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スウェーデンの糖質による血糖値乱高下のブログ記事
普通の食事により誰でも起こる多彩な体調不良: 機能性低血糖症
現代日本の栄養の極めて大きな問題である糖質過剰について、清水泰行医師の著書があります。
「糖質過剰」症候群 あらゆる病に共通する原因 (光文社新書) 新書 – 2019/5/21
著者: 清水泰行
1967年愛知県生まれ。北海道大学医学部卒業。医師。新川新道整形外科病院(札幌市北区)副院長。日本麻酔科学会専門医。ペインクリニック(痛み専門の治療)で運動選手の治療にもあたる。痛みの治療だけでなく、背景にある栄養不足や糖質過剰を指摘し、患者の食事の相談にも積極的に対応している
出版社 : 光文社 (2019/5/21)
この清水医師が、普通の食事の量のデンプン(ごはん、パン、麺、芋など)を食べることにより、血糖値が上昇した後、インスリンが分泌されて血糖値が下がるという誰でも起きている当たり前の現象により起きる不快な精神的身体的な症状である「機能性低血糖症」について、ブログに記事を書かれています。
ほとんどの人が気づかずに、他の病気のように誤解しています。
体調不良の時には、まず第一に、デンプン(糖質)による機能性低血糖症や糖質過剰症を疑いましょう。
次のブログ記事も参照
スウェーデンの糖質による血糖値乱高下のブログ記事
清水医師のブログ
AKB選抜総選挙岡田奈々さん「機能性低血糖症」と告白
https://promea2014.com/blog/?p=630
2016/06/22 — 「機能性低血糖症」がこのような原因で起こっているということがわかっている人はいいですが、わからないと精神的な異常だと思いかねません。
この記事には、機能性低血糖の症状が書かれています。全文を引用します。
「岡田奈々」という名前を聞くと、私たちの世代は昔のアイドルの岡田奈々さんを思い出します。(個人的には昔の岡田奈々さんの方が可愛かったと思います。)
AKB選抜総選挙で岡田奈々さんが機能性低血糖症と摂食障害で体調を崩し、休養をしていたということでした。
この「機能性低血糖症」とは一体なんでしょう。機能性低血糖症は1924年にアメリカのシールハリスという方によって指摘された疾患です。血糖値が下がって、精神的身体的な症状を起こします。症状は様々です。
異常な疲労感、無力感、気力低下、眠気、集中力低下、不安、イライラ、神経過敏、攻撃的になる、うつ、自律神経の乱れ、不眠、悪夢、恐怖感、焦燥感、めまい、ふらつき、物忘れ、眼のかすみ、目前暗黒感、日光がまぶしい、失神発作、頭痛、発汗、手足の冷え、震え、筋肉痛、動悸、頻脈、緊張、興奮、呼吸が浅い、甘いものに対する異常な欲求、異常な空腹感 などなど
実は私も以前、「機能性低血糖症」にときどき悩まされていました。お恥ずかしいことにその当時は医師であるにも関わらず、機能性低血糖症というものは知りませんでした。
しかし、症状として「低血糖症状」だということはわかっていました。
午前の11時ごろになるとときどき、異常な疲労感やイライラ、集中力の低下、動悸、発汗、手の冷えなどを自覚していました。その時にチョコレートを1つ口に入れると瞬時に症状が改善しました。
(ブログ著者注: 職場の周囲の人にも、こんな人はざらにいます。キャンディーやチョコレートをデスクの引き出しに置いておき、11時過ぎや4時過ぎにこっそり口に入れているのです。この人たちは皆、機能性低血糖症なのでしょう。)
職場の健康診断では糖尿病ではありませんでしたから、なぜこんなにも頻繁に「低血糖症状」になるんだろうと疑問に思っていました。その後いろいろ勉強していくと、この症状はまさしく「機能性低血糖症」だということに気づきました。
では、この「機能性低血糖症」はなぜ起きるのでしょう。
簡単に言えば、糖質摂取による血糖値上昇があり、それに伴うインスリン過剰分泌・分泌遷延が起こり、低血糖が起きるというものです。
血糖値上昇に反応してインスリンが分泌されます。ちょうど良く血糖値をコントロールするように分泌されればいいのですが、分泌され過ぎてしまったり、分泌のタイミングがちょっと悪いと血糖値が下がりすぎてしまいます。血糖値を下げるホルモンはインスリンだけですから、このインスリンの分泌量によって血糖値の下がり方は決まってしまいます。
恐らく、人間の体は現在のような糖質が大量に体に入ってくることを想定していなかったのでしょう。だから、大量の糖質摂取で時折、インスリンが出過ぎてしまいます。
