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モデリング第七天

拠り所 なんのためにかと自問する

金木犀

2008-10-08 03:02:07 | 雑文
今日部屋を出たら金木犀の良い香がした。
遠い昔の記憶を擽られた。
学生の頃の教室の窓のすぐ外には金木犀の木があって毎年この時期にはオレンジ色の咽るほどの香りが教室の中にまで流れていた。
当時付き合い始めたばかりの彼女がたまたま席替えの時に窓際の席を引き当てたので、彼女の席に行くとひときわ強く金木犀の香がしたものだった。
その香りがどういうわけか自分の中であまりにも鮮明で、今でも金木犀の匂いを嗅ぐとその頃の事を思い出す。
コーヒーを自販機で買った帰り道にまた同じ香りがした。
感傷的になってるのは秋の夜の所為なのだろうかとちょっと苦笑いをして部屋の戸を後ろ手に閉める。

金木犀の香りはしなくなった。