「原理講論」の誤謬と正解

原理読みの原理知らずたちへ

「蕩減(マタイ伝18章21~35節)の解釈」統一教会

2021年07月07日 | 資料

マタイ伝18章21~35節の解釈の違い ~統一教会~

李相憲氏とは、嘗て文鮮明教祖に「私の最後の仕事は『原理』(原理の最終本)を書くことだ」としてそれを任せられていた人物。(未完に終わる)
以下は李相憲氏が蕩減復帰原理の定義について書いた論文。
原理講論著者・劉孝元氏の蕩減復帰原理の定義との違いをしっかりと確認して戴きたい。

■李相憲著「統一民族史観」(月刊「ファミリー1993年5月号」)より
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「イエス様は、人間が犯した罪は借金をすることと同じだとしばしば表現されています。例えばイエス様は王様から借りた一万タラントの借金を返す事が出来ないでいる僕の例(マタイ18/21~35)を挙げています。

王様は『もし一万タラントの借金を返すことが出来ないのであれば、お前と妻子と持ち物全部を売って返しなさい』と命じました。それらを全部売っても一万タラントにならないかも知れないが、それで一万タラントの借金と相殺してやるという意味です。これも蕩減を意味します。

ところが僕がひれ伏して『必ず借金を返しますから、暫くお待ち下さい』と言って哀願しました。その姿を見て気の毒に思った王様は『お前の心掛けは殊勝だ。負債を免じてやるから帰りなさい』と言って彼を赦してやったのです。これもやはり蕩減なのです。…

 マタイ18/2
『僕の主人はあわれに思って彼をゆるし、その負債を免じて(蕩減して)やった。』
『그 종의 주인이 불쌍히 여겨 놓아 보내며 그 빚을 탕감(蕩減)하여 주었더니』

以上のイエスの御言葉によって蕩減の意義が明らかにされたと思います。

第一に、蕩減とは、負債に関する概念であると同時に、罪に関する概念です。

第二に、蕩減とは、一定の条件を立てて、借金を減らすか相殺するのと同様に、罪を減らすか、なくしてもらうこと、罪を赦してもらうことを意味します。

第三に、蕩減には、必ず債務者と債権者、または罪人は神様に一定の条件を立てなければ蕩減(赦してもらうこと)を受けることが出来ないことを意味します。

第四に、蕩減(赦してもらうこと)は一定の条件を立てて、借金のない、あるいは罪を犯さない状態に戻ること、つまり復帰を意味します。…

罪人が罪を脱いで、罪のない人間になろうとすれば、神の前で罪の赦しを受けなければなりません。堕落によって神を悲しませたからです。…

復帰摂理上の蕩減は、一定の条件(蕩減条件)を立てて、罪を赦してもらった後、原状に復帰することを意味します。このように蕩減条件を立てて、原状に復帰することを「蕩減復帰」といいます。

蕩減条件は罪を赦してもらって原状へ復帰するために立てなければならない最も基本的な条件です。」
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「体恤」の原義

2021年07月01日 | 資料
■ 聖書に於ける「あわれみ」の韓国語訳

聖書には「あわれみ」と言う言葉が頻繁に登場する。その韓国語訳は、
「휼(恤)」(節数215箇所)
その中に、
「긍휼(矜恤)」(節数168箇所)
「연휼(憐恤)」(節数2箇所)
「체휼(体恤)」(節数2箇所)
が含まれまれる。更に、
「자비(慈悲)」(節数46箇所)

●「体恤(體恤)」の原義(中国語・韓国語・日本語)

(A)中国語大辞典(角川書店)
 「その身になって情けをかける。親身になって人のためを思い、同情や世話をする。」

(B)大漢韓辞典(省文社・韓国)
 「上位にいる者が下位の者の困難な事情を理解して面倒をみてやり助けてやること」。

(C)大漢和辞典(大修館書店・日本)
 「己の身を其の人の境遇に置いて察しあわれむ。」

(D)日本国語大辞典(小学館・日本)
 「その人の身になってあわれみの気持ちを示すこと。」

「体恤」が単なる「同情」、「あわれみ」と違うところは「体」の部分、即ち
「己の身を其の人の境遇に置いて」という意味が加わり、更に韓国語では
「面倒をみてやり助けてやること」となっている。
 
●「体恤(體恤)」の英訳 →「体恤の正しい英訳」
「compassion」:
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-[名][U] (切実な)同情(心), 哀れみ 《[類語] ⇒pity》〔on, upon, for〕
:have [take] ~ on [upon, for]… …に同情を寄せる.
【ラテン語「共に苦しむ」の意 (com-+pat~i 「苦しむ, 耐える」)】
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●韓国語版聖書に登場する「体恤(體恤)」

(1)ペテロへの第一の手紙3章8節
「마지막으로 말하노니 너희가 다 마음을 같이하여 체휼(體恤)하며 형제를 사랑하며 불쌍히 여기며 겸손하며」
「最後に言う。あなたがたは皆、心をひとつにし、同情し合い、兄弟愛をもち、」

(2)ヘブル人への手紙4章15節
「우리에게 있는 대제사장은 우리 연약함을 체휼(體恤)하지 아니하는 자가 아니요 」
「この大祭司は私たちの弱さを思いやることのできないような方ではない。」

 ■ 中国語聖書に登場する「体恤(體恤)」

詩編69篇21節
「辱罵傷破了我的心.我又滿了憂愁.我指望有人體恤、卻沒有一個.我指望有人安慰、卻找不著一個。」
「そしりがわたしの心を砕いたので、わたしは望みを失いました。わたしは同情する者を求めたけれども、ひとりもなく、慰める者を求めたけれども、ひとりも見ませんでした。」

ヘブル人への手紙4章15節
「因我們的大祭司並非不能體恤我們的軟弱。他也曾凡事受過試探,與我們一樣,只是他沒有犯罪。」
「この大祭司は、わたしたちの弱さを思いやることのできないようなかたではない。罪は犯されなかったが、すべてのことについて、わたしたちと同じように試錬に会われたのである。」

ヘブル人への手紙10章34節
「因為你們體恤了那些被捆鎖的人,並且你們的家業被人搶去,也甘心忍受,知道自己有更美長存的家業。」
「さらに獄に入れられた人々を思いやり、また、もっとまさった永遠の宝を持っていることを知って、自分の財産が奪われても喜んでそれを忍んだ。」

ペテロへの第一の手紙3章8節
「總而言之,你們都要同心,彼此體恤,相愛如弟兄,存慈憐謙卑的心。」
「最後に言う。あなたがたは皆、心をひとつにし、同情し合い、兄弟愛をもち、あわれみ深くあり、謙虚でありなさい。」
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