クイーン・ハーベストの庭で

信州の農園で果物や野菜を作り、ガーデニングに熱中するクイーン・ハーベストの快適田舎生活の日記。

巨大化したズッキーニの処理処分に関する一考察(その2)

2011-08-23 | クッキング



昨日に引き続き巨大ズッキーニの消費プランです。

レシピの検索でよくお世話になるのがMartha Stewart.comFood Network
特にMarthaのSeasonal Recipeは季節の食材ごとのレシピが豊富で重宝します。

このサイトのズッキーニのSeasonal Recipeだけで63件掲載されていますが、この中からズッキーニの消費量が多そうなCurried-Zucchini Soup「ズッキーニのスープ カレー風味」を作ってみます。
ポイントは淡白な味のズッキーニにジャガイモとカレーパウダーでコクと風味をプラス。
良く冷やすと夏向きのさっぱりしたスープになります。


続いてのレシピはズッキーニのパスタ。といってもズッキーニをパスタと合えたり、パスタに練りこむのではなく、ズッキーニそのものをパスタに見立てたレシピです。
Williams-Sonomaは料理本も多数出版していますが、最近購入した"New Flavors For…"はクラシックなレシピをグローバルなフレーバーを使って新しい観点から見直したユニークなシリーズ(前菜、野菜、チキン、デザートの4シリーズ)。映像の美しさも際立っています。

"New Flavors For Vegetables"より"zucchini pasta with fresh tomato sauce"「ズッキーパスタ フレッシュトマトソース」を作ります。
材料はおなじみのトマトの冷製パスタのパスタをズッキーニリボンに替えたもの。味はパスタというよりはむしろサラダとしてサッパリといただけます。ズッキーニのグリーンとトマトの赤とチーズの白の組み合わせがイタリアントリコロールの美しい一皿です。


今回と前回のレシピでズッキーニのコース料理の完成です

・前菜 ズッキーニのモロッコ風スパイシーオーブン焼き
・スープ ズッキーニのスープ カレー風味
・パスタ ズッキーニパスタ フレッシュトマトソース
・デザート ズッキーニのケーキ レモングレーズ

☆  ☆  ☆

ズッキーニのスープ カレー風味

材料
・オリーブオイル 大さじ1
・タマネギ 小1
・塩 適量
・ニンニク 1片(みじん切り)
・カレーパウダー 小さじ1
・ズッキーニ 300g(2cm角に切る)
・ジャガイモ 1個(2cm角に切る)

作り方
①鍋にオリーブオイルを熱し、タマネギを4-5分間炒める。ニンニクとカレーパウダーを加えてさらに1分間炒める。
②①にズッキーニ、ジャガイモと水500mlを加えて、やわらかくなるまで10-15分間程度茹でる。
③②をブレンダーに入れてピュレ状になるまで回転し、冷蔵庫でよく冷やす。お好みでローストしたアーモンドスライスを散らす。

☆  ☆  ☆

ズッキーニパスタ フレッシュトマトソース

材料(2人前)
・ズッキーニ 400g程度
・塩、コショウ 適量
・トマト 中2個(さいの目切り)
・ニンニク 1片(みじん切り)
・バジル 適量
・オリーブオイル 大さじ2
・スライスしたパルメザンチーズ(上記映像はモッツァレラ) 適量

作り方
①ズッキーニをピーラーなどで縦に薄く切る。ボールに入れて塩小さじ1を加えてなじませる。
②キッチンペーパーに①を広げて20分間程度おき、流水で洗ってざるで水を切り、キッチンペーパーに広げて乾かす。
③ボールにトマト、ニンニク、バジルとオリーブオイル大さじ1を加えて混ぜ合わせ、塩、コショウで調味する。
④②を皿に盛りつけてオリーブオイルを振り、③をのせてその上からチーズをのせる。


巨大化したズッキーニの処理処分に関する一考察

2011-08-22 | クッキング

真夏の農園の片隅に忘れ去られて巨大化したズッキーニの処分については世界的に問題化しているようですが、その一番の解決方法はとにかく食べてしまうこと。
美味しく料理できれば問題は一気に解決します。
ズッキーニの味は良くも悪くも淡白なので色々な調理法がありますが、ちょっと変わった料理をご紹介。

先ずはさまざまな地中海料理を紹介した本"Mediterranean : food of the sun"よりモロッコ風のスパイシーなオーブン焼き。
この料理のポイントはcharmoulaと呼ばれるスパイシーなマリネ液(魚や肉のマリネにも使います)と食べるときに振りかけるレモンジュース、スパイシーだけどサッパリした味付けでモリモリと頂けます。


