弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

Law&Orderからみるアメリカ、検事と家裁の手続き、その他

2012年03月03日 | Law&Order

Law&Orderをみていると、刑事事件に関連して検事が家事事件に
積極的に関与しているのが見られます。

最近では、子供の親権についてと養子縁組の無効でした。
日本でも検事は公共の代理人として民事に関与することができることになって
いますが、実例については、あまり、というか全然知りません。
アメリカは違うのでしょうか。

親権についていえば、孫可愛さに妻の実の親が離婚した夫と結託するという
のは、日本でもあることなのです。
自分の娘をコントロールするのは難しいけれど、どういうわけか娘と離婚した
他人である元義理の息子は協力的ということはあるのです。
祖父母と孫の関係は、せいぜい面接交渉が認められる程度です。
ですから、孫と日常的に接するためには親の親権を利用するしかないのです。
そこでいうことをきかない娘よりは、というわけで、義理の元息子と結託するのです。
私も、ずっと昔に扱ったことがあります。
当時は、納得できないところがありましたが、いろいろと経験を積んだ今では
ストーンと理解できます。
本当に何でもできるんです。こわいですね。

養子縁組については、今回は、いわゆるレスビアンの女性が一緒に生活するために
養子縁組を利用したのですね。
このLaw&Order当時は、まだニューヨークでは同性婚が認められていませんでした。
(なお、今現在は、ニューヨーク州でも合法化されています。つい最近です。)
法律の趣旨に反するので、養子縁組は無効になりましたね。
これは、つい最近のアメリカのお話ですが、
損害賠償請求が起こった場合に備えて財産保全のために、年齢もほとんどかわらない
にもかかわらず、自分の恋人と養子縁組したというニュースを見たことがあります。
超有名人のようでした。
きっと、このケースの場合も、実際に問題が起こった場合には、養子縁組は無効に
なる可能性が大きいですね。

いずれにしてもアメリカでおこっていることは、日本でも起こっているということ
であり、Law&Orderがおもしろいのは、そういうことなんだと思います。

Law&Orderも残りが少なくなりました。
シーズン20で終わることになっています。
20話では、マッコイは若い二人のコンビに満足しているようでした。

私も、大変勉強になっています。
日本の法学教育、法曹教育はもっと変わらなければならないと感じています。

 


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