診察室でのひとり言

日常の診察室で遭遇する疑問、難問、奇問を思いつくままに書き記したひとり言

GW 後半

2022年05月03日 | ブログ

GW も後半。コロナが始まって一昨年、昨年と静まり返っていた世の中が、少し元気を取り戻したようで嬉しく感じる。オミクロンも少しずつ変異が起こっているようであるが、毒性がこの程度であれば全く気にする必要もなさそうである。クリニックにもちょこちょこ感染者が紛れて診察に来られている。『 熱はありませんが、咳と咽が少し痛く風邪を引きました。風邪薬もらえませんか。』 といった類の訴えである。 風邪は一部の細菌やマイコプラズマなどを除き、ウィルス感染によるものであるので、現時点でオミクロンより感染しやすいウィルスなどいない。手洗いやマスクをして生活しているこの時期に、オミクロン以外のウィルスに感染するくらいなら遥かにオミクロンに感染しやすいはずである。『 あなたは、コロナ(オミクロン)に感染していると思います。咳止めと炎症止めを出しておきます。ご家族も同様の症状がでると思いますが風邪と一緒です。怖がらなくて大丈夫です。 』というと急に脅えだしてしまう。毎日、馬鹿みたいにコロナの番組を見ているのに・・・。

さて、私事であるが、4 27 日(水)、午前の診察中に母親が亡くなったとの連絡(メール)が入った。90 歳、老衰である。56 年ほど前から加齢による訴え(しんどい、しんどい病)が始まり、年々酷くなり、自宅で姉が中心に介護を務めてきてくれた。亡くなる 2 3 週間ほど前まではトイレに起き上がったり、会話をしたりしていたが、このころより トイレにも立ち上がれなくなり、訪問看護ステーションにある小規模多機能型居宅介護といったものを利用して個室に入れてもらった。しかし一週間ほどでこの世を旅立って行ってしまった。水曜日は診察が午前中だけなので、診察が終わって予て検討していた自宅近くの葬儀会館に向かった。母の亡骸は既に姉の手配で会館に安置されていた。翌日は午後の診察が 17 時過ぎまであるということで 19 時から通夜となり、翌々日(祝日)に葬儀を終えた。葬儀翌日は普段通りの診療ができた。これも、私の仕事のスケジュールを気遣ってくれた母親の気配りかと勝手に感謝している。60 歳にして私は身内の葬儀は初めてであった。祖父母をはじめ、親戚の葬儀に立ち会った経験がなく、精々、他人の葬儀に参列する程度であり、今回の葬儀が初体験であった。高齢となった親戚を呼ぶこともなく、まさしく我が家だけのこじんまりとした葬儀をさせてもらった。家族葬とはいえ、打合せはしっかりしており、通夜、葬儀本番は司会者までおられ、エレクトーン演奏で気を和ませてもらったり、懐かしい写真のスライドショーをしたりと内容は一般葬と変わらなかった。少しは華やかに送ることができ、関係者の方々には大変お世話になった。自分も、死んだときは同じような葬儀を受けたいものだと感じた。


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