旅の始まりの宿

2005年05月15日 | 台湾旅行記
台湾の基隆港行きの船は定刻より1時間遅れで石垣港を出港し、
入管を済ませて船外へ出たころには、午後8時を過ぎようとしていた。

そのまままっすぐ首都の台北に向かえる時間の余裕はあったのだが、
台湾の旅の始まりの街をそのまま通り過ぎてしまうのは、
もったいないような気がしたので、宿をとることにした。

宿を探すために、基隆の街をザックを背負って歩く。
いくつか宿を見つけたのだが、どれも清潔感があってよろしくない。
どうせ泊まるのなら、もっと場末の宿がいい。

汗だくになりながら街をうろついていると、
夜市(露店や屋台がひしめく歩行者天国)からほど近い路地の古びたビルに、
「旅社」と記されている看板をみつけた。

薄暗い階段をあがると、
髪がボサボサのおばぁがベットに横になってテレビをみていた。
この宿のヌシらしい。

どうも耳が遠いらしく、やたらにテレビの音や話をする声が大きかった。
こちらのいうことも満足にわからないようなありさまだったが、
そのいいかげんさが妙に心地よかった。

案内された部屋は、どぎついピンク色だった。
「ラブホテル」というよりも、
「連れ込み宿」といったほうがより適当であると思った。

ダブルベットに枕がふたつ。
布団はピンク。
カーテンもピンク。
カーテンは上部が固定され、開く事ができなかった。
夜専用の部屋ということなのだろうか。

「古めかしいつくりのわりには、掃除もいきとどいているし、
錆びた色だけど熱いお湯も出るし、扇風機もあるし、テレビもある。
まぁ、悪くはないな」
と自分を納得させてみる。

でもこの部屋で繰り広げられてきた幾多の夜の出来事を想像すると、
男ひとりで眠るのは、やはりわびしい気持ちになる。

窓の外では、行き交う人々の嬌声と車のクラクションがひっきりなしに響いている。
気持ちが昂ぶってなんだか眠れそうにないので、夜市に酒でも呑みに行こうか。

旅の始まりには、こんな宿こそふさわしい。
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沖縄黒糖土司系列

2005年05月15日 | 台湾旅行記
セブンイレブンに行きました。
『新上市 沖縄黒糖土司系列』(新発売 沖縄黒糖パンシリーズ)
という宣伝文句につられてサンドイッチを買ってしまいました。
ほんのり甘い、はつこいうちなーの味でした。
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