それで低血糖になるのですが、低血糖は危険なので人間の体はすぐに、血糖値を上げるように反応します。
血糖値を上げるホルモンはいっぱい種類があるのですが(アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾール、成長ホルモン、グルカゴンなど)、これらのホルモンが警報装置でスプリンクラーが噴射するように、嵐のようにいくつものホルモン分泌が急上昇します。
インスリン過剰分泌・遷延分泌により起こる低血糖症状と、その直後の血糖値を上昇させるホルモンの嵐により、上記のような多彩な症状を起こしてしまいます。
「機能性低血糖症」がこのような原因で起こっているということがわかっている人はいいですが、わからないと精神的な異常だと思いかねません。または性格的な問題、人間関係の問題と捉えてしまう場合もあるでしょう。そうするとこの岡田奈々さんのように「摂食障害」などにつながる場合もあると思います。
実は、機能性低血糖症は、納光弘先生の研究によると非常に多くの人に現れる可能性があります。
20代から60代までの健康で今まで糖尿病を指摘されたことのない人に75gOGTTという検査をしました。75gOGTTは簡単に言うと、75gの糖を含む砂糖水を飲んだ後の血糖値やインスリン値を測定するものです。通常は2時間までですが、この先生の凄いところは5時間まで測定しました。
そこで様々なデータが得られたのですが、実に62%の人に低血糖症状が現れたのです。
一番低い血糖値は44(70未満が低血糖)でした。血糖値が最も低下する時間帯も糖を摂取後90分から270分という人それぞれ違いがあり、多くは180分前後でした。
75gの糖質というと、ごはん1膳(糖質55g)+ハンバーグ(糖質15g)+きんぴらごぼう(糖質8g)だけで75gを超えてしまいます。
カレーライス(糖質108g)ならカレーだけで超えてしまいます。
つまり、通常の食生活では簡単に75g以上の糖質を摂っていることになり、その後もっと激しいホルモンの嵐に会っている可能性があるのです。
もちろんその低血糖を防ぐために食事と食事の間に間食を摂ればいいのでしょうが、そうすると常にインスリンホルモンが分泌されて、肥満になってしまいます。岡田奈々さんのようなアイドルは忙しく食事と食事の間の時間が長くなったり、体型を非常に気にするでしょうし、年齢的にも甘いものを食べたい時期でもありますから、「機能性低血糖症」に陥りやすいことは容易に想像できます。
機能性低血糖は糖質制限をすれば簡単に改善します。
私も糖質制限してからは一度も機能性低血糖を経験していません。
糖質制限が難しいならば、一度にたくさんの糖質を摂りすぎず、分けて摂取すること、ジュースのような吸収のいい物の糖質を避けること、食べる順番を糖質を含むものはなるべく最後の方に摂ることなどを気を付けることでかなり改善できると思います。
ジャンクフードの「何とかセット」やスイーツのバイキング、麺類をオカズにしてごはんを食べる、お菓子を大量に食べるなどはいつかあなたを蝕んでいきます。
(引用終わり)
この他に次のような清水医師の記事もあります。
糖質過剰摂取で空腹になりやすく、糖質制限で空腹になりにくい理由
https://promea2014.com/blog/?p=15809
2021/04/22 — 私も以前は頻繁に機能性低血糖になっていました。糖質制限を始めてからはすっかりなくなりましたが、実験では再現されます。
機能性低血糖に気づきましょう
https://promea2014.com/blog/?p=14250
2020/10/14 — 糖尿病がなく、普段の健康診断でも問題ない人では、時折起こる低血糖症状は問題ではなく、健康な人とみなされているかもしれません。
夜間低血糖にご注意を
https://promea2014.com/blog/?p=14279
2020/10/16 — 先日の記事「機能性低血糖に気づきましょう」では、機能性低血糖について書きましたが、その機能性低血糖についてコメントをいただきました。
また、
日本の糖質制限の第一人者の京都高尾病院の江部康二医師のブログ
ドクター江部の糖尿病徒然日記
「糖尿病徒然日記 」として糖尿病治療や予防などをテーマに、私なりの意見や情報を発信していきたいと思います。
には、
という記事のフォルダーもあり、数多くの記事があります。参考にされて下さい。