Re:SALOON & VBA

依存症と現代

脳内汚染からの脱出』(文集新書573)岡田 尊司 (著) を読んだ。

本がテーマとしているのは、テレビゲームやインターネットへの依存だけど、
依存は、現代の病だと思った。

人類は、技術、工学、化学によって、多くの困難を克服して来た。
同時に、多くの楽しみ、快楽も生み出してきた。

生来の快楽には、目的がある。
食欲や睡眠などの欲求は、生存のためだし、
性欲も、種の保存のためである。

そのため、欲求が満たされると、
快楽を与える脳内物質が分泌される。

それは言わばご褒美のようなもの
その快楽のため、また、がんばって生きようと・・・
人間は思う。
単純な構造だけど、基本的には確かだろう。

また、生来の快楽には、
必ず行き過ぎ防止のブレーキ、リミッターがかけられている。

食べずきると、満腹中枢が働くし、
寝すぎると眠くならない
男しかわからないが、射精するとかなり倦怠する。

ところが、
作り出された快楽には、基本的にこのリミッターがないのではなかろうか?
リミッターが働かなければ、依存症になってしまう。

覚醒剤は、脳の興奮状態を作り出す。
人間の適応力は、過度の興奮にも
その状態を正として適応しようとする。
そして、もっと多くの刺激がなければ興奮しなくなってしまう。

タバコにしても、お酒にしても、
体の拒否がなければ、もっともっと、ヘビースモーカー、ヘビードリンカーになってしまう。
もうこのくらいにしておこうというのは、
知性が判断してとめるしかないのだ。
生理的に、自動的には、制限はかからないのだ。

ゲーム依存・ネット依存・・・
ちゃんと、このぐらいで止めとこう
という知性のリミッターが働いているか

そうでなければ、自分を容易に見失ってしまう
そこに現代社会の落とし穴がある。
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