救済って何だろう? 絶対読んでほしい小説 ~遠藤周作「沈黙」 - カトカト日記 ~霊園・墓石の株式会社加登 公式ブログ~

救済って何だろう? 絶対読んでほしい小説 ~遠藤周作「沈黙」

「沈黙(新潮社)」はカトリックの作家でノーベル文学賞の候補にもなった遠藤周作の代表作です。
第2回谷崎潤一郎賞受賞。
近々映画化も予定されているとか。




時代は江戸初期、キリシタン弾圧の嵐が吹き荒れた頃であります。
長崎で隠れキリシタン達にかくまわれながら密かに布教活動を行っていたイエズス会の宣教師ロドリゴでしたが、他ならぬ信者の密告によって囚われの身となります。

牢獄の中、ロドリゴは捉えられた信者たちが拷問を受けているおぞましい呻き声を耳にします。
自分が棄教しない限り、この生き地獄から信者たちが解放されることはないことを彼は悟るのです。
救済のためにあるはずの信仰によって苦しみ、信仰を捨てることでしか救われないというジレンマ。
信仰すなわち神を取るか信者たちの生命を取るか、究極の選択を迫られたロドリゴでしたが、苦悩の果てに踏み絵
に足をかけることを選択します。





ロドリゴが絵を踏む際の描写は圧巻です。
小説を読んでこれほど胸を揺さぶられたことはかつてありませんでした。
鎖国がどうとか日本人がどうとか、あるいはキリスト教がどうとかいうのは最早関係なくて、ただ一人の個人が有無を言わせぬ圧力に屈し、命を賭した決断を下すことの重みというか痛みというか悲しみというか、それは誰もが共感し得る類のものだと思います。
キリスト教を信仰している、いないにかかわらず、きっと心が動くはず。
ぜひとも読んでみてくださいね。





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