そばにいること

　新しく利用になった女性の方がいらっしゃいます。多くの方は、事前に見学や、体験利用をしてから正式に継続利用される方が多いのですが、いきなり、契約書を交わして利用という状態でした。

　その為なのか、初回は旦那さんが付き添いで利用されました。このようなサービスを利用するのも初めてということで、戸惑いもあったかもしれません。うまくやっていけるだろうかという不安も大きいでしょう。旦那さんは入浴とトイレに行く以外はずーっとつきっきりでした。

　そばにいてくれることは、ご本人にとって心強いことだと思います。けれど、

　自分の力でできるようになるという希望とズレていくのではないかと思ったりもしました。本人の望まないリハビリを無理にすることはないと考えて仕事をしていますが、頑張ろうとしている部分も手を出されていることになんか、もったいなさを感じてしまいました。預けたらいいと思っておられるご家族もおられる中で、ご家族が熱心であることはとてもうれしいことです。でも、関心の向け方が後方支援でないと、共倒れやますます介護負担が増えてしまうように思えます。

　また、こちらも信頼を持ってもらえるような関わり方が大事かなと思います。帰り際にその利用者さんは私の肩を軽くポンと叩いて、「ありがとう、姉ちゃんまたくるわな」とおっしゃって下さいました。ここから、信頼を持ってもらえるよう努力して安心して送り出してもらえるようにしたいですね。