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ミニチュア制作のススメ ウエスタンサルーン編

2022-12-13 11:46:10 | サブカルチャー






最近は、ガチャガチャが大人にも受けるホビーとして浸透し、様々なメーカーからカプセルトイが発売されています。

沢山のジャンルの中でも、ミニチュアは人気があるようで食品系を中心に、1/12スケールの商品も多く出ています。





そんなガチャガチャで見つけたのがこちら。



大きさもほぼ1/12スケールで、洋酒のミニチュアに収納箱まで付くのであれば言う事ありません!!






出かけた先で見つけたので、早速1回やってみました。

当たったのはシャンパンで、黒い高級箱に収められています。











この箱が思っていた以上にデカイ!

お酒自体は1/12スケールなので、全体的にもっとコンパクトかと思ってたんですが・・・







外箱はプラスチック成型のため、蓋も厚みがあります。

そのため、蓋を閉じた状態では飛び出した蓋のフチが不自然な感じに・・・







これでは、シルバニアファミリーと絡めて遊ぶとなると、洋酒箱というより簡易テーブルに見えてしまいます。

洋酒ボトル自体は出来も良いので、残念ですね。



せっかく、手軽に洋酒を増やせると思ったのに・・・



??・・・いや、別に洋酒ボトルが欲しいだけだから、そもそも外箱は要らないよな?

というか、洋酒ボトルも自分で作れば早いんじゃね?








