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カカイルのカカイルによるカカイルのためのページ

カッコウはコンピュータに卵を産む

2007-02-24 11:33:18 | Book
カッコウはコンピュータに卵を産む〈上〉〈下〉

草思社

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MacCMで思い出したのでBookに追加
密林さまに画像データが無かったので写真は自宅にある物。
ちょっとぼろいですがご勘弁を。
1990年代初頭の話なので、今とは全く反対の勢力図(MacとWinという意味で)のPC業界。
もちろんインターネットも生まれたてで、日本ではまだパソ通の方が一般的だったかも。
ハッカーと言う名称がコンピュータ用語として定着しだしたのもこの頃ではないでしょうか。
だから通信プロトコルのアーキテクチャもUNIXで(今のインタネットも下位構造はこれですよね)、サーバが大型コンピュータしか無かった時代。オペレータが居て、ユーザは端末からネットにアクセスするのが普通で、アクセス権ももちろん階級があり、末端ユーザには与り知らぬ世界がある。そんな世界でオペレータの知識・技術がありながらユーザの立場でもある天文学者の作者が、ふとしたことからハッキングに気付いて・・・という話。
彼は、まだハッキングという犯罪が今の様に認知されていない時代に警察やFBIの方々の理解を得られず孤軍奮闘する。そして色々工夫を凝らし探っていくうちに、なんとペンタゴンまでもが…みたいなことになっていって、ええーっみたいな感じで盛り上がり、最後にはNSAが出てくるしヨーロッパの警察と連携しての捜査に発展して…という、殆ど事実を書いた話なのに凄くエキサイティングな内容で、途中で止められなくなっちゃうのでした。
そのネット犯罪とは関係ないのですが、実際起こったコンピュータ・ワーム事件の話があり、その頃のネット機の主流がMacだったためにウィルス製作者もMac用のモノを作るのが普通で、Macユーザが次々とワームにやられて悲鳴を上げていた頃、Winユーザは平然としていた、という件があるんです。
まー、そういうことですね。
決してMacだからウィルスにやられない、という事はないと。
今はWinが主流だから、ウィルスも自然Win対応のモノが多くなると、
ちょっと悲しくなるお話でした(ちがうから)。
でも、この本はお勧め。すごく面白いし、勉強にもなるし、読んで損はないと思います。

コンピュータに産み付けられる卵とは、トロイの木馬式ウィルスのこと。
産み付ける技術とか、暗号解読術とか、本当にほえーっとなります。

嗚呼!幻の『大久保町シリーズ』  田中哲弥さん/メディアワ-クス(角川書店メディアワ-ス)

2007-02-10 06:43:46 | Book
  
   『大久保町の決闘』 1996/08出版 339p
   『大久保町は燃えているか』 1995/01出版 316p
   『さらば愛しき大久保町』 1993/12出版 288p
 上の3冊がそうです。とにかくその筋の人(どの筋?)には堪らない本。一回読むと虜になります(その筋の人はね)。今では新品入手は困難です。Amazonさんの古本市場には若干あるようです。Yahoo!にも稀に出品されるかもしれません。好きな人は手放さないし、まだまだ欲しがる人も多いと思う。どんな人が好むかと言うと、そうだなぁOURsを欠かさず読む人かな。 銃と格闘技と兵器好きには垂涎のお品。
 面白いのは、3冊が3冊とも全然雰囲気が違うところ汗。同じシリーズなのか、否、同じ作家が書いたのかと思うほど汗。でも田中哲弥さんが書いたのに間違いありません。なんてったってあの文体は間違えようがありませんから。何と言うかこう、坂道を転がり落ちるような、と言うか…。一回読むと癖になる文体なんですが、なかなかマネできないんですよねぇ。
 
田中哲弥さんのHPありましたよ! なっつかしいなぁ、全然変わってない…
 最近、新作が出たと言う話を聞きませんが、是非出して欲しいです。上記の
『大久保町シリーズ』の他にも
   『悪魔の国からこっちに丁稚 上・下 』
 リヨン・スプレイグ・ディ・キャンプ作/田中哲弥訳 /メディアワ-クス
とか

