誘電率セラミックコンデンサを片CHあたり682個パラ接続する事になります。1個200円として両CHで27万2800円でなおかつ1364個!!のコンデンサを半田付けする気違いじみた努力も必要です。

< ここで初めて出力トランスを用いたハイインピーダンスな増幅回路(FET超3アンプ)の有り難味をしみじみ感じました。>

しょうがないので低誘電率セラミックコンデンサは諦めてポリプロピレンフィルムコンデンサで150μF分をアルミ電解コンデンサ(2200μF?)にパラる事で妥協する事としました。

色々探すと何とか手の届くところに50μFのポリプロピレンフィルムコンデンサーがあるようです。(音質は全く不明のモーター起動用コンデンサ1個1000円位?これを3個使う)

しかし...これは...「超巨大」である。1個はちょうど缶コーヒー位のサイズである。

<でっかいコンデンサ>


これでフィリップス君を作っても「アンプのおまけ付き」コンデンサボックス?てな感じになりそうです。

PS:< 新内閣誕生おめでとうございます。 >

  民主党の幼稚園連中と違って「凄腕のプロフェッショナル軍団」という感じがします。
  良い日本になるように期待してます。

PS2: よーく考えてみれば100μFから150μFというのは片CH分で両方だと200-300μFと言うことになります。
   (電源から見たアンプのインピーダンスが半分の4Ωになるため。)

ASCコンデンサ

2010-09-21 19:57:57 | フィリップス君
ASCコンデンサを入れてから20日ほど経ちました。

毎日2時間位は聞いています。(天気予報以外のテレビは見ません。)

最初の荒い感じが取れて心なしか低音もいい感じになったような気がします。(日立コンデンサとの勝負はあと1か月後位かなー。)

PS:フィリップス君内のシールド線は最近マイク用シールド線から低容量の同軸3C-FVに替えました。

簡易アッテネータ3

2010-09-07 22:02:00 | フィリップス君
ネットで安い2段2回路12接点スイッチを見つけた。
(どうも私は普通のボリュームが嫌いみたいです。)

参考URL
http://www2.cyberoz.net/city/hirosan/sw.html
探せば他でも「まだ」手に入るようですが。

6接点のアッテネータだと約-6dB刻みでちょっと荒い。
(直列が少なくて音質的には有利かも知れませんが。)
そこで12接点用-3dB刻みの簡易アッテネータを考えて見た。

(この手の安いロータリースイッチは組み立てる前に内部に接点スプレーを吹き込んでおくと調子いいです。)

抵抗はタクマンREYクラスのいい物を使わないと直列分が多くて音質劣化がちょっと心配です。でもこれだと安くて細かな調整が出来る物が出来上がると思います。(抵抗を10個単位で買うと4500円位の材料費)

(図はTDA1552Q 入力60kΩをベースにしています。)

簡易アッテネータ2

2010-09-04 21:47:28 | フィリップス君
前のヘッドフォンアンプの記事でアンプの入力インピーダンスによって簡易アッテネータの抵抗値を修正しましたが、簡単に状況が把握出きるように簡単なソフトを作ってフィリップス君のアッテネータを再チェックしました。

E24系列で言うと使用抵抗は4.7k、2.7k、1.3k、680Ω、330Ω、330Ωとなりました。(入力インピーダンス30kΩ -6dB刻みの場合)

結構、入力インピーダンスの影響があります。気にしないで作るとたいてい最大ボリューム近辺の変化量が大きすぎる事になると思います。

簡易アッテネータは入力インピーダンスに合わせて設計する必要がある。ということになります。(つまり「TDA1554Q 30kΩ」と「TDA1552Q 60KΩ」では変える必要がある。)


撃沈リベンジ2

2010-09-01 21:35:42 | フィリップス君
前に買ったコンデンサー(ASC 0.47マイクロF)と日立1.0マイクロFの聞き比べをしてみました。

日立:しっかりとした太めの聞きやすい音。

今回の:クリアだがちょっと荒い感じ。(未エージングだから?)

但し、何もエージングされてないコンデンサなので公正を期す為、しばらく使い込んでから再度比較することにしました。

したがって今はASCのコンデンサーがフィリップス君に入っています。

PS:交換して30分もしないうちに日立の力強く太い低音がなつかしくなってきました。でも変わるかもしれないのでしばらく我慢しましょう。

フィリップス君とパスコン

2010-08-25 21:41:46 | フィリップス君
フィリップス君の電源部にはバイパスコンデンサーを入れる。

大容量のアルミ電解コンデンサーの他にパラに入れる訳だがかなり音質に効いてくる。

これは入力カップリングコンデンサー並みに気を使う必要がありそう。
ICのすぐ近くに入れる。

私は8月1日の記事でボツになったSOLENの1.5マイクロファラッドをパスコンに入れて音質がぐっと良くなった経験がある。

(8月1日の最後の写真の日立PPフィルムコンの後ろに隠れてちょっと見えているのがパスコンになったSOLENのコンデンサーです。)

