私が保育現場でどうしても気になっていたことがあって、
それは、組織を意識して働いている保育者がとても少ないということです。
私が考える、保育が組織としてうまく機能するための条件は、
1,指揮命令系統が一貫している
2,保育現場で愚痴や陰口を言わない
3,誰でも意見が言える雰囲気がある
4,先輩、上司を尊重する
5,チームワークを意識する
6,園全体の方針が職員に伝わっている
これらのことが大切だと思っています。
一つ一つ見ていきますと、
1,指揮命令系統が一貫している
これは出来ていないところが多いように感じます。
言い換えると、上下関係を意識して働くということでもありますが、
後から入ってきたパートさんが指示したり、命令をしたりということがよくあります。
知識や経験があるからいいじゃないか?!と思われるかもしれませんが、
組織としてはあまりよくありません。
組織として働く以上、先輩や上司を尊重しないと、
違う指示や考えがあちこちにあり、どれを優先して動けばいいのかわからなくなり、混乱してしまいます。
保育では後から入ってきた職員の方が、知識や経験があるということが往々にしてあります。
それでも、最初からある組織は、基本崩さないのが重要です。
先輩や上司にもプライドがありますし、これまでやってきた考え方があります。
力のある方からすると、大した保育をしていないとか職員を見下ろしたくなるお気持ちはわかりますが、
後から入った職員は、立場は一番下だと思ってください。
年齢が上でも、知識や経験が豊富でも。
それが組織の一員として働くという意味です。
もし、主任や園長なども力を認め、この人に園を引っ張ってもらいたい!という人材であるなら、
役職を明確に与えることです。
後から入ってきた方でも。
そして、上下関係をはっきりさせることです。
それがまとまりのある組織として、いい保育ができる条件じゃないかなって。
後から入ってくる力のある保育者が、これまでやってきた保育に上から意見を言い出すと、ややこしくなります😨
もし意見があるなら会議など、公の場であくまでもこれまでやってきた保育や先輩や上司を尊重し、下の立場から意見を言う、そういうふるまい方が大切です。
2,保育現場で愚痴や陰口を言わない
これはあちこちで聞くのですが、
ひょっとしたら女性特有なのかもしれません。
女性自身も認めていたりしますが、、汗
もし、男性が会社の仕事場で、誰かの陰口をあちこちで言う人がいたら、みんなその人から離れていくのではないかと思います苦笑 同僚から人としての評価も下がってしまうのではないでしょうか。『あいつは愚痴や陰口ばかりで、会議の場で意見を言えばいいのに、』って。
そういう人がいたら、会社や上司からの評価も下がってしまうと思います。いくら力があっても。
でも、その代わりに食事や飲みの場面では散々上司や会社の愚痴を言います苦笑
それでスッキリして、次の日からまた嫌な上司や先輩とでも働きます。そして、どうしても合わない場合は、現場で愚痴や文句を言いながら続けるのではなく、辞めるという選択をするのではないでしょうか。
先に首になるか左遷される可能性はありますが、、
3,誰でも意見が言える雰囲気がある
これは、愚痴や文句が出ないようにするためでもあります。誰でも自分はこうしたいのに、、とか自分だったらこうするのにという、モヤモヤを抱えていたら、愚痴や陰口を言いたくなりますよね笑
それをできるだけ無くすために、上司や先輩は下の立場の人間や新人でも意見が言える雰囲気を普段から作っておくことが大切です。
そして、現場で働いている最中に言うのではなく、会議など公の場で意見をする。どのような意見でも尊重をし、上の立場の人間は十分に耳を傾ける、という態度が大切だと思います。
くだらない意見だ!と批判してしまうと、次から下の立場の人間は意見が言えなくなって、愚痴や陰口に繋がっていきます。
4,先輩、上司を尊重する
これも保育現場ではあまり意識されていないように感じます。
そして、女性の中には人に指示したり命令をしたりするのが、とても苦手な方もいます。和を大切にするとか相手の気持ちを考えすぎて、言いたいことがあっても言わないようにする方が多いのではないでしょうか? 私の印象ですが。
なので、先輩であったり上司なのに、下からいろいろ言われて苦しむという、、
保育現場で上の立場になったら、自分の想いや考えを下の立場の人に伝えるのがとても重要になってきます。『私は子どもに対してこう考えていて、こういうことを大切にしたい!』等をことあるごとに伝えることです。
もし、本当にそういう自分の考えを下の立場の人に伝えるのが苦手な方は、ずっと下の立場で働きたい!と明確に表明するということも、必要かもしれません。
それで、お互いが楽になるし、それぞれの役割が明確になり組織としていい保育が出来るのかもしれません。
5,チームワークを意識する
保育はホウレンソウが大切だとよく言われます。
一見、報告も連絡も相談もされているように見えますが、
実際のところは、お互いを尊重できていないので、一方通行の相談になっていたりしていないでしょうか?
また、報告や連絡も気を使いすぎたものになっていないでしょうか。
チームワークで組織として保育をするには、お互いを尊重し、弱点は非難するのではなく、カバーしあう、ついでの仕事があれば他の先生の仕事でもやってしまう、ミスや抜けはさり気なくフォローするなどが大切です。
そして、先ほども申しましたように、指揮命令系統は一貫しておくことが大切で、あちこちで指揮する人が居ないようにすることも重要です。
集団での保育は、一人の力は全然大したものにはなりません。なので、チームワークはある意味では知識や経験よりも大切なところがあります。チームワークを意識できない人は、保育者としていくら力があっても、評価を下げてもいいと思います。
6,園全体の方針が職員に伝わっている
それぞれの園の方針は、園ごとや自治体ごとに信条や目標みたいなものを掲げてあったりします。
でも、日々の保育に十分に反映されているとは限りません。残念ながら。
こういうことがなぜ起きるのかというと、
責任者が伝えていないということもあると思います。
新人の保育者を採用するときは、この園はこういう方針でやっています!と説明があると思いますが、その後はどうでしょうか? あまり全体の方針みたいなものを意識する機会はないのではないかと思います。
本来は園全体の方針は、年間計画にも月案も週案も日案にもしっかりと根付いている必要があります。
もし園長や主任などの立場の人が、日々の保育に園の方針と違うのでは?!と気になることがあれば、その都度伝える必要があると思います。そしてそれを意識しながら、現場の保育者は日々保育をすることで、保育の組織としてまとまりのある保育になると思います。
一般企業では当たり前のことが、保育現場ではそうではないということが割とよくあります。
保育現場で働く人一人一人が、もっと組織としての働き方を意識することが出来たら、子どもたちのために今よりももっといい保育が出来るのではないかと思うのです。
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