ブログ移転のおしらせ

2006年02月22日 | 日々の出来事
移転先のブログは、「旅の途中」になります。
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猫家へゆく

2006年02月19日 | 日々の出来事
去年の12月7日から9日までの2泊3日、
岩手のアグリコさんのお宅、「猫家」におじゃましました。


新宿を高速バスで出発したのが、午前8時半。
仙台に到着したのが、午後2時でした。
最初の予定では、仙台駅から「猫家」の近くまで高速バスに乗ろうと思っていたのですが、
どうしても列車に乗ってみたくなり仙台駅から岩手の水沢駅までJRに乗ることにしました。





岩手に近づくにつれ車窓からの風景がみるみるうちに雪深くなってゆき、眺めていていて飽きませんでした。途中から単線に切り替わり、雪景色の中を二両編成の列車はトコトコと走ってゆきます。
「ああ、列車にしてよかったな。やっぱり旅はこれでなくっちゃ」と旅情に浸っていたとき、車掌のアナウンスが流れました。

「この列車は、気仙沼線志津川・気仙沼方面下り列車です。次は~、」

そのアナウンスを聞いて「はっ」と我にかえりました。どうやら乗換えを間違えてしまったようです。
あわてて列車を降りようとしたのですが、単線で一時間に一本程度しか走っていないローカル線なので、いくつも無人駅を通り過ぎてようやく待ち合わせの上り列車に乗ることができました。





ずっと島に暮らしていると、乗り物に乗る感覚が鈍ってしまいます。居眠りして気仙沼まで行かなかっただけよかったと自分に言い聞かせ、ほうほうのていで東北本線に接続している小牛田駅まで引き返しました。





一ノ関駅を通過する頃には、アグリコさんとの待ち合わせの時間が迫っていました。わざわざ僕を迎えるために市街に下りて来てくれていたのです。乗り換えを間違えたのを気づいたときにすぐ電話をしたのですが、すでに家を出た後のようで留守番電話になっていました。

水沢駅についたころには日はとっぷりと暮れていて、身を切るような寒さが身体に染み渡ってきます。
改札を出て電話をかけると、ようやくアグリコさんの声を聴くことができました。
予定の時間を大幅に過ぎてしまったので水沢駅からバスに乗り、さらにタクシーを使って猫家まで行くというルートに変更しました。
それまで日本全国数万キロは旅していたのですが、思い返してみると岩手は初上陸でした。初めて足を踏み入れる場所は、否応なしにわくわくしてしまいます。何をしていてもおもしろいです。
バスに乗っても、乗っている人の服装が石垣島の人とはぜんぜん違います。タクシーの運転手さんの言葉のイントネーションも北海道の田舎の人を彷彿とさせるような懐かしさを感じてほっこりとした気持ちになります。
タクシーに乗っている途中で携帯電話が圏外になり、雪が降りはじめました。運転手さんが車のライトをハイビームにしたりロービームにしたりして吹雪の中で運転することのたいへんさを教えてくれました。

猫家に到着したときには「は~るばる来たぜ、ね~こや~♪」、
「おも~えば~、遠くへ~、来た~もんだ~、石垣離れて2000キロ~♪」
と思わずうたいたくなってしまうような心境にかられました。
アグリコさんは次から次へと自家製の美味しいものを振舞ってくれて、遠慮なしに頂いてしまいました。
とくにどぶろくは、モンゴルの馬乳酒のような滋味とコクがあり、たまらない美味しさでした。石垣から甕入りの泡盛古酒を持参したのですが、それには眼もくれずどぶろくを呑んでいました。たぶん、滞在中に一升は呑んでいると思われます。

「せっかくの正月にどぶろくが切れてしまった」(アグリコ日記:酒の値段参照)のは、ひよっとすると僕の仕業かもしれません。ごめんなさい。
到着した日の夜は酔っ払ってしまってところどころ記憶があやふやですが、楽しかったです。






翌日は朝早くに起きてアグリコさんと犬のスヌーピーと一緒に散歩しました。きりりとした空気の冷たさが二日酔い気味の僕をしゃんと引締めてくれました。
そのあとご近所の農家のお宅におじゃましてウサギをわけてもらい、ウサギ小屋をスヌーピーの小屋の近くに移動しました。
このウサギ小屋はアグリコさん自作なのですが、様々な工夫が凝らされていて感心しきりです。(アグリコ日記:新しい家族がやって来る参照)それだけ機能的なために重量はけっこうなもので、ふたりで「よいしょ!」と声と力を合わせて移動しました。
随所でブロガーさんがコラボレーションしているのを拝見していますが、これも広義的な意味で捉えると、一種のコラボレーションなのかもしれません。

