仕方ないさ という口ぐせを 若葉にくるんでみると 青春の遠さが はっきりと解る 塚原将『...

真夜中の孤りきりの想いを ウイスキーのなかに溶かしこんで 飲んだところで 朝になれば 冷え...

煙草を持つ手付きが 父に似ていることに気付いて いろいろな型に変えてみたが 疲れ切った時...

もう 疲れたと言うのは よそう 強い風のなかで吸う 煙草のように 心が味もなく素早く短くな...

わたしの中に 自分でも恐ろしくなるほどの 冷たさに満ちたところがある しかもそのまわりの...

いらだった日を持ったので 真実の休息はやってこなかった まぶたに宿るはずの 静かな安らぎ...

どんなに騒いでみたところで そのあとにやってくるのは 夜の沼に似た 一枚のむなしさだ もぐ...

走り去る電車のなかから あなたはそっと手をあげた 思い切り別れさえあらわせない愛に あな...

空がすき透って高いので 哀しみのかくし場所がない 樹々は紅葉して風にひるがえっているので...

長い長い手紙を書こう 読んでいくうちに 微笑みをましてゆくような 楽しい手紙を書こう そ...