
筆者の感覺で言へば、「Winny=インターネット」です。 どう云ふことか説明します。
(本エントリは、三輪のレッドアラート Winny被害に思う・・・のトラックバック用を兼ねてゐます)
筆者が最初にインターネットと出逢った 1990年頃は、 NetNews と云ふ技術により、 日本でも無修正ポルノ畫像(画像)や著作權法的に怪しい畫像(画像) (有名人の冩眞(写真)など)が簡單に入手出来ました。(alt.binariesと云ふグループから) インターネットに接續(接続)されたホストは全てが常時接續でグローバルIPアドレスを持ち、 全てがサーバで有りクライアントでした。(UUCPは除きます) 今と違ひ、 FTPサーバ(ftpd)やTELNETサーバ(telnetd)がデフォルトで起動してゐるのが普通でした。 設定は必要ですが、 上記のNetNewsサーバ(nntpd)をどのホスト上でも起動することが出來ました。 何の事は無い、Winny等のファイル共有ソフトが存在してゐる今と同じ状況です。 普及率、速度、使ひ勝手が違ふだけです。 あらゆる人があらゆる情報を共有できる環境を提供すると云ふのが インターネットの本質だと考へてゐます。
その後、ダイヤルアップPPPやらNATやら邪惡な技術で、 常時接續でないホストやら自らがサーバに成れないホストが現れ、 インターネットの姿が歪められました。
然(しか)し現在の常時接續の普及、NAT越え技術の進歩、 Winny等のファイル共有ソフト開発により、 インターネットの本來の姿に戻って來てゐると感じます。 Skypeもその一つの例と言へるでせう。 此れらの技術は非常に素晴しく革新的だとは思ひますが、 本質的なコンセプトに關しては目新しさを一切感じません。 インターネットの本質を良く突いてゐるなと感じるだけです。
P2P(peer-to-peer)が新しい概念だと思ってゐる人も多いでせうが、 1970年頃から始まったインターネットは、 元々 End-to-end 原理に基づくと言はれてをり、 筆者には P2P と言ふ言葉は End-to-end の言ひ換へにしか見えません。 末端(end)同士が對等(対等)の關係(peer=對等の相手)で結ばれると言ふのが インターネットの本質です。
Winny作者を逮捕すべきと云ふのなら、 その前に日本にインターネットを普及させたK大學M教授を逮捕すべきでせう。(笑) 此れは勿論冗談ですが、 その位、 インターネット普及後のWinny等のファイル共有ソフトの登場は 必然だったと思ふと云ふことです。 Winny等のファイル共有ソフトを根絶するには、 インターネットの利用を禁止するしか方法は無いと考へます。
元々筆者はインターネット技術に關しては完全にリベラルな考へでしたが、 それ以外に關しては完全に保守に成ってしまひましたので、 今後のインターネットがどう有るべきかと云ふことに關しては、 惱(悩)むやうに成ってしまひました。 昔は惱(悩)まなかったのですがね。 此れから答を探して行きます。