   『やみなべの陰謀』

とかあるんですが、これの他にもあるのかな? 自分が知らないだけかな? あったら是非欲しいし読みたい。もっといっぱいどしどし出して欲しい作家さんです。っていうか出しておねがい。

『猫のゆりかご』  カート・ボネガット・Jr./ハヤカワSF文庫

2007-02-10 06:43:23 | Book
 狂牛病で思い出したのでBookに追加。

 これは、怖い話です。身の毛も弥立ちます。実際には
アイス9(アイス・ナイン)などないと判っていても凄く怖い。多分アイス9による世界の終焉はあんなもんでは済まないだろうなぁ、と思うから尚怖い。アイス9は9番目の氷の結晶のことです。
 この話は、ある天才物理学者が遊びで作った
アイス9、9番目の氷の結晶によって人類、否、水を糧のひとつにする生物すべてが終末を迎えるというもので、クライマックスはある島で起こる。そこに至るまでには、欲や愛や自尊心なんかが絡んだドロドロした人間関係や、それに派生する偶然の積み重ねって言うか、うっかりミスの積み重ねって言うかを、SFにありがちなんだけど長く忍耐の要る皮肉に満ちた文章で書かれている。途中で放りたくなるけど我慢して最後まで読むべし。ホント怖いから。
 でもこの話の核はやっぱり
アイス9なんです。物質には、構成原子が全く同じでありながら結晶の仕方が違うというだけで性質が全然違ってしまう、という物があるんだそうです。有名なところでダイヤモンドと炭。炭素がダイヤモンドに成るためには勿論、圧力とか温度とか特別な環境が必要だけど、世の中には環境さえ同じなのに元になる成核剤(結晶の鋳型のような物)が違うだけで別の物(違う結晶)になってしまう場合もあるんだとか。実際、ある洗剤工場で成核剤感染が起こりそれが産業界全体を汚染してしまったという事故もあったそうだ。
 
アイス9は融点が55℃という水の結晶(フィクションですよフィクション)で、要するに世の中に自然な状態で堪っている水(海とか湖とか川とか)は殆ど全て凍ってしまう。もしそんな結晶が一粒でも海に落ちたら、世界は終り。『猫のゆりかご』はそれがある島で実際に起こってしまうというストーリー。当然人間や他の動植物も殆ど凍結してしまいます。もしこのアイス9が指先にちょびっと付いてたとするでしょ。それを何かの拍子にペロッと舐めてしまったら、さっきまで元気に生きてたその人は次の瞬間にはカチカチに凍っている訳ですね。こわ~。

 もし
狂牛病の病原体がウィルスだったなら、増殖するための情報伝達手段はDNAという事になるが、この病原体はDNAを破壊するような処理に影響されない。だから、自然界に有るもう一つの情報伝達手段結晶化作用が使われているのではないかと、狂牛病研究の第一人者だったD・カールトン・ガイディシェク博士は予想したんだそうです。ガイディシェクの業績を紹介した本『DEADLY FEASTS』の作者が、この『猫のゆりかご』を良い例として本文中で紹介してます。読むよろし。

「Clair de Lune」      somewhere/anonymous

2007-02-10 06:42:56 | Book
ポール・ベルレーヌの艶なる宴の中の月の光は、そうだな、
 賑やかなマスカレード
 吟遊詩人の物憂げな歌声とリュートの調べ
 梢で夢見る小鳥たち
 すすり泣くような噴水の飛沫
 それら全てを照らし出す、そは月明かり
そんな感じの詩。

これは、ラリィ・ニーヴンの無常の月のほう。
ある夜、月が真昼のように明るい。見ているうちに太陽のように光り輝く。衛星放送はどこも砂嵐。昼側の国とは交信途絶。太陽はノヴァになるには小さすぎる。今に必ず嵐が来ると予想する人々。諦めるには少なすぎ耐えるには多すぎる艱難辛苦。
木の葉の忍達は巨大な結界を上空に打ち上げてバリアとする、という話。バリアは5本の柱で支え、5つのアンカーで押さえる。その裏でカカイル話がそこはかとなく展開している。死ぬ覚悟を固める者と再会を想う者。守る者と守られる者。強大な力を持つ者と微々たる力しか持たぬ者。全てが済んだ時、果たして守られていたのはどちらだったか、と病室のベッドで眠る恋人の顔を見るオッドアイの男の話。

