Re:SALOON & VBA

風のむこうに
村は清々としている

ひとりの女が
歩いてゆく
足音を影が深くすいこんでいて
静けさがゆっくりと移っていく

緑におおわれた畑を
つらぬいて平らに光る川が
村をよけいに
清々とみせている

何の音もない村を
この山の上から
一握りの時間のなかで
リュックを肩に眺めているので

村はこのうえもなく
清々としている



塚原将「たったひとつの季節に』より
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