
4月2日 快晴で花見日和のこの日 奈良の万葉故地・史跡めぐりに参加した。
メンバーは昔長崎の工場に勤務したことがあり、今は関西に住むOBたち8名、そして案内してくれるのは 万葉の研究者として本も執筆されている これまた長崎時代の先輩で、現役時代の本職は大型電機機械のエンジニアのF先輩。
今回のコースは近鉄奈良駅→県庁東の万葉歌碑→依水園→寧楽美術館→戒壇院→転害門→空海寺→知足院→正倉院→大仏殿の西の万葉歌碑→二月堂→三月堂→四月堂→手向け山八幡宮万葉歌碑→吉城川→春日大社→着到殿→車舎→春日大社神苑万葉歌碑→春日大社春日野万葉歌碑→近鉄奈良駅 で予定時間は7時間である。
千年を超えて今も残る日本最古の歌集「万葉集」。 万葉歌人たちが歌に詠みこんだと思われるその場所に歌碑が建てられている。万葉の歌碑は全国にあるが この帆は奈良公園にある歌碑を訪ね、その道すがらの歴史をたどった。
奈良公園にはこれまでも何度か訪ねてはいるが、大仏殿をはじめとする有名な建造物が中心で、なおかつ通り一遍のことしか知らない自分にとって、この日は歴史学者の先輩の案内で 通常の観光客は訪れることが少ない寺社を訪ね、それにまつわる歴史的な背景などに触れることができた一日であった。
特に万葉の歌碑は普段はほとんど気にもしないものだが、中にはよく知られている歌もあり、日本人の心の原風景ともいう べき万葉人の魂にふれることができたような ちょっぴりとそんな気がした。
訪れた万葉歌碑

見渡せば 春日野の野辺に 霞たち
咲きにほへるは 桜花かも 作者未詳 10/1872

天皇の 見よ栄えむと 東なる
陸奥山に 金花咲く 大友家持 18/4097

我が背子と 二人見ませば いくばくか
この降る雪の 嬉しからまし 光明皇后 8.1658

秋萩の 散りのまがひに 呼び立てて
鳴くなる鹿の 聲の静けさ 湯原王 8/1550


秋の野に 咲きたる花を 指折り 萩の花 尾花葛花 なでしこが花
かき数ふれば 七種の花 をみなえし また藤袴 朝顔が花
この二つの歌は 秋の七草の起源といわれている。(朝顔はその後桔梗に変わっている)













我妹子に 衣かすがの 宣寸川
よしもあらぬか 妹が目を見む 作者未詳 12/3011