『CROON A SONG』   Kaon/藤井せとなさん

2007-02-10 06:42:03 | Book
 フロル-ベリチェリ-フロルと言えば、この世で最も有名な未分化の両性体キャラだと思うのだけどもどうか。
 確か彼(彼女)の母星では、男女比の具体的数字は忘れてしまったが女子が圧倒的に多く、男子は支配階級の一部のみで、女が働き女が子供を生み女が育児をする、という風習だったと思う(うろ覚え)。フロルは王家の末子で女になるべく運命ずけられていたがそれが嫌で第一級航海士の試験に来た。その合格率ウン十倍だったかウン百倍だったかの試験に受かったら男になるのを認めようという条件を親に飲ませて来た、んだったと思う。彼らは第二次性徴期に入ると体温が上がりどちらかに分化するのだが、性別は管理されており男になることを認められた者(長子)以外は女性ホルモンを与えられて女にされてしまう。放っておけばどちらかに分化する。フロルは男性ホルモンが欲しい。フロルはまだどちらでもない。そういう状態であの閉鎖空間耐久試験が行なわれた。

 『CROON A SONG』はサークルKaon藤井せとなさんの書かれたカカイル小説です。フロル-ベリチェリ-フロルと言われて上記のような事情が朧気ながらでも頭に浮かび、あーあーあれね、と言えるならば解る設定なんですが、如何にせんスクリプトの類が全く無いので解らない場合は全然わかり解りません。でもスクリプトは別に要らないと思うがどうか。
 そして男女比は真逆。女子が異常に少なくなってしまった世界。そして分化はどうも自然に任せられている。だから女子に分化した者は非情に大事にされる。分化は二十歳くらいまでに終了する。それまではどうも少年として育つらしい。分化が早ければ少年の裡に少女になるのだが、青年になってから稀に分化し”男”から”女”にならねばならない場合、本人にジレンマが起こる。そういう話(違うって)。
 この作家さんは、とても雰囲気のあるストーリーと魅力的な文体で素敵なお話を書かれる方で、大好きなんですが入手の仕方がわかりません。HPをお持ちならいいな、と思います。思いますし、幾度か検索もかけてみはしましたが網にかかったことはありません。やはりイベントに行かなきゃダメなんでしょうか。誰か知ってたら教えて欲しい。だって他のも読みたいんだもん。
 「Croon」は低い声で口ずさむ、と言ったような意味。

 『11人いる!』には続編が2編ほどあったと記憶。タダとフロルの大冒険!的な話とフロルの母星のイザコザの話、だったかな? いろいろ苦難を共にして、タダ・トス・レーンはフロル・ベリチェリ・フロルに女性になって共にいて欲しいと願ったと思ったんだけど、あの後どうしたのかな? 別に男同士でもいいじゃん(ゴホゴホっ) …と思うのだがどうか。

夏目友人帳      緑川 ゆき/白泉社

2007-02-10 06:11:05 | Book
夏目友人帳(1)

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夏目友人帳(2)

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夏目友人帳(3)

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まず絵柄が好き
やさしい顎のラインが好き、丸すぎず尖りすぎず
話は、1話完結の形を取っているので、いちいち夏目レイコの説明がでてくるのだけど
これがまたおもしろいのでいちいち読む(^_^;
そして「イビリ負かして」の件で毎回笑うの(だっておかしいんだもの)
主人公夏目貴志くんとニャンコ先生の掛け合い漫才でまた笑い(ゲンコで殴るの)
見えない人間の脇キャラ達と主人公との微妙な緊張状態にまた笑い
妖とのほのぼのとした関係にほのぼのし
ときどき涙し
よい読後感に浸れます。
いい子なんですよ~、夏目貴志くん
やっと辿り着いた幸せを、失くさないようにと思わず祈ってしまう。
それに、決して出てこないけれど、夏目レイコが妖の口の端々に昇り、語られ、
主人公と一緒に彼女に思いを馳せてしまう。
2巻が出たとき買ったのだけど、1巻を探すのにとても苦労した。
今はどうだろう?
3巻発売の時にはかなり平積みになっていたけど

