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フォーラム’80 受講生寄稿

課外活動を中心に参加者に寄稿していただいています

平成23年度富士総合火力演習見学会を終えて

2011-09-02 12:44:18 | Weblog
 
東日本高速道路株式会社 糸 山 清 高(第65期)
2011年8月26日(金)~27日(土)の一泊二日の日程で、フォーラム‘80の第65期と第66期との合同研修となる「平成23年度富士総合火力演習」(以下、「総火演」といいます。)の見学会が開催されました。
集合日の26日は、首都圏の一部で午後から1時間に90mm以上、車も水没するほどの局地的な豪雨(ゲリラ豪雨)に見舞われていました。集合時間の18時頃になっても雨は降り続いていましたが、明日の総火演の会場付近の予報が「曇り」ということだったので、雨が上がることを期待しつつ、航空会館を出発、一路バスで本日の宿泊先となる山中湖畔の一樹山荘(日機装㈱さんの研修施設)に向かいました。
 午後10時近くに宿泊所に到着。到着後、夕食を兼ねた懇親会が催され、たくさんの美味しいご馳走と日機装の成嶋執行役員から情熱溢れる訓話をいただき、大いに盛り上がりました。
 翌朝の山中湖周辺の天気は雨でしたが、7時30分頃に宿を発ち、バスが御殿場市にある東富士演習場の総火演の会場に到着した8時半頃には、何とかくもり(時々小雨)の状態になっていました。駐車場から会場までかなりの距離を歩きましたが、くもりの天気が幸いし、元気な状態で会場に到着することができました。総火演の見学会場には、野球場のスタンド席のようなベンチ席が数百メートルの長さで設置され、その下の平地には、シートが敷かれていて、シート席の前方のグランドで繰り広げられる演習を間近に見られるような舞台配置がなされていました。私たちはベンチ席に座り、グランドを整地する迷彩色の油圧ショベルやブルドーザを見たり、自衛官による音楽演奏を聞きながら演習の開始を待ちました。
10時10分、東日本大震災で亡くなられた方々への黙祷が終わり、いよいよ総火演が開始されました。この頃には、時々降っていた小雨もようやく上がりました。約2km先の遠距離火力の標的となる二段山、三段山には雲が低く立ち込めていましたが、その手前にある中距離火力の標的は確認できました。演習の前段では、陸上自衛隊の主要装備品が、射程距離の遠い順から紹介されました。まず、陸自で最大口径の203mm自走りゅう弾砲をはじめとする遠距離火力グループでは、異なる種類の火砲から発射される砲弾が約2km先の標的に同時に着弾する離れ業に感嘆し、次の中距離火力グループでは装甲車が登場し、装甲車の機関銃の銃口から次々に放たれる銃弾が標的に向かってきれいな赤い点線を描く様子に感動し、近距離火力グループでは、ヘリから降下した隊員がすぐさま小銃や機関銃に使い、遠くの的に弾を確実に命中させる高い狙撃力に驚きました。最後に登場した戦車は、4台一組のそろった動きがとても華麗で、その主砲が火を吹く時のお腹に響く轟音と音と一緒に伝わってくる衝撃波には、スタンドから「おおーっ」という驚きと恐怖が混じったような低いどよめきが起きていました。本物の兵器のすごさに圧倒され、さらに、その命中精度の高さには、兵器自体の技術革新もさることながら、それを使いこなす「巧みの技」のようなものを感じました。
演習の後段は、「総合火力演習」という言葉どおり、陸上自衛隊が有する主要装備の全てを使った実戦さながらの演習が行われました。陸上では着陸した輸送ヘリからバイクや車両が出動し、小銃による奇襲攻撃がなされ、その後、戦車や装甲車による砲撃の開始、空中では攻撃ヘリによる集中砲火が加わり、まさに総攻撃の様子が目の前に広がりました。その光景と耳で感じる爆音とで戦場にいるかのような錯覚を覚え、圧倒されているうちに約2時間に渡る総合火力演習は終わりました。
総火演には、高校を卒業したばかりのような若い自衛官がたくさん見学に来ており、女性自衛官の姿も目立ちました。総火演の見学を通して、今の日本の平和は、自衛隊の技術力の高さに支えられている部分が少なくないこと知り、その技術力を引き継ぐ者たちがスタンドで見学していたあどけない顔の若者たちなんだなと思い、逆にこの技術をずっと使わないで済む世の中であることを祈りながら帰路に着きました。バスを降りた渋谷駅近くでは、総火演を見学に来ていた迷彩色の制服姿の若い自衛官と同い年くらいの若者たちが、色鮮やかな服を着て街に溢れていました。ごくありふれた風景でしたが、当たり前ではない「日本の平和」を感じました。この見学会に参加しなければ、このようなことは考えなかったかもしれません。良い経験をさせていただきました。
最後に、この見学会に先立ち、宿泊場所を提供していただきました日機装㈱の山崎さん(第65期)、冨田さん(第66期)及び見学会を手配いただきました阿部事務局長の皆様に厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
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