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旧★キャバリアのふく★ブログ

最後はそれが、美しいかどうか。

2008年01月06日 | スタッフコラム
昨年の暮。
辰巳芳子さんのお節作りを拝見していて
「清貧」ということについて考えました。
辰巳さんはお金持ちなんだけどね。
でも、パリス・ヒルトンと辰巳芳子さんの暮らしぶりに対し
私が憧れ(尊敬)を持つのは、辰巳さんだな~と。
あの番組を見ると、何万円もする高級お節がなんだか、
ちょっとダサいように思えるのは、なぜなのかしら。

と、考えると。
やっぱりそれはワタシが日本人だからなのかも・・・と
思いました。
武士は食わねど高楊枝、、が、潔しと思うメンタリティを持っているからで。

というような延長線に、民主主義ってどうよってのがあって。
その答えに近づくべく、
NHKの「民主主義」を、お正月から毎日観ていました。
本日が最終日。夜の12時からやっています。

この番組は世界33カ国の映像作家が長い年月をかけて
「民主主義」をテーマに各国を取材した膨大なビデオ作品の中から
10本を選りすぐって放送しているもので、
最終日の本日は日本と中国が舞台です。

昨晩はインドとパキスタンでした。
インドはガンジーの思想は現代に生きているか?
ガンジーが歩いた塩の道を辿るドキュメンタリーでした。
パキスタンはムシャラフ大統領との晩餐や内戦に苦しむ村々で
民主主義はどう受け入れられているのかに女性記者が迫ります。

ワタシが印象に残った回は、
アフリカ・リベリアの女性内閣の回と、
デンマークの風刺画事件の回でした。

リベリアの女性大統領がデモ隊のリーダー達と話し合う様子は、
まるで母親のように国民を想い正しい道に導こうとする大統領の強い姿勢に、
アフリカ女性の強さを垣間見たようでした。
本当に強いお母さん、というか、校長先生みたいでしたよ。
真摯に耳を傾け、受け入れ、そして強くたしなめ、提案し、納得させる。
鼻息の荒かったデモ隊のリーダー達にも少しも怯まず、
毅然とした態度で気付きを促すという。

全然話は違いますが、ビヨンセの持っている「女の子達!頑張ろう!」という
しなやかで強い生き方のルーツは、ここだったのね、納得という感じかしら。

それからデンマークの回。
これは「言論の自由」VS「宗教」という構図に落ち着けたかったようですが、
私達日本人からみたらもう、
どうしたって「ヨーロッパの負け」でしょう。と感じました。
親しきものにも礼儀ありって言葉を、この方達は知らないのかしらね?と
首をかしげたくなるような。
風刺というのはユーモアが利いてなきゃ駄目だと思うんだけど、
あの風刺画はどうしたって笑えない。
「これが笑えないなんてインテリジェンスがない証拠」とかって言いたいようですが、
「君達のインテリジェンスはその程度かね?」と、
極東の田舎娘に言われても仕方ないような振る舞い。
逆に言うと、極東の田舎娘ごときでもそんなの分かるぜ・・という所が、
日本の文化の高さなのもしれませんが。

ま、それと。だったら報復して良いか、というのは、また別の話ですが。。

今までの回を通してみると、
どうやら世界に横たわっている課題といのは、
「民主主義ってどうやら、完全無欠ではなさそうだぞ。」という気配。かしら。
なんだか「日本の品格」みたいになっちゃいますが。

どの回を見ても(日本はまた別でしょうが)目立つのは、
民主主義云々の前に「自由ってなんだ」という問い掛け。
カーストの最下層にいるある家族のお父さんは
「家と一日二回の食事があれば満足だ。それ以上は望んでいないのだ。」と
涙を流して訴えた。
ロシアの愛国者の村ではリーダーが「考えるな。働け。」と指導する。
イスラムの男性達は「村の方針が全てだ」と言って議論をしようとしない。
これが教育のない人達のおかれている不憫な生活だと結論付けるのは、
それはそれで乱暴というか大きなお世話というか、
ものすごく不遜な気もしないでもない。

井の中の蛙 という言葉もありますが。
それはそれでアリなんじゃないかと思います。
誰しもが清潔で安全であること=豊かかと言ったら
そうでないような。
コミュニティのことは、コミュニティに任せて良いんじゃないかとも
チラッと思う。

明確なのは、経済が人を幸せするとは限らないように、
民主主義によって画一的に世界が均衡になるなんてこたーファンタジーどころか、
お話にもならないってことでしょうか。
少なくともワタシはそれを信じない。

だってさ。
フラットな世界って、ちょっと怖くないですか??
起伏かあっていろんな色彩があって、いろいろあって、世界、じゃないのかしら。
弱者と呼ばれる人達にも、笑いや幸せはちゃんと用意されていると
ワタシは弱者の一人として思うんですけどねえ。


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