バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

某駅停から次のバス停まで約300m

2014年03月01日 18時15分27秒 | バス運転士

委託されている営業所の路線では、交差点の手前にバス停があるのに、交差点の先(直進後、右折後、左折後)にも同じ名前のバス停があって… どちらか一方だけで乗降扱いをすればいい場合もあるのだが、どちらも乗降客扱いをしなければならない場合が多々ある。

某駅停も、その一つで… まず交差点の手前で乗降扱いを終えて発車… と思ったら、まだ発車時刻前だったので、私は「発車までしばらくお待ち下さい」と言った。そして、約30秒後… 私は「お待たせしました。発車します」と言って発車した。

すると、ちょうど交差点の信号とタイミングが合ってしまい… すぐに“第二の某駅停”に到着してしまった。そこでは一人が降りただけ… 当然、まだ発車時刻前だったので、私は「発車まで2分ほどお待ち下さい」と言った。そして、約2分後… 私は「お待たせしました。発車します」と言って発車した。

が、またまた信号のタイミングが良くて、すぐに次のバス停へ到着してしまったので、またまた私は「発車まで少々お待ち下さい」と言って… その時、一人のお爺さんが席を立って、運転席の横まで歩いてきて「あのぉ… 某駅は、もう過ぎたかねぇ?」と言ったので、私は「えっ… えぇ… ついさっき止まりましたけど…」と答えた。

すると、お爺さんが「戻るバスは何処で乗ればいいかねぇ?」と言ったので、私は少し前方の道路反対側を指差して「あそこにあるバス停で待っていれば…」と言い掛けたのだが… ちょうどそこへ“反対向きのバス”がやって来てしまったので、「あっ… 今、バスが来てしまいましたぁ… あれです」と答えた。

私が「まぁ、それほど距離がないバス停一区間だし、普通に元気そうなお爺さんだから、歩けない距離ではないもんね」と思いながら、バスから降りたお爺さんを見ていたのだが… お爺さんは、バスの後方から来たタクシーに向かって手を上げて止めたのだった。私はちょっと驚きながらバスを発車させたのだが…

果たして、タクシーを拾ったお爺さんは… それで自宅まで帰ったのだろうか? それとも… 某駅まで約300mの距離を戻るためだけに使ったのだろうか?  いずれにせよ、そんなお金があるならば… あ、ひょっとして… そのお爺さんは、タクシーに無料で乗れる人だったのか!? しかし、そんな使い方が出来るとは思えないし… まさか! いや、タクシー強盗のニュースも聞いてないしねぇ… ハハハ…


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