現在パリに住むアメリカ人のフードライターDavid Lebovitzもガーデンに残された無数のズッキーニを憂いでいる一人。
彼は人気のブログ上でその有効な処分方法として、ズッキーニのケーキ・レモングレーズ"Zucchini Cake with Crunchy Lemon Glaze"を提案しています。
このレシピのポイントは、シナモン、ナツメグ、ショウガなどのスパイシーな味付けと甘酸っぱいレモングレーズで、ズッキーニの存在を忘れさせます。


最後はクイーン・ハーベストの「ズッキーニ&ジンジャー・レモン」のジャム。
ズッキーニは皮と種を取り除きじっくり煮詰めました。
実の色でグリーンのズッキーニは黄緑色、黄色いズッキーニはレモンイエローのジャムになります。
また、上記のオーブン焼きやケーキでお気付きのようにズッキーニはスパイシーで甘酸っぱい味付けがピッタリ。ズッキーニにショウガとレモンを加えて煮込み、さらにレモンリキュールの風味を加えました。


☆  ☆  ☆

ズッキーニのモロッコ風スパイシーオーブン焼き

材料
ズッキーニ 500g
レモンジュース・イタリアンパセリ

charmoulaの材料
タマネギ 小1個(みじん切り)
ニンニク 2個(みじん切り)
赤トウガラシ 1/2本(小口切り)
パプリカ 小さじ1/2
クミン 小さじ1/2
オリーブ油 大さじ3
塩・コショウ 適量

作り方
①オーブンを180℃に設定する。
②ズッキーニは縦8等分(大きさにより調整)に切り分け(種・ワタが気になるようであれば取り除く)、耐熱容器に広げる。
③charmoulaの材料をボールに取り、水大さじ4(分量外)を加えてよく混ぜる。
④②に③を回しかけてフタをし、オーブンで15分間、フタを取ってさらに15分間焼く。
⑤ズッキーニが柔らかくなったらオープンから取り出して皿に盛り、レモンジュースとパッセリを振りかける。

☆  ☆  ☆

ズッキーニのケーキ・レモングレーズ

材料(中型のパウンド型1本分)
クルミ(ローストする) 30g
小麦粉 90g
BP 小さじ1
塩 小さじ1/3
シナモン 小さじ1/3
ナツメグ 少々
卵 1個
砂糖 60g
オリーブオイル(エクストラバージン) 80ml
バニラエッセンス 少々
ズッキーニ(すりおろし) 100g
ショウガ(すりおろす) 大さじ1

レモングレーズ
レモン汁 20ml
グラニュー糖 20g
パウダーシュガー 40g

作り方
①オーブンを180℃に温める。
②クルミは細かく刻む。
③小麦粉、BP、塩、シナモン、ナツメグをボールに取り混ぜ合わせる。
④ボールに卵を割り入れて砂糖とオリーブオイルを加えてよくかき混ぜ、バニラエッセンスを加えて混ぜる。
⑤④に③の粉類を加えてよく混ぜる。
⑥刻んだクルミ、ズッキーニ、ショウガを⑤に加える。
⑦⑥の生地を型に流し入れてオーブンで40-45分間焼く。
⑧焼いている間にレモングレーズの材料を合わせる。
⑨ケーキは10分間冷まして刷毛で⑧を塗り十分に冷ます。


David Eyreのパンケーキ

2011-08-21 | クッキング

オーブンで焼くパンケーキはヨーロッパなどではポピュラー、スウェーデン風、ドイツ風として紹介されることがありますが、これはニューヨークタイムズの料理評論で有名なCraig Claiboneがハワイに住む友人David Eyre宅の朝食で食べた驚くほど魅惑的なパンケーキについて書いた記事で有名になったことから「David Eyreのパンケーキ」あるいは「ダッチベイビーパンケーキ」と呼ばれるパンケーキのお話。



Craig Claiboneがこの魅惑のパンケーキとそのレシピをニューヨークタイムズに寄稿したのが1966年、それから20年後の1985年に彼は再びニューヨークタイムズにこのパンケーキのことを書いています。当時、新聞の記事が出たとたんDavid Eyre家の電話は朝から夜まで鳴りっぱなし、家には旅行者が押し寄せたと苦情を言われたと書いていますから反響の大きさが伺えます。

さらに20年ほど経った2007年のニューヨークタイムズに再びこのパンケーキの記事が掲載されました。フードライターのAmanda Hesserがこのパンケーキが有名になった経緯(このレシピはCraig Claiboneのレシピはバターの量が間違っていて2倍になっていてたこと、David Eyreはこのレシピを1919年に出版されたSt. Francis Hotel Cookbookを参考にしていたことなど)とその魅力について記事にしています(後にこの記事は2010年に出版されたThe Essential New York Times Cookbookに掲載されています)

