台風17号は去った。
しかし、またすぐにもっと猛烈な台風16号がやってくるそうだ。
16号はこのままの進路で行くと沖縄本島方面に向かうようだが、
近頃の台風は気まぐれなのでまだまだ油断はできない。
ともすれば恨まれがちの台風ではあるが、
台風がもたらす自然環境への恩恵は計り知れないものがある。
台風は乾いたさとうきび畑の土壌に、潤いをもたらしてくれる。
台風は海水の温度を下げ、海流を循環させる。
最近珊瑚の白化現象が石垣島では大きな問題になっている。
珊瑚の白化現象とは、海水の温度が上昇することによって
珊瑚が白くなり死滅する現象のことである。
この島も、例外なく地球温暖化現象の影響を受けているのだ。
島人(しまんちゅう)は、昔に比べて台風が少なくなったという。
規模も小さくなったという。
珊瑚に留まらず、台風にも異変がおきているのかもしれないな。
今回の台風で「ほほう」と頷いたことがある。
それは、リーフ(珊瑚の隆起帯)が島を護ってくれているということだ。
立っていられないほどの強風の中でも、リーフに波がぶつかるので、
リーフの中の波は意外と穏やかなのだ。
もしリーフがなければ、浜は侵食されて島の形はずいぶんと変わっているだろう。
海抜のそれほどない島であれば、影も形もなくなっているかもしれない。
「それにしても自然は妙なる技を持っているものだ」と感心した、台風一過の午後であった。
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珊瑚白化現象