そのあと、本格的な冬の到来に備えるべく薪割りのお手伝いをしました。アグリコさんは薪割りのインストラクターの経験もあるということで、指導をうけているうちになんとか薪を割れるようになり、しばし修験者のように無心で薪割りに没頭したのでした。

それから、そばを石臼で挽いてそば粉をつくり、ジャガイモをふかしてジャガイモだんごをつくりました。
どちらもアグリコさんの自家製です。







この石臼は現在ではとても貴重なもので、古いものをアグリコさんが譲り受けて目立てをしなおしたということです。
「そば打ち教室」というものはいたるところでお目にかかりますが、そばをつくった人と一緒に石臼で挽くところから始めるのはなかなかできることではないので、たいへん貴重な経験をさせて頂いたと思っています。





薪ストーブで焼いたジャガイモだんごは、皮はさっくりと、それでいて中身はもっちりとした絶妙の焼き加減で、ストーブの上で程よくぬる燗になったどぶろくとあいまって、やっぱり僕はその晩も酔っ払って深い夜のしじまに溶けてゆくのでした。





滞在3日目、猫家を離れる日がやってきました。
楽しい時間はほんとうにあっという間に過ぎてしまいます。
荷物をまとめ、おみやげにそば粉とクルミとカボチャを頂いて、近所のじっちゃんの家に遊びに行きました。
じっちゃんは、戦時中大陸に兵士として赴かれたそうです。(アグリコ日記:シベリア凍土参照)
ハイラルやシベリアへ行かれたときの話を一緒にコタツにあたりながら聞かせてくれました。
もっともっと話を聞かせてほしかったのですが、滞在期間が短かったのが悔やまれます。
話を聞かせてくれたお礼に、モンゴルのうたをうたいました。
うたい終わったあとに、ばっちゃんが涙を流してくれました。
うれしかったなぁ。




短い滞在期間したが、とても密度の濃い体験ができたと思っています。
冬に備える忙しい季節に時間を割いてくださってありがとうございました。




トラックバック:アグリコ日記:新しい家族がやって来る
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人をカテゴライズすることについて考えてみた

2006年02月18日 | もの申すっ!
先日シマンチュウの先輩と一緒に呑んでいたら、
「自分の事を、先住民だと思ってるだろう?」と言われた。
あんまりに唐突だったので、「どういう意味なんだろう」と思っていると、
「ナイチャー嫌いなんだろう?」と言われて、ようやく彼の言わんとすることが理解できた。
その言葉に対して僕は、

「ナイチャーとかシマンチュウとかいう分けかたで人を判断するのは好きじゃないんですよ。
その人が僕にとっておもしろい人かおもしろくない人かっていうのが基準ですね」

と答えた。

記事を書きながらその時のシチュエーションを思い出していると、単純におもしろい。
たぶん、シマンチュウにそんなことを言われるナイチャーってあんまりいないと思うし、
そういう状況のなかに自分が身を置いているということが、おもしろい。

人をいちいちカテゴライズして、「この人はシマンチュウだからこうなんだ」、
「この人はナイチャーだからそうなんだ」と決めつけるようなやりかたは性にあわない。

このブログを見ている人はとっくに気がついていると思うんだけど、
僕はかなり好き嫌いがはげしい。
好きなものは好きだし、嫌いなものは嫌い。
歯に衣着せてモノを言うのが大嫌いだ。
表面的には人当たりのいいポーカーフェイスを演じて、
陰で人の噂話に花を咲かせるような器用な真似はできそうにない。

僕みたいな人間のことを、ネットの世界では「厨房」というらしいね。
ふうん。だったら僕はこどものままでいいや。

でも、たしかにナイチャー嫌いかもしんない。
彼らの生態を暴露するのは当記事の目的ではありませんので、
これ以上の言及はいたしませんけれど。





厨房 (ネット用語) - Wikipedia

関連記事:North latitude 24°石垣島生活記:「テーゲー」について


■追記:
ナイチャーっていうのは、内地出身の人のことを指す島の言葉です。
だから、台湾の人のことは「タイワンチャー」って言います。
単なる名称ではなく、蔑視の意味合いを含むこともありますが。

