日時:2014年6月26日(木)
見学先:NTTグループショールームNOTE
記録:防衛省 佐々木(71期)

【一階展示ブース】
NTTグループのビジョンを紹介するビデオを見せていただいた後、2つのグループに分かれて①モバイルクラウド、②t-Room、③スマートホームおよび④遠隔医療を見学させていただきました。
②はこれまでのテレビ会議の域を超え、空間自体を他者と共有できるというサービスで、ビジネスは勿論、エンターテイメントでも圧倒的な潜在性を有していると思いました。①③は我々の生活を大きく変える可能性があるサービスで、今後の実用化が期待されます。
【シニア向けスマートTVサービスデモ】
NTTの金子さん(71期)から、概要以下のとおりのご説明をいただきました。
・ICT業界では、グーグルやフェイスブックのように、他社の収益源となるエリアに格安又は無料で参入し、自社得意の他エリアで収益を拡大するというトレンドがみられる。
・NTT等の通信会社はコミュニケーションと通信を収益源としてきたが、通信がコモディティ化し、無料通話とチャットアプリが普及してきたため、他の事業の開拓が必要。これが新ビジネス推進室のミッション。
・新ビジネスとして現在追求しているのがスマートTV。NTTは、ネットワークサービスとアプリの追加という形でスマートTVのビジネスを模索。ショッピングとの連携、家族見守りといった機能を盛り込ませることを検討しており、現在実証実験中。
・現在、シニア向けスマートTVトライアルを実施中。子供世代から送られてくる写真をTVで見ることができるサービスはモニターから好反応。旅行代理店と連携して、テレビ電話を使ってカスタマーとやりとりするサービスも実験しているところ。カウンターでやりとりするのには及ばないものの、コールセンターを通じてやりとりに比べて優れているとの結果。
・この他、家族が長時間テレビをつけない場合にメールで通知してもらうという家族の見守りサービスを考えているが、これら全てのサービスに共通する課題は、どうマネタイズするかということ。
【二階展示ブース】
① 高解像度TV電話、②ひかりTV4K、③教育スクウェア×ICT、④拡張現実AR、⑤細径低摩擦インドアケーブルを見学させていただきました。
【質疑応答】
Q:現在検討中のスマートTVの様々なサービスをご説明いただいたが、これらのサービスの料金はどの程度を考えているのか。
A:スカパー、WOWOW、ケーブルTVは月2000~3000円程度。最近はHuluが月1000円程度でビデオ見放題というサービスを導入。これらの価格を踏まえてスマートTVのサービスの料金を検討していく必要。
Q:シニア世代といっても年齢に幅があるが、具体的にどの年齢層を想定しているのか。
A:これまでのトライアルの結果、見守りサービスは50,60代にはNGであることが分かっている。子供達に自分たちの行動を見られたくないという思いが強いようだ。子供世代から送られてくる写真を見るサービスは、孫がまだ小さい60代からの受けが良い。孫が大きくなる70代では、写真共有サービスは、むしろ友人間で使われている。シニアビジネスと言っても、セグメント化されている。
Q:先ほどスマートTVを拝見したところ、音声に遅れが見られたが、技術的に改善の余地はあるのか。
A:先ほどはアプリ通話だったので音声に遅れが生じたものであり、技術的には改善可能。
【所感】
ブースで展示されていた各種サービスとスマートTVは、私たちの生活のみならずビジネスの在り方までも根本的に変えてしまう可能性を秘めたものであり、大変感銘を受けました。貴重な機会を作って下さったNTTの金子さんに感謝申し上げます。