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MacCMで思い出したのでBookに追加

密林さまに画像データが無かったので写真は自宅にある物。
ちょっとぼろいですがご勘弁を。
1990年代初頭の話なので、今とは全く反対の勢力図(MacとWinという意味で)のPC業界。
もちろんインターネットも生まれたてで、日本ではまだパソ通の方が一般的だったかも。
ハッカーと言う名称がコンピュータ用語として定着しだしたのもこの頃ではないでしょうか。
だから通信プロトコルのアーキテクチャもUNIXで(今のインタネットも下位構造はこれですよね)、サーバが大型コンピュータしか無かった時代。オペレータが居て、ユーザは端末からネットにアクセスするのが普通で、アクセス権ももちろん階級があり、末端ユーザには与り知らぬ世界がある。そんな世界でオペレータの知識・技術がありながらユーザの立場でもある天文学者の作者が、ふとしたことからハッキングに気付いて・・・という話。
彼は、まだハッキングという犯罪が今の様に認知されていない時代に警察やFBIの方々の理解を得られず孤軍奮闘する。そして色々工夫を凝らし探っていくうちに、なんとペンタゴンまでもが…みたいなことになっていって、ええーっみたいな感じで盛り上がり、最後にはNSAが出てくるしヨーロッパの警察と連携しての捜査に発展して…という、殆ど事実を書いた話なのに凄くエキサイティングな内容で、途中で止められなくなっちゃうのでした。

そのネット犯罪とは関係ないのですが、実際起こったコンピュータ・ワーム事件の話があり、その頃のネット機の主流がMacだったためにウィルス製作者もMac用のモノを作るのが普通で、Macユーザが次々とワームにやられて悲鳴を上げていた頃、Winユーザは平然としていた、という件があるんです。
まー、そういうことですね。
決してMacだからウィルスにやられない、という事はないと。
今はWinが主流だから、ウィルスも自然Win対応のモノが多くなると、
ちょっと悲しくなるお話でした(ちがうから)。
でも、この本はお勧め。すごく面白いし、勉強にもなるし、読んで損はないと思います。
コンピュータに産み付けられる卵とは、トロイの木馬式ウィルスのこと。
産み付ける技術とか、暗号解読術とか、本当にほえーっとなります。