Wiki見てたら、「厨房」にもいろいろあるみたいですね。
じつは「ナイチャー」にもいろいろあるんですよ。

「島ナイチャー」とか、

「くされナイチャー」とか、

「ネイチャーのナイチャー」(舌がこんがらかってしまいますね)とか。
 

僕の地元の北海道でも本州のことを内地と言うので、
「ナイチャー」と言われると不思議な気持ちになってしまいます。

Wikiに「ナイチャー」は登録されてないみたいだから、投稿してみよかな。
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そら豆の花

2006年02月15日 | 八重山のいきものたち

そら豆の花が咲きはじめました。
マース(沖縄の塩)で茹でて、
オリオンをグビッとやりたいものです。
想像しただけで喉が鳴ってしまうのです。
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ジュールクニチのごちそう

2006年02月14日 | 日々の出来事

となりのおばぁがおすそ分けしてくれた、
ジュールクニチ(十六日祭)のごちそう。
おばぁの料理は絶品です。
お店ではちょっと味わえない美味しさ。
石垣島の家庭の味です。

いただきまーす!
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ジュールクニチ

2006年02月13日 | 八重山の風景
今日はジュールクニチ(十六日祭)。
祖先と一緒にあの世の正月を祝う日。
となりのおばぁの家からは、ごちそうの匂いと線香の香りが漂ってくる。
集まった親戚の人たちの声も聞こえてきて、とてもにぎやかな雰囲気。
このごろとんと表情のさえなかった夜空にも月が昇ってきた。
雲が月明かりに照らされて、白い絨毯みたいだ。
月もジュールクニチを祝っているのかな。
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凛として

2006年02月08日 | 八重山のいきものたち

凛とした風の中で
その花は咲く










※写真は、自宅近くの浜辺に咲いていたハマユウ。
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あさがおの花

2006年02月08日 | 八重山のいきものたち

あさがおの花は
まるで流れ星のようだね
ほんの一瞬だけど
とってもきれいに咲くんだよ










トラックバック:「たんぽぽ です。」@たんたんの絵本とかです。
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それ以前の問題

2006年02月08日 | 日々の出来事
転職した友達に新しい職場のことについて聞いたんだけど、
なんでも職場の同僚が「○○さんのココがよい」「××さんのココがわるい」という採点をお互いにして、その採点結果によってもらえるボーナスの金額が上がったり下がったりするそうな。
だから、その会社の人たちは表向きには八方美人らしい。という説明を研修で課長にされたらしい。

僕にはきっとそんな会社は3日も勤まらないと思うんです。
「ボーナスなしだったら、なんでも言いたい放題」っていう条件だったら、ちょっとは考えるかもな。
考えるだけだと思うけど。

とかなんとか言っときながら、僕は生まれてこのかた30年ボーナスをもらったことがないんです。
それ以前の問題、ってやつでしょうな。きっと。
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気になる存在

2006年02月07日 | 八重山のいきものたち
このごろ、ある牛のことが気になっている。
その牛は、いつも通る農道の途中にある橋のすぐ下のじゃり道の脇の草むらに寝そべっている。
石垣島ではあまり見かけない黒と白のぶちの乳牛。
つながれている感じではないのに、なぜかいつもそこにいるあの牛。
よっぽどお気に入りの場所なのかな?いつもそこに気持ちよさそうにのんびりと寝そべっている。
今日は三匹の白い鳥とたわむれていたので、しばらくの間その様子を眺めていた。
そのうちこっちまでのんびりしてきて、なんだかねむたくなってきてしまった。
「おーい、ちゃんと仕事しろよー」なんて思わず声をかけたくなってしまうんだけど、
きっとそんなことは余計なおせっかいなんだろうな。
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収穫の季節

2006年02月05日 | 八重山のいきものたち
庭の野菜が育ってきました。
内地の人には考えられないことだと思いますが、
いまの季節が石垣島で野菜を育てるベストシーズンなのです。
育てているものは、


トマト

ホウレン草

チンゲン菜

島ネギ

キャベツ

そら豆

ジャガイモ

パパイヤ(ツナとチャンプルーすると美味いです)

フーチバー(沖縄のヨモギ。山羊汁に入れると美味いです)


などなどです。

わずか10坪ほどの畑ですが毎日採りたての野菜が食べられるということは、贅沢なことなのかしらんと思ってみたりする今日この頃なのです。土には山羊の堆肥と牛の堆肥と庭の草を乾燥させて燃やした灰以外は与えていません。
じぶんで言うのもおこがましいですが、ほんとうにウチの野菜は美味いです。





※写真は、ホウレン草を洗っているときにみつけたカタツムリ。
 ぼくの食べるぶんも残しておいてね。
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