想い出が 遠いほうから順序よく わたしの胸に帰ってきて 一番不機嫌な顔をしているのは 今日...

父の影　髣髴させる親指を厭わなくなる　我も父なり 約束の時間気にする振りをする　君の親...

もう きれいに生きているなどと言えまい 蝶の死骸を わざわざ道の真中に持ち出してきて む...

あと何年で死ぬだろうと ふと思うことがある まだそんな年齢でもと 笑われるが 一輪の花を...

くたくたに疲れたときにすわる椅子　あなたの心の椅子になりたい 音の無いウッドハウスの片...

先のみえた路を 速度を極限にまでおとして 歩きつづけることは 無駄な哀しさにすぎないのに ...

過去未来隔てて今があるように冬から春へ桜輝く 桜舞い人はいずこに消えたやら　葉桜愛でて...

切断してください わたしが通りすぎた瞬間に 間断なくすっぱりと 振りむいたところで もう...

からっぽの底に書いてある文字を読もうとするよな人生の壷 矢吹丈の最期のシーンのように、...

湯上りのさやかに渉る風になりあなたの熱を奪って逃げたい