ハナのお父さんが、私を見つけたので、引き綱を放してくれた。
「ハナちゃん」と呼ぶと、一目散に駆けて来た。
うわーい、ハナァー。ひさしぶりー。
体中で喜びを表して、手をぺろぺろと舐めるハナに会うと、心ほぐれてくる。
中央アジアで一番おいしいと宣伝しているドイツ系のパン屋さんでは、ダルメシアンのドリーに二度目の出会い。
今日は、静かに近寄ってきて、クンクンと匂いをかいでいる。
最初の出会いは、去年の4月、そのときは完全無視で、さっさと店の奥にはいっていってしまったのだけれど、今日は、静かに近づいてきて、しきりに匂いを嗅いでそばを離れようとしない。
私の気持ちが、殺気だって無いのだろうと思います。
道路から氷が無くなって、転唐フ心配がなくなったので、なるべくタクシーを使わないで、歩こうと思いを定めたころから、気持ちがとても楽になってきたことを感じます。
そして、モンゴル人の言葉が、意味は分からなくても聞き取れるようになり、買い物の値段が電卓で示されるまで訳がわからないというのが半分くらいになってきました。
地に足が着いてきたのでしょう。