墨攻 (文庫)    酒見 賢一 (著) / 新潮社

2007-02-04 20:25:58 | Book
薄い。
文庫サイズで170p、しかもその内作者後書きと解説が25pを占め、挿絵も多い。
正味は140p足らずだと思う。
これをよく11巻ものコミクスにしたなぁ。
でも薄いけど内容は濃いイので、1・2時間で読めるかと思ったが3時間ほどかかってしまった。
構成は、革離のストーリーと墨子・墨家や古代中国史についての解説・考察が交互に現れるもので、話がブツ切れになる感があるが特に抵抗無く読めると思う。中々読み進められない理由は、登場人物や武器・兵器の名前、兵法の名前が中国名で難しい漢字ばかりなので、その度にこれなんて読むんだっけみたいなことになって、一々後戻りしたりしてしまったため(記憶力がアレになってるので (^_^;)。でもそういう箇所こそ面白いので、その労を厭わしいとは思わず、ついつい何度と無くページを行ったり来たりしてしまうのでした。
酒見賢一さんて、「後宮小説」を書いた人だったんですね。10数年前に読んだっけ。すっかり忘れてた。この小説も初出が平成3年ということなので、15年近く前に発表されてることになる。それがこうして映画にまでなるんですね。マンガの功績も大きいでしょうが、この原作の魅力無くしては始まらなかったんですよね。儒教の陰になって日の当らなかった墨子の思想や功績がこうして脚光を浴び、色々研究されて更に多くの史実や事実が明らかになり、それがまた世に出て、もっともっと面白い作品やレポートとして目に触れられるようになればいいなぁ。それもこれも、この墨子とその教団が6000(←間違い(^_^;算数ができない(^_^;;;)2400年も昔に居たからで、こんなに資料が少ないのにこうやって小説にまでしたくなるような魅力的な存在で、なんだか凄い不思議です。
ああ、早く映画見たい。
アンディ・ラウかっこよすぎかもしれんけど(^_^;

魔人探偵 脳噛ネウロ 6巻 の裏表紙の3Dアート

2006-06-05 16:56:29 | Book
ハサミです。
引っくり返ってますね、ま、ネウロですから(^_^;
へたくそですんません。絵に気合も入ってません。
許してつかぁさい。

ところで今週のジャンプのネウロ
表紙絵抜かした14p目の4コマ目の大コマのネウロに釘付け!
髪がちょっと掻き上がっただけですんごくくぁわゆいぃっ
360度ぐるぐる回して眺めてしまいましたとさ。

魔人探偵 脳噛ネウロ 5巻 の裏表紙の3Dアート

2006-04-05 12:52:47 | Book
たぶんこんなかんじだと思うのだけど
お面みたいな輪郭で真ん中へんに大きく凹んでいて、その底になにやらもっと凹みがある。だけど細かくてよくわかんないのでした。にっと両端が釣りあがった口みたいなのが下の方に、上の方に眉と糸目みたいな線が二本づつ左右にある。その間に多分鼻みたいなのもある?んだけど…どうかな?
あの兄弟のお兄さんの方の張り付いたような笑顔?みたいな?

魔人探偵 脳噛ネウロ 3巻 の裏表紙の3Dアート

2005-11-06 21:20:42 | Book
今回はこんな感じ?
真ん中3分の1くらいが四角柱になってて飛び出していて、その上面に5角形か6角形くらいの歪んだ多角形の凹みがある。
多分だけど、あの爆弾魔の話の時の最後のビルと、最上階の空中庭園にあったフロート?、爆弾が仕掛けてあった浮き花壇かなぁ、と思う。
浮き上がって見えるビルの部分は、ちょっと本全体を動かすとグラグラと動き、本当に柱状に飛び出しているかんじ。真ん中の凹みはボコっと深く抉れてて、毎回ほんと感心します。