フィリップス君と電源種類

2010-08-25 21:06:14 | フィリップス君
普段TDA1554Qアンプの電源には秋月の16V3.8Aのスイッチングレギュレターを使用している。

巷ではスイッチングレギュレターよりSBDを使ったトランス電源の方が音がいいとの事なので古いトランスACアダプターのダイオードをSBD(ショットキーバリアダイオード)に交換して聞き比べて見た。

トランスの方は9V0.5A(開放で12.5V位出ている。)と容量が小さいのであまり大音量ではチェックしていない。

ちなみにフィリップス君の電源部は6800マイクロファラッド1個+100マイクロHのコイル+6800マイクロファラッド3個+1.5マイクロFのパスコン(SOLEN)である。

結論から言うと私の駄耳では秋月の電源がいいのかも知れないがまったく違いが聞き取れなかった。スイッチングレギュレターでも問題無しと思う。
(超3アンプでSBD化したときは確かに音が柔らかくなったのに。)  

フィリップス君とカップリングコンデンサー

2010-08-19 20:27:09 | フィリップス君
PCの音声出力端子をオシロでチェックしてみた。
PC側最大ボリュームでピークは+/-2.8Vも出ていた。(SE-90PCI)

普通カップリングコンデンサは高耐圧のPPフィルムコンデンサーを使うので問題無い。但しタンタルコンデンサーを使う場合は非常に注意が必要。(タンタルは音が透明と言われるが故障がショートモードなので十分な注意が必要。テスタで当たっただけの逆電圧で壊れる位デリケート。)

図のAの様に使う場合、PCの出力最大でアンプ側の電源が入っていない場合、アンプ側の2.5Vのバイアスがかからないのでカップリングコンデンサに最大2.8Vの逆電圧がかかる可能性がある。

NECトーキンの説明書ではタンタルコンデンサの逆電圧は認めてないが偶発的なものであれば25℃の場合耐圧の10%(最大3Vまで)となっている。(メーカで異なり注意要)

この場合、最低でも耐圧28Vつまり35V耐圧のものを使う必要がある。
(アンプ内の温度上昇を考えると50V耐圧品ぐらいか)

図のBのバイポーラ接続の場合はここまでの耐圧は必要ないがバイポーラ接続を認めていないメーカもあり注意が必要。
(当然容量は倍のものを2個使う。)

アルミ電解コンデンサーの銅箔チューン

2010-08-05 22:48:45 | フィリップス君
有極性アルミ電解コンデンサーのアルミケースは電気的に宙ぶらりんで気に入らない。(チューブラー型を除く。)

テスターで調べると各端子とは半端な容量と不安定な高抵抗で浮いた状態になっている。

基本的には陰極の電解液に接しているのだが自然に出来た酸化膜で容量を持ちほぼ絶縁状態になっている。

浮いたシールド線のシールドと一緒でノイズ放射アンテナになる可能性がある。

陰極端子に接続してしまえばいいのだろうがニチコン説明書には他電気部との接触禁止と書いてある。(無極性電解コンデンサーを考慮してのことか?)

銅箔チューンと称して頭に銅箔を貼る人もいるが頭の部分は安全弁を兼ねている場合が多いのでこれも禁止。

側面に銅箔を巻いて陰極側に接続しシールドとする案も有るがニチコン説明書は化粧チューブは絶縁保証をしていない。
(陰極側がGND接続の場合のみ、あくまでも自己責任でやる分には構わないのでは?)

まったく困ったもんだ。

ちなみに無極性電解コンデンサーのケースは中間電位で浮いていることになりますが酸化膜の整流作用と相まって他電気部との接触は「非常に危険」ですのでフィルムの除去や銅箔チューンはやるべきでは無いと思います。(これこそプラケースにしてほしい)

初段電池駆動アンプ

2010-08-05 21:32:37 | フィリップス君
秋月で売っているオペアンプのデーターシートを眺めているときに(LT1167)おもしろい回路を見つけた。

脳波計、筋電計のフロントエンド部の回路である。
ノイズだらけの人体のせいぜい数十マイクロボルトの電圧を検出する回路である。

初段の部分だけノイズ対策で電池駆動(±3V)にしてある。
GND部分にも工夫してあるようだ。

これってオーディオアンプでも使える手法かもしれない。
システム全体を電池で動かす方もいらっしゃるようであるが電池代が大変、初段だけなら大したことないと思う。
電池で動作するプリアンプを付けるような感じだと思うがもっと電池代節約になると思う。