という訳で、ネットであれこれ参考にしつつ、とりあえずUVレジンで酒瓶を作ってみました。

ポリカーボネートの鉛筆キャップを輪切りにし、UVレジンを詰め、タミヤのプラパイプ3㎜で首を作ってみました。






シルバニア人形とのバランスもいい感じ。

ドールハウスに使う事(1/12スケール)を考えると、もう少し大きくても良さそうです。






なので、次はもう少し高さのあるモデルを作ってみました。

前の背の低いモデルには、紙ラベルを貼ってそれっぽい雰囲気に。

この手の瓶のミニチュアは、ビンの中身の色(このモデルで言うと洋酒の茶色)で全体を作るのが主流ですが、それだと「飲みかけ」が再現できないんですよね。

つねにキャップ近くまで満タンの瓶しか表現できない。

でも、透明のパイプにレジンを流し込む手法なら、少ない容量だけ入った瓶が再現できます。







こちらも、紙に適当な模様をデザインして貼り付け、洋酒っぽい雰囲気に。

ラベルを貼る事で、中の気泡も目立たなくなります。

UVレジンの気泡を防ぐ方法は色々と出ていますが、固形化に伴う収縮率の問題である程度の発生は避けられないですね。

瓶の首に使っている3㎜パイプは内径が2㎜なので、タミヤの透明ソフトプラ棒2㎜を使い、キャップも再現しています。

こうするとキャップは自由に開け閉めできます。


・・・しかし、この作り方、ビンの肩の部分の処理が難しいんですよね。






家に有った他の酒ボトルと並べてみました。

ワインボトルは100均で買ったマグネット飾りから分解して取り出した物。

日本酒は非常に出来の良いミニチュアで、キャン★ドゥで発見した物。

最初に紹介したシャンパンボトルとあわせ、なかなかいい眺めです。


さて、こうなってくると本格的に「酒場」が再現したくなってきますね。












そこで、家にある木材を使って、バーカウンターを作ってみました。

高さはシルバニアファミリーに合わせているので、ドールハウスのスケールではありませんが・・・







写真では分かりにくいのですが、特に天板は手間をかけて磨き込んでいます。

チェリー材の板を♯240~♯2000までヤスリ掛けし、仕上げにオリジナルの蜜蝋ワックスを塗っています。

本物の家具と同じだけの手間を掛けました。







やはり、カウンターとボトルが並ぶと「情景」が生まれていい感じになりますね。

横にある木樽は、これまた別なガチャガチャで昔に当たった物をリペイントしています。










カウンターだけでもまだ寂しい・・・

ので、バックバーも作る事にしました。

ここは様々なデザインがありますが、参考にしたのは19世紀のウエスタンサルーン。

分かりやすく言うと「西部劇の酒場」です。







ニスで仕上げ、早速酒瓶も飾ってみました。

武骨でシンプルな棚と、はめ込まれた大きな鏡が、土埃舞う西部の町の酒場の雰囲気を出して(いると思って)います。








持っているシルバニアファミリー人形が子供身長なので、高さが合いませんが、大人身長の人形なら丁度良いハズです。


さて、バックバーも出来たので、もう少し棚に飾る酒瓶を作って行きましょう。







丸いボトルだけではバリエーションが無いので、今度はプラバンを組んで四角いボトルを作ってみました。

キャップが横長なのは、アマレットディサローノやサントリーローヤルの真似です。








使った透明プラ板が、100均で買ってきた透明飾り棚の棚板から切り出したため、かなり厚みがあります。

瓶としてはちょっと不自然になってしまいました。

また、中に入れたUVレジンは、茶色のレジンにプラカラーのクリアーイエローを混ぜて着色したのですが、プラカラーを混ぜすぎたせいか、真ん中から分離してしまいました。







他に作った酒瓶と並べてみます。

高さは別におかしくは無いですが、デザイン的に背の高い角ボトルにしては・・・なんだかピンと来ません。


・・・しかも表面の仕上げに塗ったクリアーがちゃんと乾かないうちに触ったから、よく見ると指紋べったりです。








そこで、思い切って真っ二つにカットしてしまいました。

ちょうど、中身の色が分離しているラインでカットし、不自然に見えないようにしています。










切り離したそれぞれを独立した酒瓶として作り直します。

右側の中身が濃茶のボトルは、角を削り落として断面が八角形になるようにしたのですが、あまり分かりませんね・・・








どちらにもラベルを貼り完成です。

どちらもテキーラにしてみました。

ちなみに、このウエスタンサルーンに置くお酒の種類は、バーボン、スコッチ、ジン、テキーラ、ラムのつもりで瓶を作っています。

実在のボトルも参考にしつつ、すべてオリジナルです。








ついでに、このウエスタンサルーンを作るきっかけとなった「高級箱入り」も、本物の木で作ってみました。






中を開けると、先ほどの角瓶が入っています。






果たして荒野のサルーン(酒場)に、そんな高級なテキーラなんて置いているのか?という疑問は出ますが、まあ、そこはお遊びという事で。








酒瓶もある程度充実してきたので、これでオリジナルのウエスタンサルーン、完成です!

自作のライオン人形が良く似合います。









人形だけだとイマイチ大きさが分からないと思うのですが、手に持つとこのくらいのサイズです。

1/12スケール基準とはいえ、結構な大きさになりました。








さらに追加の酒瓶を作り、棚に詰めました。

カウンターを取ると、バックバーはこんな感じになっています。

ちなみにグラスは5㎜パイプから作った物、8㎜パイプから作った物があります。










作った酒瓶のバリエーション。

ウォッカが無いのは、サルーンの出来た当時からの伝統という設定にしています。

1849年のゴールドラッシュで世界中の人々がアメリカ西部にやって来た際も、ロシア人はいなかったようですから。


また、瓶のラベルはプリンターで作った方がキレイで本物そっくりに作れると思います。

でも、全体の雰囲気とか、世界観を統一するため自分はあえて全て手書きにしました。

いやー、0.3㎜ペンを使って書きましたが、なかなか思うようには書けないですね!








酒瓶のミニチュア作りも、自分の中では安定化した作り方を見つけましたが、精度という部分ではまだまだ練習や工夫が必要ですね。

先人たちの知恵をお借りしたく、ネットで「ミニチュア ウイスキー」と検索しても、出てくるのは本物のお酒のミニチュアボトルの情報ばかり。

もしくは作り方を見つけても、ワインボトルの作り方がほとんどで、ウイスキー独特のくびれたボトルネックを再現している物も少ないですね。


これからウイスキーのミニチュアを作りたいと思っている方に、少しでも役立てば良いのですが・・・

次回、もうちょっとだけ解説したいと思います。























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