やっと綜絖(そうこう)に経糸(たていと)が通ったので、次は筬(おさ)に通す。
この櫛(くし)みたいにスリットがいっぱいあるのが、筬。
これがあるので、布の幅を決められる。
ちなみに、これは35羽、80cmの筬です。
(9.2羽/1cm の密度でスリットがあります。)
ひとつのスリットに2本ずつ経糸を通してゆく。
これを、丸羽通しといいます。
ちなみに1本ずつだと片羽通し、2本以上だと混み差しといいます。
耳8本は倍の密度にするので、4本ずつ入れる混み差しにします。
あとは、どんどん2本ずつ通していけばいいのですが、実は16本に1本、太い糸にしているので、
そこだけ片羽通しにします。
織ったときにどんな効果が出るか、どきどきします。
(ちなみに地の細い糸はC30/2、太い糸はC10/2です。)
通した糸は20本ずつ束ねて、抜けないように、すぐにほどける結び方で結んでおきます。
↑写真の束ねた糸の右側の、真鍮製の薄い板がカギになっているのが、筬通しという道具です。
筬通しは2本ずつ通せばいいし、綜絖に通って順序や幅がだいたい出ているので、
綜絖通しよりずいぶん楽な作業です。
さっさと終わらせるぞー!
あ、でも、間違えないように…。
これは近所のアメリカセンダングサの実。
しょっちゅう誰かが、気が付きもせず、うちに持って帰ってきます。
12月8日撮影。
気がはやります。
手織りで、やっぱり工業製品との違いを出したいので、
少々ムラとかあっても、「あじ」になっていいかしら、
なんて、都合のいいことを考えながらやってますけどね。
アメリカセンダングサの実、ここまで熟す前だと開かず、
こんなにバラバラにはならないんですよ。
それをうちの子供たちは「ひっつき虫」と呼んで、
やっぱり投げつけてくれます。
そうそう、くっついて困る実といえば、「ヌスビトハギ」がありますよ。
これがまた、よくくっついて、剥がしずらい。
わたしなら絶対どこかで間違えそうです~。
太さの違う糸が入ると、織りあがりの模様(?)がどんなふうになるのか、楽しみですね。
この実、こちらにも河原や山でよく見かけます。
子どもの頃、これを投げつけていじめる男子がいました~(笑)
わたしの母は「盗人」なんて呼んでいますが・・・。
どうしてそうなのかは謎です。