また、Amandaは2010年11月にこのパンケーキのレシピを人気グルメサイトfood52に掲載しますが、これを読んだDavid Eyreの娘Conard Eyreからメールを受け取り、そのメールが2011年1月に再びfood52に掲載されます。David Eyreは2008年に96歳でその生涯を閉じたこと、「最後の晩餐」は彼のパンケーキだったこと、彼のレシピは彼の人生そのものだったとのことなど。

この半世紀にわたって作り続けられる魅力的なパンケーキのレシピは以下のとおりです。
なお、分量については作りやすいように多少アレンジしています。



☆ ☆ ☆

David Eyre's Pancake

材料
・小麦粉 40g
・牛乳 120ml
・卵 2個
・ナツメグ 少々
・無塩バター 大さじ4(わが家では大さじ3に減量しています)
・パウダーシュガー 大さじ2
・レモンジュース 1/2個分
・お好みのジャムなど 適量

作り方
・オーブンを220℃に設定し、ハンドルが耐熱のフライパン(上の映像はロッジ社製の10・1/4インチスキレット)を温める。
・ボールに小麦粉、牛乳、卵、ナツメグを入れてかき混ぜる(かき混ぜすぎに注意)。
・フライパンにバターを溶かして生地をフライパンに流し入れ、オーブンでパンケーキがキツネ色になるまで15分程度焼く。
・パンケーキにパウダーシュガーとレモンジュースを振り、お好みのジャムを添えて供する。


ミルクマヨネーズ

2011-08-20 | クッキング

「卵(主に卵黄)を食用油で乳化して作る半固形状のドレッシング」なんて説明の必要もないくらいおなじみのマヨネーズ。
と思っていたら、卵の代わりに牛乳で作るマヨネーズが1年ほど前から海外の人気フードブログ等でちょっとした話題となっています。



このミルクマヨネーズあるいはエッグレスマヨネーズと呼ばれるニュータイプのマヨネーズはフードライターのDavid Leiteが新しいポルトガル料理を紹介した本 ”The New Portuguese Table” と彼のWEB SITEでレシピを紹介したのがことの始まりで、すぐに他のフードライターのブログにも引用され紹介されました。彼はこのマヨネーズにポルトガルのレストランで遭遇したようですが、同じようなマヨネーズがスペインのレストランでも使われていたと書いているフードライターもいるので、イベリア半島が起源のようです。

基本のミルクマヨは卵黄の変わりに牛乳を使うだけのシンプルなレシピですが、真っ白でふんわりした口解けの良さはホイップクリームかメレンゲのようで、通常のマヨネーズよりもはるかに軽くさっぱりした味わいです。
さらにこのミルクマヨは真っ白でハーブやスパイスとの相性も良いので、フレーバーの効いたカラフルなマヨネーズが簡単にできます。


映像中央:基本のミルクマヨ
映像右:ミルクマヨ+カレーパウダー
映像左:ミルクマヨ+イタリアンパセリ+ショウガ

コロンブスの卵のような、卵不使用のミルクマヨをぜひお楽しみください。

☆ ☆ ☆

基本のミルクマヨネーズのレシピ
(オリジナルレシピを作りやすい量に少しアレンジしています)

材料
・牛乳 80ml
・レモン汁 小さじ1
・ニンニク 1片(みじん切り)
・白コショウ 少々
・サラダオイル 180ml (ないしはサラダオイル120ml+オリーブオイル60ml)程度
・塩 適量

作り方
・牛乳、レモン汁、ニンニク、コショウをブレンダーに入れて30秒程度攪拌する(このとき飛び散りやすいので注意してください)。
・回転したままオイルを少量ずつ加える。しばらくするとクリーム状になって好みの硬さになったら終了し、塩を加えて味付する(加えるオイルの量は上記の量を参考に好みで調整してください)。


虹の端

2011-08-09 | その他



ここ数日、大気が不安定。
夕方になると激しい雷雨が。
でも今日は雷雨の直後の強い日差しできれいな虹が現れました。

拡大すると虹の端に金の壷(a pot of gold at the end of the rainbow:かなわぬ夢の意味)は見えますか?




第6回軽井沢スイーツ博2011

2011-08-01 | ジャム&プリザーブス

8月1日~4日の4日間、軽井沢のホテルブレストンコートで開催される「第6回軽井沢スイーツ博2011」
のスイーツマルシェにクイーン・ハーベストのジャム、フルーツピクルス、ドライフルーツを出品しています。



色々なメーカーのジャムなどが並ぶ中、
洒落たディスプレーでフルーツ・イン・ジャムもいつもより美味しそう。


フルーツピクルスは他には無いクイーン・ハーベストのオリジナル。
結構目を引く存在です。


ドライフルーツはバスケットに入れてテーブルの中央に。